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転生先は悪役令嬢

エルサ・アルナート

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最初は元エルサ目線になります

私はエルサ・アルナート·····アルナート家の長女。 アルナート家は公爵家で王家とも仲が良い。魔法を得意とし特に炎の魔力に強い。
お父様フィリップ・アルナート、炎を剣に纏わせることを得意としている。炎の剣で戦う父はまるで炎の神のようで、炎が紅く染まったり、夕日のように切ない色になったりと生きているように見えるのだ·····その光景はとても神秘的でとても美しい
お母様はミリム・アルナート、伯爵家リーズリー家三女で水の魔法を得意としている。お母様が操る綺麗に澄んだ水は人の心さえも透明にしてしまいそうだ。
お兄様はキール・アルナート、勉強ができ炎の改変は14歳にしてトップレベルだと言われるほどの実力者。
私は魔法を使えない·····11歳になったのに何一つ出来なかった·····貴族なら誰もが使えるはずなのに·····公爵家なのに·····使えない·····役に立たないダメダメな私·····他の貴族からは庶民ではないかと噂されている。これでは公爵家の名が落ちてしまう·····消えたい·····きっと家族だってみんなみんな·····私に死んで欲しいと思ってるはず·····心に真っ黒な布がかかってしまったかのようなどす黒い感情·····それが私を追い詰めていった·····もうどうでもいい·····さようなら

そう言って私は毒を飲みほした·····


元リリアナ目線

頭が·····痛い·····次々とエルサの記憶が入ってくる·····全て暗い記憶·····使用人に悪口を言われ、友達は離れていき·····家族は仕事で帰ってこない·····一人ぼっちでずっと·····ずっと·····部屋にいた
苦しくて·····悲しくて·····寂しくて·····もう変わらないと思う未来に失望した·····だから·····もう死んでしまおうと思い·····自分の部屋で泣きながら毒を飲んだのだ·····
そして私は思い出した·····この世界を·····これは私の好きだった恋愛小説「恋する君に花束を」の世界·····
前世でかなり人気だった小説だ。アンナみたいに好かれたくて·····ヒロインに憧れて読み始めたものだ。
ヒロインであるベル、そしてイケメンが五人出てくる。まずエルサの兄、キール・アルナートとても優秀だが家族の愛に飢えている。
二人目はこの国の第一皇子であるラルク・ミドラー、小さい頃に母親を目の前で殺され強さを求め続けた人·····周りの人が自分や母を馬鹿にしようものならすぐに剣をふるった。
三人目は第二皇子のカイト・ミドラー、母親を殺されたため第一皇子とともに頑張ってきたが兄よりは劣りコンプレックスを抱いている。
四人目は騎士団長のアレックス・ロドリゲス、自分が強いことを自慢するナルシスト。しかし第一皇子に出会い、自信をなくす。
五人目はヒロインの家庭教師であるゲルナート・ハンザード、変人だ。
そしてヒロインをいじめる悪役エルサ・アルナート
私だ!!!この子の最後はベルを殺そうとしたことがばれ、処刑される·····
えっ!!私この子に転生しちゃったの!?
嘘でしょ!!!でもこの子は自殺しちゃってるのに·····もしかして小説を進めるために誰かの魂を求めちゃって·····それに私が転生·····
終わった!!!!なぜ女神シンシアはこの子に私を転生させたの??マシじゃないじゃん!!

こうして私のエルサとしての生活が始まった·····
女神シンシア酷いよ~
『 (๑´ڡ`๑)テヘ 』
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