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二章
第73話 大将同士は化かし合う
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どうやら敵大将がわざわざ出向いてきてくれたらしい。
「見事だな」
俺は見えない敵に対して賞賛する。
バアル家には代々、自身を透明化する固有魔法があるが――相手もその使い手らしい。
「どこにいるか全然わからんぞ。あと、俺はただのおじさんだと言っているだろう!」
気配もある程度消しているようだ。
もっとも、攻撃できるほど近づかれれば察知はできるだろう。
相手もそれがわかっている。
だから一定の距離をとって、話しかけてきたのだ。
ただ……空間の掌握に長けるラミナだけがだいたいのあたりをつけたらしい。
動き出そうとしたところを俺は手で制した。
「むう……」
不満げに俺を見上げるラミナ。
まあ、とりあえず相手の話を聞いてからでもよかろうさ。
「――人間に近い形だが、三人は魔族で、その子どもだけ人間だな?」
バアル王子は俺たちに問いかける。
「おいやめろ」
シオンにばれるからやめてくれ。
「ねー、コーラルさんじつは知名度低いんじゃないっすか?」
ガルデローヴが俺に耳打ちした。
俺は額の角を魔法で隠しているので人間に近い形ではあるが……幹部と元魔王を前にして何も知らないような反応は、どうにも腑に落ちんな。
「俺の顔忘れてるか、見たことがないってところか?幹部の顔も」
声を潜めて返す。
俺もバアル王家の全員を把握しているわけではないからな。お互い忘れていることもあり得る。
魔族は都合の悪いことすぐ忘れるからな。
「――状況を見るに、貴君らは我々の侵略を察知し、民草が犠牲になるのを見過ごせずに出てきたのであろう?」
「だったらどうだというのだ?」
「――勘違いしてほしくないのは、私も同じ気持ちであることだ」
「ほう?」
「――犠牲は少ない方がいい。死なないならば、それに越したことはない」
「俺はてっきり人間どもを殺しつくして、そこに魔族の地を作るんだとばかり思っていたがな」
境界戦争のそもそもの要因はそこに尽きるからな。
「――だったら人間を使って侵略しようなどとは、はなから考えん。私は裏方に徹して、実効支配ができればいいのだよ。戦はその手段にすぎん」
やや調子が上がったような口調。
上機嫌で笑っているらしい。
「――正直に言おう。簡単に逃げられるのに、わざわざここにこうして出てきたのは仲間がほしいからだ。私と協力関係を結ばんか?」
これが本題らしい。
「協力関係とな?」
「――魔族同士、和解しともに人間世界へ進出するのだ。私の父がなしえなかった夢をともに追おうではないか」
「父上は?」
「――境界戦争の負傷が原因で死んだよ。さあどうする?どうせ貴君らもノームどもと同じで人間に遠慮しながら肩身狭く生きているくちだろう?私とともに歩めば、そんな苦労もなく人間とともに堂々と生きていけるぞ」
俺は隣に立っていた少年の姿を見た。
シオンは、先ほどからずっと短剣を構えていた。
怒りと闘志がふつふつとくすぶるような瞳で。
シオンを手で示して、俺はバアルに言う。
「お前が死霊術で人間を作るときに、この子の父親が犠牲になった。お前はそれを覚えているか?」
「……なにを言っている?覚えているはずがなかろう」
「《勇者》を作るのに犠牲になったはずだ」
「部下に命じてやらせたことだ。そうでなくとも材料の一つでしかないのだから、覚えているはずがない」
「詫びるつもりもないのだな」
「詫びる?なぜ詫びねばならん?」
やはり、こいつは根本的なことがわかっていない。
人間は自分に使われる存在としか認識していない。家畜と同じ位置に人間を置いて見下ろしている。
それを大前提として交渉している。
人間の生き方によりそった生き方など、する気はさらさらないらしい。
「やれるか?シオンよ」
「父の、仇なんです。もう準備はできています」
俺はうなずいて前を向いた。
そうだ、もうすでに準備はできている。
だからこそここにいるのだ。交渉の余地など最初からない。
「お前はやさしいなバアル王子。敵に対して和解の提案をしてくれるとは。――残念だが、俺たちは許さない」
――はははははっ!
滑稽な答えであるかのように、バアル王子は笑った。
「――残念だ。交渉はここまでだな!」
「追い詰めているのは俺たちなのにずいぶん余裕だな?まだなにかあるような口ぶりだ」
「――無論!」
ごごごごごごっ、と地鳴りを伴いながら地面が揺れる。
「なんっすか!?」
「――話に付き合ってくれて礼を言うぞ!時間が欲しかったのだよ!これを起動させる時間がな!」
城のようにそびえている奇岩。
その大部分に巨大な魔法印が浮かび、地上から切り離されて浮かび上がった。
歪な楕円形の、空中要塞じみた巨大な物体だった。
取り付けられているのは、巨大な剣を模った砲塔が三門。
まさか人間界でお目にかかるとは思わなんだ。
それはまさしく、多量の魔法石をエネルギー源とした魔法兵器。
ひとたび火を噴けば町一つなど簡単に灰にできるほどの、大量殺戮を可能とした大規模な武器だ。
「それが貴様の切り札か」
「――取引だ。これを村や町に向けられたくなければ剣を納めよ!貴様が魔法を使うよりずっと早く、この要塞は近くの村や町を薙ぎ払うことができる。そういう風に作った。こちらの魔法石ならば、瞬時に高出力の魔弾を撃つこともできるのでな!」
「それはいい話を聞いたな。リィサが喜びそうだ」
「――貴様らとて、無駄な犠牲は看過できまい!?」
リィサはタロンハルティアの防衛に専念させている。
タロンハルティア以外の村や町を砲撃されたら、犠牲者はかなりのものになろう。
「それも一発で終わりではない。あの《宝剣》は、連続して撃つこともできる!試しに手ごろな町でも焼いてやろうではないか!そうだな、城下町とかいう町はどうかな!?」
浮遊城についている大剣の形をした三門の砲塔《宝剣》――細かな照準の調整が、滑らかな動きで完了する。
高威力の魔弾を撃つための魔法印は、瞬時に展開。
こちらが動く暇は、片時ほども与えられない。
「やばいっす!やばいっすってコーラルさん!ラール・プラエスってマヤちゃんがいる場所じゃないっすか!」
慌てふためくガルデローヴ。
あざ笑うかのように、バアル王子。
「――見よ、これが我が魔弾の威力!」
気炎を吐き、魔弾を《宝剣》の切っ先から射撃する瞬間。
まるで熱した陶器が割れるように、バキンッと音を立てて《宝剣》は砕けた。
「――!?」
三門がほぼ同時に粉砕。
そして浮遊城そのものも、ぼろぼろと崩れ、破片が地上へと降り注いでいく。
「――なんだ!?何が起こっている!?なぜいきなり崩壊を!?」
「さあな?……ネズミでも潜り込んでいたのではないか?」
鉱山跡で《勇者》たちと出会ったとき……魔法石を作っているとわかった時点で、なにかしら切り札を用意しているだろうことは想像がついた。
だからノームどもを破壊工作にやったのだ。
うまいこと魔法石を破壊し、自壊するまでに機能を止めてくれたようだな。
「マジっすか! マジっすかコーラルさん!」
「いや、お前は話聞いてろよ。そういう作戦だっただろ」
マジっすかじゃないんだよ。
「――貴様!最初からこうなることを予測して、あえて私の口車に乗っていたのか!」
猛り立つバアルに答えず、俺は言った。
「お前は侵略には人間を使い自分は裏方に徹していた、と言っていたな。なぜか?俺が答えてやろう」
「――ぐっ!」
「こうならぬためだ。人ならざる力を持つ何かが、自分を討ちに来ることを恐れていたのだろう?」
正確には、保守派の魔族が始末しに来るのを避けていたのだろう。
人間同士のいさかい、という状況を隠れ蓑にするつもりだったのだ。
しかしそれがかなわぬとわかった今、俺たちを丸め込む策に転じてきた。
「さあどうした?よもやこれで幕引きとは言うまいな。次の手を打ってこい。そのことごとく俺が、俺たちがねじ伏せてくれるわ!」
「――――」
敵の声が聞こえなくなる。
さて、次の手は、決まり切っておろうな。
その前にこちらの一手を見舞うとしようじゃないか。
「見事だな」
俺は見えない敵に対して賞賛する。
バアル家には代々、自身を透明化する固有魔法があるが――相手もその使い手らしい。
「どこにいるか全然わからんぞ。あと、俺はただのおじさんだと言っているだろう!」
気配もある程度消しているようだ。
もっとも、攻撃できるほど近づかれれば察知はできるだろう。
相手もそれがわかっている。
だから一定の距離をとって、話しかけてきたのだ。
ただ……空間の掌握に長けるラミナだけがだいたいのあたりをつけたらしい。
動き出そうとしたところを俺は手で制した。
「むう……」
不満げに俺を見上げるラミナ。
まあ、とりあえず相手の話を聞いてからでもよかろうさ。
「――人間に近い形だが、三人は魔族で、その子どもだけ人間だな?」
バアル王子は俺たちに問いかける。
「おいやめろ」
シオンにばれるからやめてくれ。
「ねー、コーラルさんじつは知名度低いんじゃないっすか?」
ガルデローヴが俺に耳打ちした。
俺は額の角を魔法で隠しているので人間に近い形ではあるが……幹部と元魔王を前にして何も知らないような反応は、どうにも腑に落ちんな。
「俺の顔忘れてるか、見たことがないってところか?幹部の顔も」
声を潜めて返す。
俺もバアル王家の全員を把握しているわけではないからな。お互い忘れていることもあり得る。
魔族は都合の悪いことすぐ忘れるからな。
「――状況を見るに、貴君らは我々の侵略を察知し、民草が犠牲になるのを見過ごせずに出てきたのであろう?」
「だったらどうだというのだ?」
「――勘違いしてほしくないのは、私も同じ気持ちであることだ」
「ほう?」
「――犠牲は少ない方がいい。死なないならば、それに越したことはない」
「俺はてっきり人間どもを殺しつくして、そこに魔族の地を作るんだとばかり思っていたがな」
境界戦争のそもそもの要因はそこに尽きるからな。
「――だったら人間を使って侵略しようなどとは、はなから考えん。私は裏方に徹して、実効支配ができればいいのだよ。戦はその手段にすぎん」
やや調子が上がったような口調。
上機嫌で笑っているらしい。
「――正直に言おう。簡単に逃げられるのに、わざわざここにこうして出てきたのは仲間がほしいからだ。私と協力関係を結ばんか?」
これが本題らしい。
「協力関係とな?」
「――魔族同士、和解しともに人間世界へ進出するのだ。私の父がなしえなかった夢をともに追おうではないか」
「父上は?」
「――境界戦争の負傷が原因で死んだよ。さあどうする?どうせ貴君らもノームどもと同じで人間に遠慮しながら肩身狭く生きているくちだろう?私とともに歩めば、そんな苦労もなく人間とともに堂々と生きていけるぞ」
俺は隣に立っていた少年の姿を見た。
シオンは、先ほどからずっと短剣を構えていた。
怒りと闘志がふつふつとくすぶるような瞳で。
シオンを手で示して、俺はバアルに言う。
「お前が死霊術で人間を作るときに、この子の父親が犠牲になった。お前はそれを覚えているか?」
「……なにを言っている?覚えているはずがなかろう」
「《勇者》を作るのに犠牲になったはずだ」
「部下に命じてやらせたことだ。そうでなくとも材料の一つでしかないのだから、覚えているはずがない」
「詫びるつもりもないのだな」
「詫びる?なぜ詫びねばならん?」
やはり、こいつは根本的なことがわかっていない。
人間は自分に使われる存在としか認識していない。家畜と同じ位置に人間を置いて見下ろしている。
それを大前提として交渉している。
人間の生き方によりそった生き方など、する気はさらさらないらしい。
「やれるか?シオンよ」
「父の、仇なんです。もう準備はできています」
俺はうなずいて前を向いた。
そうだ、もうすでに準備はできている。
だからこそここにいるのだ。交渉の余地など最初からない。
「お前はやさしいなバアル王子。敵に対して和解の提案をしてくれるとは。――残念だが、俺たちは許さない」
――はははははっ!
滑稽な答えであるかのように、バアル王子は笑った。
「――残念だ。交渉はここまでだな!」
「追い詰めているのは俺たちなのにずいぶん余裕だな?まだなにかあるような口ぶりだ」
「――無論!」
ごごごごごごっ、と地鳴りを伴いながら地面が揺れる。
「なんっすか!?」
「――話に付き合ってくれて礼を言うぞ!時間が欲しかったのだよ!これを起動させる時間がな!」
城のようにそびえている奇岩。
その大部分に巨大な魔法印が浮かび、地上から切り離されて浮かび上がった。
歪な楕円形の、空中要塞じみた巨大な物体だった。
取り付けられているのは、巨大な剣を模った砲塔が三門。
まさか人間界でお目にかかるとは思わなんだ。
それはまさしく、多量の魔法石をエネルギー源とした魔法兵器。
ひとたび火を噴けば町一つなど簡単に灰にできるほどの、大量殺戮を可能とした大規模な武器だ。
「それが貴様の切り札か」
「――取引だ。これを村や町に向けられたくなければ剣を納めよ!貴様が魔法を使うよりずっと早く、この要塞は近くの村や町を薙ぎ払うことができる。そういう風に作った。こちらの魔法石ならば、瞬時に高出力の魔弾を撃つこともできるのでな!」
「それはいい話を聞いたな。リィサが喜びそうだ」
「――貴様らとて、無駄な犠牲は看過できまい!?」
リィサはタロンハルティアの防衛に専念させている。
タロンハルティア以外の村や町を砲撃されたら、犠牲者はかなりのものになろう。
「それも一発で終わりではない。あの《宝剣》は、連続して撃つこともできる!試しに手ごろな町でも焼いてやろうではないか!そうだな、城下町とかいう町はどうかな!?」
浮遊城についている大剣の形をした三門の砲塔《宝剣》――細かな照準の調整が、滑らかな動きで完了する。
高威力の魔弾を撃つための魔法印は、瞬時に展開。
こちらが動く暇は、片時ほども与えられない。
「やばいっす!やばいっすってコーラルさん!ラール・プラエスってマヤちゃんがいる場所じゃないっすか!」
慌てふためくガルデローヴ。
あざ笑うかのように、バアル王子。
「――見よ、これが我が魔弾の威力!」
気炎を吐き、魔弾を《宝剣》の切っ先から射撃する瞬間。
まるで熱した陶器が割れるように、バキンッと音を立てて《宝剣》は砕けた。
「――!?」
三門がほぼ同時に粉砕。
そして浮遊城そのものも、ぼろぼろと崩れ、破片が地上へと降り注いでいく。
「――なんだ!?何が起こっている!?なぜいきなり崩壊を!?」
「さあな?……ネズミでも潜り込んでいたのではないか?」
鉱山跡で《勇者》たちと出会ったとき……魔法石を作っているとわかった時点で、なにかしら切り札を用意しているだろうことは想像がついた。
だからノームどもを破壊工作にやったのだ。
うまいこと魔法石を破壊し、自壊するまでに機能を止めてくれたようだな。
「マジっすか! マジっすかコーラルさん!」
「いや、お前は話聞いてろよ。そういう作戦だっただろ」
マジっすかじゃないんだよ。
「――貴様!最初からこうなることを予測して、あえて私の口車に乗っていたのか!」
猛り立つバアルに答えず、俺は言った。
「お前は侵略には人間を使い自分は裏方に徹していた、と言っていたな。なぜか?俺が答えてやろう」
「――ぐっ!」
「こうならぬためだ。人ならざる力を持つ何かが、自分を討ちに来ることを恐れていたのだろう?」
正確には、保守派の魔族が始末しに来るのを避けていたのだろう。
人間同士のいさかい、という状況を隠れ蓑にするつもりだったのだ。
しかしそれがかなわぬとわかった今、俺たちを丸め込む策に転じてきた。
「さあどうした?よもやこれで幕引きとは言うまいな。次の手を打ってこい。そのことごとく俺が、俺たちがねじ伏せてくれるわ!」
「――――」
敵の声が聞こえなくなる。
さて、次の手は、決まり切っておろうな。
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