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3度目だからって気は抜かない。
しおりを挟むみんなでテントの中に入り、脱いだ靴を収納した。立ち上がったままで頭が付かないのは2人だけだ。俺とカウモアは早々に腰を下ろす。
「良い感じじゃない?」
「だねぇ」
「雨が降ったら浸水しますね」
「排水路を掘らなきゃな。それとタララは盾を乗せて寝ろよ?」
「盾なんて無くたって、ゲインは夜這いなんてしないって思ってるよ?」
「そう言う事じゃないのよ?」
「俺がタララに夜這いしたら、2人がいたたまれない気持ちになるだろ?」
「ん…、そっか、そだよねー」
上手く騙くらかせたぜ。危険な場所で到せるかってーの。テントの端からみんなで横になる。タララ、カウモア、アントルゼ、俺。ゆとりを持って寝ても荷物を置くスペースが取れるな。
「ねえ、アントルゼちゃん。場所変わってみよーよ」
「まあ、良いけど…」
タララの言葉に立ち上がり、場所を開けた隙にゴロリと寝返り牛が迫る。
「ぐににに…」
「冗談です。どうぞ」
更に寝返り、俺を乗り越えて反対側に寝そべるカウモア。しっかり押し付けて行きやがった。柔らかいな!
「こんな所で6人になるなんて嫌よ?」
「分かっております」「わかってるよう」
口ではそんな事言ってるが、左右からの柔らかい圧が強い。
「タララ、カウモア」
「ん?」「はい」
「明日から肉を食うのは夕飯だけにしよう。それとしばらく口聞かないからよろしく」
「「ごめん」なさい」
やっと離れて行った。それからしばらく昼寝して、テントをバラして片付けた。袋の大きさに合わせてグランドとアウターを畳むのに少し難儀したが、それなりに収納する事が出来たよ。革紐で縛ってよりスッキリした塊を仕舞って家に戻った。
「ゲーインー」「ゲイン様」
「…なんぞ?」
「うひひ、呼んでみただけー」「同じく」
何なんだよ?夕飯を作りながら構ってちゃん共の相手をする。肉を焼く俺の横で何度もされるのでさすがにイラッとして来たぞ…。
「あんた達、また怒られるわよ?察知してみなさいよ」
「え…?」「あ、申し訳ございません」
俺の不快感を察知してすぐに頭を垂れる2人である。飯作ってる時にふざけるな、と言う俺の気持ちを察知してくれただろうか?
その時、誰の察知にも反応しなかった者が家の玄関をノックした。
「!反応ありません。警戒を」
「俺が出る。多分アイツだ」
「だと良いわね。武器は?」
「鍛え抜いた己の拳…ってね。みんな飯作りながら待ってれ」
玄関のドアを開けると、やはりメロロアだった。
「夜分失礼します。定時に上がれなかったもので…」
「仕方ないな。上がれよ。俺んちじゃないけど」
「はい!お邪魔しますです」
居間に来た者がメロロアと分かり、食堂のドアから覗いていたみんなの警戒が高まる。なぜだ?
「用件はこっちにもあるんだが、先にそっちから聞こうか」
「はい。ギルド内でゲインさん達の行動が不安視されています」
「なぜに?もしかして、金を降ろすとギルドに敵視されるのか?」
「普通でしたらありませんよそんな事。ただ、タララさんの預金の端数、100万単位を降ろそうとしたのが職員の不信感を煽ったみたいですね」
「買い物で300万とか使うのは問題無いんだろ?」
「そんな額使う人もそう居ませんがね。多分ですが、引き落とし額を見たのと合わせて…、の不信感なのでしょう」
「そうそう、100万単位を引き出すのにギルマスの承認が要るとか、冊子には書いてなかったよな」
「ありませんね、嘘をついて引き降ろしを拒むのはギルド憲章違反です。これは追って報告させてもらいます」
「でだ。タララの月額引き出しを400万にして欲しい」
「来月からですよね?後10日ですか…」
「問題か?」
「いやぁ…。これは内輪の事なので…」
「立場の上げ下げみたいな?」
「基本的に、ギルドには1000万を持ち続けたいって考えがあるんです。それで、翌月までに1000万を下回ると言う事は、何かを売り渋っている、と勘繰られる訳ですよ」
「よくそれでタララの金を買い切ったな」
「現金払いじゃなかったですからね。月400万、合わせて600万の引き出しは私が掛け合ってみます。…所で、本当に街を出るんですか?」
「みんなとも話をして決めた。出発の日はもう少し先になるけどな。この家も月末までには引き払ってもらうし、翌月まで伸びたら宿泊になるな」
「私もつい「ゲイン様、夕飯のお時間です」」
「…だそうだ。ドロップの分け前が22760ヤンある。これで美味いもの食ってくれ」
ぐぅううううううう…
取り出したお金を確認してメロロアに渡すと、盛大に腹が鳴った。俺じゃないし、カウモアでもない。
「…銀貨1…2枚でどうか…」
キレイな土下座を見た。カウモアが諦めの感情を放ち、ため息ついた。
「じゃあ2000ヤンな」
「ありがとうございますー!」
カウモアは諦めていたが、肉は焼かれていた。急な事で肉を仕舞うのを忘れていたが、まさかタララめ、3枚食うつもりだったのか?
どうやら違うらしい。アントルゼが気を使ったようだ。タララよすまん。
「食器は無いわよ?」
「食器ならありますので」
依頼受けに行かないのになぜ食器やカトラリーを持ち歩いているのか?聞くと、空き巣対策だそうだ。空き巣対策で100万のチップ使ったのか…って、それも違うらしい。ギルドに入る前に身に付けたのだと。前職はきっと商売人だな。
銀のカトラリーがランタンの灯りに光ってるぜ。
「懐かしいわね、銀食器」
「私はどちらも使っておりましたので、なんとも…」
「あたいんトコは木と鉄ー」
「間違えようがないからそれはそれで、だな。椅子はこの箱でも使ってくれ」
「あ、椅子もあります」
それも空き巣対策か?あるのならそれはそれで。箱を仕舞い、全員がテーブルに揃った所でいただきます。
「ゲインさん、私「スープをおかわりしても良いかしら」」
「おう、たっぷりお食べ」
「……私も「あたいもー」」
「後で作り足せば良いか…」
「あのっ!」
立ち上がろうとするメロロアをカウモアが制す。
「メロロア嬢、言いたい事は分かります。まずは食事を楽しみましょう」
「…はい…」
その後は無言となり、食事を終えた。甘いお湯がテーブルに並び、一息ついて、俺は口を開く。
「メロロアにはもうしばらくギルドに居てもらいたい」
「何でですか?いつまでですか?街を出ちゃうのに!」
「まあ、落ち着け。そんな急に出てかないから」
「…本当、ですか?」
「少なくとも5ヶ月、タララの分を含めれば6ヶ月は街に通う事になる。そんな中で遠征なんて出来ないだろ?」
「月一で帰れない…。国を跨ぐんですね?」
「伊達にギルド職員してないわね」
「茶化すなよ。…でだ。跨いだ先の国の辺境で引き出しが終わるまで活動するつもりなんだが、引き出しをスムーズにするために、メロロアの力を頼りたい」
「…なるほど。昨夜のウソみたいな事もありますからね」
「ギルマスは帰って来たのか?」
「いえ、まだです。今はサブマスが代行してますよ」
「サブマスが踊りだして俺達が振り回される事も無きにしも…だしな」
「わかりました。必ず連れてってくださいね!?ウソついたらギルドの情報網を使ってでも追いかけますから!」
「入金記録とかですぐバレそうだよな」
「討伐依頼みたいなのと勘違いされたら大変ね」
「我々は指名手配されそうです」
「メロロアさん。ゲインを信じてあげて。被害者はあたい達なんだからさ」
「そうですね…。私が細かく報告したばっかりに、ご迷惑をおかけしました。申し訳ありません」
「スキル目録の事を黙っててくれた事でチャラにしてやるよ」
「あれは、さすがに命取られますから…」
だよなぁ。取り敢えず今夜はお開き。メロロアは明日朝一でウソについての調査などをするそうで、玄関から帰って行った。
「ねえゲイン、本当に連れてくの?」
「仕方ないだろ。冒険者に復帰してもらうか、メイドにでもなってもらうか…」
「パーティー組んだら1人だけ飛び抜けてそうだけどもね」
「使えるコネができた事を喜びましょう。明日は鎧が出来上がります。受け取った後は如何しますか?」
「んー、そうだな。店で着替えさせてもらって、中古屋で洗ってもらったらそのまま東に行こうか」
「弾不足だけど、良いの?」
「俺は大丈夫。タララはどうだ?」
「あたいはそんなに減ってないよ?」
「なら問題ないな。明日の準備をしておこう」
「スープとソーサーの作り置きね?」
食べ物と調理道具、寝具はマジックボックスに詰めて俺が持つ。薬品類は一度在庫を調べて配り直しする事にした。荷物の少ないアントルゼとカウモアは料理の作り置きをするために厨房へと戻り、俺とタララは玄関で干し肉を作る事にした。
「余った板は置いていかないとな」
「テーブル用に1枚欲しいかも」
「それくらいなら問題ないだろうさ」
壁板用に余った板を並べ、味付けした肉を並べてく。並べ終えたらデリートウォーター。ナイフで剥がしてひっくり返したら、アクセサリーをタララに貸してデリートウォーター。外はカピカピ、中はしんなりの美味そうな干し肉が出来上がった。
エントランスの隅に木材を置いて、厨房へ向かうと、スープとソーサーを作る2人が居る。使い終えた乾燥野菜にマタル粉、調味料等を作りたての干し肉と一緒に箱に詰める。乾燥野菜だけで1箱半もあるが、干し肉は買い足すべきだろうな。マタル粉と調味料は買い足してあるので問題なし。これで2箱。ランタンは使用中なので油を箱へ。10ナリ買ってあるのでこれも大丈夫、3箱目。洗濯用のバケツと俺の作った竈は箱に入らないので枠2つ使用した。
みんなから医薬品を回収し、食堂のテーブルで仕分けする。ポーション、ミドルポーション、アンチポイズンにアンチスタンを4人で分けて、余った物は油の箱に合流させた。
「アンチカース、売っちゃえば?」
「売るけど、ここでは売らないかな。150万が即金で出るとは思えない」
「なーる」
「…後は寝具と、食器関係か」
「テントは?」
「ああ、そうだな」
テントを取り出しマジックボックスに入れ替えて、お玉や鍋、携帯コンロは箱に詰める。
「ねえ、石炭も入れて良い?これ共有資産でしょ?」
「良いぞ。ただここでやると床が黒くなるな」
「ん~じゃあ、後でいーや」
石炭は大きさがバラバラでも100ナリ1枠で入るから、移動が少し面倒だ。今夜中にやる事がなくなったので、共有の金を仕分けちまおう。箱中を取り出し、中に入ってる金を袋に詰めて行く。
「ミスリル貨の袋って必要?」
「買ったからには使わないとな。金貨を多めに持っておく方が使うのには良いんだが、これは収入があってからまた考えようや」
「だね」
「ゲイン様、お風呂が沸いたかの確認をお願いします」
「先に入っていーよー」
「分かった」
風呂の様子を見に行って、湯温の確認。そのまま服を収納し、風呂を堪能した。
朝食を食べて、竈に焼けた石炭を移して収納したら、寝具と食器類を収納し、部屋で着替えてエントランスに集まる。
「要らない木材はここに置いていこう。アントルゼの板は1枚持ってくぞ」
「使ってない箱はどうしたら良いのかしら」
「俺は置いて行くよ。4箱と蓋なし」
「なら私も置いて行くわ。2箱しか使ってないもの」
「私もです。少し失礼します」
「タララはどうだ?」
「あたいも使ってるのは2つ。後は部屋に飾ってあるよ?ゲインは何に箱使ってんの?」
「食料の2つ目は俺の箱だし、薬品類に、未購入のチップだ」
「みんなで1つずつあげようか?」
「どうせダンジョンで拾えるから気にすんな」
「ん、そだね」
「置いてきたわよ」「同じくです」
「では行こうか」
街に出て、まず向かうのは大通りの防具屋だ。アントルゼとカウモアが更衣室に入り、着替えをする間に食料品店に先行する。3枚200ヤンを15セットで買い占めしてしまった。その足で中古防具屋へ移動する。
「あら、1人なのね」
店の前をほうきで掃いてる店主さんに、3人は後から来ると言って待たせてもらう。
「ゲル鎧は好かないわ」
「防御より早さを選んだ結果ですよ。値段変わらなかったし」
「防具に頼ってはダメよ?」
頭の上に、ぽんと置かれた掌から《洗浄》された。俺の頭は臭いのだろうか?鉄靴がキレイになったのでお礼を述べて、中で待たせてもらっていると、しばらくして掃除を終えた店主さんが戻る。
「良い子で待ってたのね」
「悪い子の待ち方を知らないので」
「ふふ、その方が良いわ。所で坊や、ダンジョンドロップに防具はないの?」
「牛とアリの頭に、タララの盾。それにコボルドのマント。今はまだそれしか拾えてないんだ。マントは自分用に1つ貰えば良かったなー。ポンチョは雨具としては優秀だけど、普段使いにはちょっと動きづらいし」
「そう、良い物を拾えたのね。使わない皮防具の良いのがあったら、暇を見て売りに来なさいな」
「その時はよろしく」
「こんにちはーゲインいるー?」
「いるぞ~」
「いらっしゃい。2人とも似合ってるわよ」
3人が合流し、着替えていた皮鎧を《洗浄》してもらう。
「終わったわ。行きましょ」
「ありがとう。それじゃあ行ってきます」
「いつでも来なさい」
メンテナンスが終わったので店主さんにお礼を述べて街を出た。東の門を抜けて街道を走る。
アリは脚力が上がり、丸盾のタララと同じくらいの速さで走れるようになった。それでも新調した鎧に替わったのでへこたれるのは仕方ない。
「あっ、ふっ、体が、重い…わ」
「皮から金属になったからな。慣れるまでは早歩き多めで行こうか。牛はどうだ」
「はい。重いです。体が鈍っていた、みたいですね」
走る、早足~、走る、早足~…。スキルのおかげで木の門に着いたのは4人になってから最速かも知れない。ダンジョン内でヘタってもいけないので無理せず休む。門番さんに挨拶したら、草藪を掻き分けて休憩スペースを確保した。コップとやかん。やかんに水を注ぎみんなに配る。少しカツリョクソウでも採って来るかな。
「おやつ摘んで来るから警戒しながら休んでてくれ」
「ゲイン1人に働かせたくないわ」「同じく」
「2人は休むのも仕事だよ」
「あたいも行くよ」
「タララは10本くらい摘んだら戻ってくれ。俺もタララが戻るのを見て帰るから」
「あーい」
ゴソゴソガサガサ、四つん這いの俺とタララが掻き分け掻き分け薮を行く。やっぱりここは穴場だよなぁ、ひとかきふたかきするだけで見つける事が出来る。伸び具合もあるから全部が全部採れる訳じゃないけど、森の入口を引き返して戻って来る頃には38本摘んでいた。
「早いじゃない?タララはどうしたのよ」
「ていねいに採ってるのかな。まだあんな所にいるぞ。そろそろ帰ってこ~い」
「うぇ~」
2人に10本ずつ渡し、噛み噛み甘味を味わう。
「久しぶりに食べると…青臭いわね」
「私は嫌いじゃありません。生野菜をいただいた時と変わりませんし」
「た~だいまぁ」
「いっぱい採れたか?」
「はいこれ…」
6本…。8本足してお食べなされ。タララは生えてない所を引いてしまったようだな。
カツリョクソウを齧り、元気を取り戻した所で先に進もう。今日はジェーンが居ないので平和に通り抜けられた。
街道を進み、森に分け入りしばらく歩くとダンジョンの入口が見えて来る。感知系スキルには足跡もなく、俺達以外、まだ誰も入ってないみたいだ。よくこんな街から目と鼻の先の場所を放置してオーバーフローが起きなかったものだな。
誰も居ないと思うと油断が生まれる。なので敢えて口を出す。
「わかってるな?」
「あいよ」「慎重に、ね」「肝に銘じます」
竈の種火でランタンに火を付けたら、俺と牛は抜剣する。重い盾に持ち替えたタララを先頭に、慎重に扉を開けて中を確認…、良さそうだ。そろりそろりと中に入る。
「ゲイン、道は塞ぐのかしら」
「そうだな。ブロックを何とか出来ない奴はここに入る資格は無いし、塞いでおこうか」
前の警戒をタララと牛に任せ、アリと俺でブロックを切って扉の前に積み上げる。3×4の12個のブロックが無知な冒険者と野盗を阻む壁となった。
「タララの左右に牛とアリ。俺は後ろ」
「あーい」「「了解」です」
隠し扉の前まで来たが、誰も入ってないみたい。罠があるので慎重に、盾に隠れて扉を開けた。
カツッ!ガッ!
罠が生きてる。誰もここに入ってないようだ。中に入り、扉を閉めて、ここにもブロックを積み上げた。
「いつもより慎重だけど、なんかあんの?」
「あったら嫌だから慎重になるのさ。みんな、石を温存したいからここでブロックを補充して行こうか」
「あ~い」「分かったわ」「了解です」
小部屋が広々とした空間になる程ブロックを回収し、ギザギザした壁の落とし穴から下に降りる。まずは俺。足は問題無いが手甲が少し滑るので素手にして降りる。
「手甲がちょっと滑る。2人は靴も新調したからしっかり確認してから降りてくれ」
注意を促し穴の際まで降りて行き、感知系スキルで周囲の確認。落としたブロックの上に降りて階段を作った。
「良いぞー」
「あ~~い」
アリ、タララ、牛と降りて来て、階段を回収。ここの箱は取らず、奥へと向かった。
ウルフとゴブリンを蹴散らしながら、感知系スキルで階段まで一直線。俺達はタララを労い、足元を照らし、小石やドロップを拾う係だ。
「タララ様、小石でございます」
「ありがと」
「タララ様、チップと魔石でございます」
「タララ様、臭い袋と鉄クズでございます」
「…2人はやめてよね~」
袋の中身は箱中へ、他のは後で箱を拾って入れ直そう。階段を降りて小部屋の向こうは罠の道。ありったけのブロックを道の端に並べて安全な通路を確保する。やり方が分かれば慣れたものだが油断したら死ぬ。感知系スキルは欠かせない。
罠の道を超えて、再び敵の出る二股だ。タララ様、お願いします。
ガンガンガンガンッ!
「ぐぉりゃあああーっ!!」
タララの咆哮と騒音を聞きつけたコボルド達が集まって来る。できるだけ引き付けて、牛とアリがブロックを面で叩きつける。
「残り4。隠れてるから乗せてやれ」
「「了解」」
ノシノシ歩くタララと共にブロックを回収しながら進む。ダンジョンの敵は基本的に馬鹿なので勝てないと分かっていても逃げずに殴りかかって来る。ブロックを回収しながらじわじわ近寄ってくと飛びかかって来ては打ち出されるブロックの餌食となっていた。
丁字路まで来たのでアリと牛に道を塞いでもらう。俺とタララは落ちてるドロップの回収だ。
「ゲイン、ほーい」
「今回は魔石と袋が多い、と言うか武器が少ないな」
「武器はかさばりそうだから、丁度いーんじゃない?」
「それもそうだな」
回収を終える頃には道を塞いでた2人の作業も終わっていて、隠し通路への道を切り出していた。
「壁、開けといたわよ」
「助かるよ」
通路に入り、ブロックを詰める。戸締りは大事だ。そして通路を進み、階段と箱の部屋へと到着した。
「やっと箱部屋ぁ。お腹すいたよ~」
「部屋を1つ開けたら昼飯にしよう。トイレも作らにゃならんしな」
「あ~い」「はーい」「了解です」
部屋の1つに入って箱を確認。罠は無いと出た。
「みんなも見てくれ」
「罠?…無いと思うわ」「同じくです」
ミミックが入ってるかどうかは収納してみれば分かる。箱だけ収納して、箱の中身がでろ~んってしなければ入って無いって事になる。でろ~んってしてたらタララが金棒で引っぱたく。箱の裏に回り込んで準備よし。
「タララ、頼むぞ」
「あいよ!」
大きく振りかぶったタララだったが、中身にでろ~んは居なかった。中身は瓶と袋とチップ。この場所ではほとんどこんな感じだ。
「普通の瓶ね、ポーションかアンチポイズンでしょ」
鑑定で見て、その通りだった。スキル無しで簡易鑑定できるようになったのか…。聡い子である。
中身を仕舞って、牛がトイレを掘り、3人は階段部屋で飯の支度だ。食料箱に簡易コンロ。竈も出して、スープと干し肉、薄ソーサーを温める。箱2つと板でテーブルを作り、食器やヤカンを出して食べる準備も進めてく。
「ドロップの仕分けしても良いか?」
「こっちは掻き混ぜるだけだからいーよー」
「温めるだけだし、すぐ終わっちゃうわ」
「手は足りていますので問題ありません」
拾いたての箱に魔石を流し込み、ドロップした袋の中身を確認…お金でした。これは箱中に入れる。チップはナイフとダガーとウルフの3種がドロップ品で、火と水、そして袋が箱からだ…あ。
「袋のチップだ…」
「こんな所でも銀チップ出るのね」
「いや、白だ」
「は?」「え?」「ん~?」
白の袋のスキルチップ
使用する事でマジックバッグのスキルを取得できる。
「白いね」
「白いわね。価値あるのかしら」
「銀よりは無いのかと…」
「ブラウンさんが言ってたろ?白の袋なんて見た事ない。存在しないのでは?って」
「んー、んな事言ってたねー」
「俺は存在を知っている。スキル目録に載ってたからな」
「プロの商売人も見た事ないチップって事なのね?」
「そうだ。まあ、他の国や海を越えた先ではどの程度の認識かは分からないが、かなり貴重な白チップって事になる」
「効果の程はいかほどですか?」
「10種50ナリだ。銀の半分だが、2枚で1.5倍ならみんな買うだろ」
「銀の美品で8000だったかしら。このチップなら4000って所ね」
「白いクセに高ぁ~い」
「これはブラウンさんへのお土産だな。俺達が10個持てたとしても誤差だしな」
「キレイに持ち帰らないとねー」
他のチップと束ねておけば良いかな?って思ってたら、アリがテーブルを切り出した。
「何かするのか?」
「これで挟んで紐で縛れば傷付かないでしょ?」
聡い子聡い。紐を切るのはためらうが、1ハーン切って縛る事にして、箱の底に安置した。残る瓶は売らないので医薬品箱に詰めて昼食にしよう。
昼食を食べて荷物を片付けたら他の7つの箱も拾って行く。ミミック2匹にチップ各種と瓶数個とお金。お金の袋はちょっと小さいけど嬉しいおまけだ。
「あれ、この間拾ったお金の袋はどうしたんだろ?」
「あたい持ってるよ?」
「持ってるなら良いや。大事に使っとくれ」
「んー」
「そう言えば2人は財布持ってるのか?」
「先日買ったわ。けど中身が多過ぎてカバンの中で踊ってるわよ」「同じく」
「じゃあこの袋使っとくれ。4枚あるし2つずつな」
「ありがたく頂くわ」「ありがとうございます」
2人がジャラジャラし終えたら、階段を降りて今回の狩り草、熊の森だ。
「ブロックの補充は?」
「いっぱーい」「50はあるわ」「74です」
良さそうだな。階段を降りた先は森のエリアになっていて、普通に見ても敵の姿は確認できないが、感知系スキルを使うと熊の姿を見る事ができる。
「箱は1つだけのようですね」
「拓けた所じゃないと戦いにくそうね」
「拓けた所を探して誘い込むか」
「多勢に無勢だよ?」
「そうだな。誘い過ぎも良くないし、箱を取ったら階段前に陣取ろう」
「野良は倒しながら?」
「だな。では気を付けて行こうか」
「あーい」「はーい」「了解」
箱の場所まで一直線。出会った熊はブロックと武器で薙ぎ払い。回収も忘れず箱の前までやって来た。
「罠は…無いな。誰が開ける?」
「牛ちゃん、ゲインに熊メット被せたいの」
「ベアマスクでしょ?」
「やめろよ、この鉄兜気に入ってんだから」
「期待した物が出ないのが宝箱ですよ。それでは開けますね?」
牛が箱を開け、中をゴソゴソしてる。金属ではなさそう、よしよし。
「毛皮です」
「暖かそうね」
「それ、マントだぞ」
熊皮のマント
熊皮製。フードと袖の付いた前開きのマント。上半身の汚れや寒さ、ダメージから守ってくれる。
袖の先はミトンになってて指先まで暖かくしてくれそう。そしてフードには耳が付いている。森でうろついてたら矢が飛んで来そうだ。
「ゲ~イン?」
「俺が着るのかよ。タララの方が似合うだろ?きっとかわいいぞ?」
「ゲイ~ン」
「……分かったよ!着るよ!」
中古防具屋でマント買えば良かった…。こんな時にコボルドマント出ないもんなークソぉぉぉ…。
「毛むくじゃらの獣人みたい」
「たまにいるよねー、こんな人」
「騎士団に1人居ました」
「さすがに武器が持てないから右手は畳むぞ?あと、外出たら脱ぐからな」
「えー」
「こんな格好で薮やら森やら歩いてたら攻撃されるわ」
「「確かに」」「かわいーのにー」
「これを着た、タララの方が可愛いよ」
「うひひ、けどゲイン着てて」
ダメか。諦めて階段を目指す。心のわだかまりが振るう剣鉈に力を宿し、熊をバサバサ斬って捨てた。
「暑い!」
「暑いなら脱いだら良いじゃない」
ほんとそれ。しかし脱ぐ間も無く階段が見えて来た。熊3匹いる。ここを取ったら脱ごう。
前衛3人、中衛1人。熊3匹に臆する事なく立ち向かい、程なく3匹殺り切った。
「ふひ、暑かったー!」
「脱いじゃダメだよお」
「ちょっと休憩!水飲むぞー」
階段の石畳の上に陣取って、やかんとコップで水を飲む。汗だくで気持ち悪いや。上半身の鎧を仕舞い、タオルを取りだし体を拭く。湿らせたタオルが気持ち良い。その内汗も引いて来た。
「気持ち悪いのも治って来たよ」
「新米騎士によく出る症状です。もう少し休んでください」
「あ~、もしかして、暑い所で働いてるとなるヤツ?」
「2人は知ってるのか」
「うん、塩舐めると良いよー」
塩?汗で出るからか?よく分からんが、食料品箱から一摘みして舐めておく。しょっぱい…。水も飲んで、横になる。これで治れば安いもんだな。
治った。と、思う。俺が寝てる間に熊を殺っていたみたいで、チップと魔石がマントを丸めた枕の横に供えられていた。
現在のステータス
名前 ゲイン 15歳
ランク C/E
HP 100% MP 100%
体力 D
腕力 E
知力 E
早さ D-
命中 E-
運 D
所持スキル
走る☆☆ 走る☆☆ 走る 走る 走る
刺突☆☆ 刺突
硬化☆☆ 硬化 硬化
投擲☆☆ 投擲
急所外物理抵抗☆☆
飛躍☆ 飛躍
木登り☆
噛み付き☆☆ 噛み付き 噛み付き
肉体強化 肉体強化☆
腕力強化☆ 腕力強化 腕力強化
脚力強化☆ 脚力強化☆ 脚力強化
知力強化☆
体力強化☆ 体力強化 体力強化
ナイフ格闘術☆ ナイフ格闘術
棒格闘術☆
短剣剣術☆ 短剣剣術☆
避ける☆
魅力☆
鎧防御術
察知
探知
マジックバッグ
マジックボックス
鑑定☆ 鑑定
魅了
威圧
壁歩き
水魔法☆ 水魔法
|├ウォーター
|├ウォッシュ
|└デリートウォーター
├ウォーターバレット
├ウォーターウォール
└ボーグ
土魔法☆
├ソイル
├サンド
└ストーン
火魔法
├エンバー
├ディマー
└デリートファイヤー
所持品
鉄兜E
肩当E
胸当E
腰当E
上腕当E
ゲル手甲E
ゲル股当E
帆布のズボンE
脛当E
鉄靴E
水のリングE
水のネックレスE
熊皮のマントE
革製リュック
├草編みカバン
├草編みカバン2号
├紐10ハーン×9、9ハーン
└布カバン
├冊子
├筆記用具と獣皮紙
├奴隷取り扱い用冊子
└木のナイフ
革製ベルトE
├ナイフE
├剣鉈E
├剣鉈[硬化(大)]E
├解体ナイフE
└ダガーE
小石中391
小石大344
石大☆20
冒険者ギルド証 10,000,000→9,835,000ヤン
財布 ミスリル貨9 金貨10 銀貨7 銅貨14
首掛け皮袋 鉄貨34
箱中 138500ヤン
ミスリル貨1 金貨2 銀貨14 銅貨15 鉄貨0 お釣り0
ドロップ金(未確認)
マジックボックス
├お宝
|└箱×9
├未購入チップ各種箱
├医薬品いろいろ箱
├食料箱×2
├調理器具箱
├ランタン箱
|├油瓶×10 9.5/10ナリ
|└薬品類
├竈、五徳
├蓋付きバケツ大
├テントセット
├マット×4
├毛布×4
└ 洗濯籠
├革製ヘルメット
├革製肩鎧
├革製胴鎧
├皮手袋
├皮の手甲
├混合皮のズボン
├皮の脚絆
├耐水ブーツ
└耐水ポンチョ
籠入り石炭0
石炭86ナリ
ランタン
油瓶0.4/0.8ナリ
着火セット
服箱
|中古タオルE
├中古タオル(使用済み)
|中古パンツE
├パンツ(使用済み)
├ヨレヨレ村の子服セット(使用済み)
├サンダル
├革靴
├街の子服Aセット(使用済み)
└街の子服Bセット
スキルチップ
ハシリウサギ 3152/4521
ウサギS 0/1
ウサギG 0/1
ハシリトカゲ 2056/3166
ハシリトカゲS 0/1
ハチ 1742/2859
ハチS 0/1
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カメS 0/1
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石S 0/1
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脚 549/650
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頭 475/576
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体S 0/1
体G 0/1
棒 526/627
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ナイフS 0/1
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短剣S 0/100
鎧S 0/1
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水滴S 0/1
立方体 425/525
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眼鏡G 0/1
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