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35.報復行動3
しおりを挟む今思い出しても腹ただしい。
青春を謳歌する筈だった学生生活は最悪のものでした。
それもこれも第二王子殿下の婚約者候補になってしまったばかりに。
王命でなったというのに!
断われる権利はあってもそれを実際に実行するとなると話は別です。
これが正式な婚約なら断ってましたけどね!
婚約者候補、とういから受けたんです!
そこのところを履き違えるアホ貴族のなんと多い事か!!
第二王子殿下の恋人との悲恋(?)と熱愛ぶりに若い貴族子弟が熱狂したのがそもそもの始まりであり、私とロザリンドの不運でした。
『あら~~?身分だけで殿下の婚約者候補にねじ込んでこられた方がいらっしゃいますわ』
『第二王子殿下もお可哀そうに。こんな方達が結婚相手だなんて。もっと他に似合いの方がいますのにね』
『まぁ、それを言っては可哀想ですわ!』
『けど本当の事でしょう?上手く結婚できたとしても所詮はお飾り妻になるのは目に見えてますのに、何時までもその地位にしがみついてみっともない』
『ほほほ。学年トップの成績らしいですが、怪しいものです。その美貌と御立派な胸で先生方を籠絡したのでは?田舎貴族はこれだから』
『侯爵家の娘とはいえ地味な見た目の方に比べたらマシですわよ』
まぁ、言いたい放題。
大変な学園生活でした。
第二王子の後ろ盾がある訳でもないのに、よく私達にあれだけのことえを言えたものだと別の意味で感心しました。
身分制度を理解していないアホ。
集団心理でしょうか?皆でヤレば怖くないとでも? 本当にアホらしい。そんな訳ないでしょう。貴族は舐められたら負けです。やられたらやり返す。これは常識です。私とロザリンドが何も対策していないと思ったのでしょうか?私達の持ち物は全て魔法記録装置付き。学園側も貴族子弟を預かる場所です。警備員だけでなく至る所に特殊な結界と魔法記録がつけられていて、幾らでも記録がのこせる様になっています。早い話が、学園内で虐めや暴力事件があったら絶対に証拠として残るようになっています。それは各家も承知の上のはず。知らなかった、では済まされません。
その後、各家は私とロザリンドに対する「侮辱罪」と「名誉毀損罪」の賠償金を払い、二度と私とロザリンドに接触しない旨の魔法契約書にサインをしました。
身の程を知らない馬鹿達は、婚約を破棄されたりして大変らしいです。嫁入り先や婿入り先が中々見つからずに大変な苦労をされてるとか。
まぁ、私には全く関係が無いことですね。
自業自得、因果応報、身から出た錆ってやつです。
一部の貴族は第二王子殿下に泣きついたようですが、既に騎士団長の伯爵家に婿入りした元王族に何ができるというのでしょう。その事を殿下自身からも諭されて絶句していたとか。
あの元王子は結構な曲者です。
伯爵家に婿入りしても注意が必要のようですね。
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