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嫌な感じ

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 湖の排水対策は、森に穴を開けて流し込む事で一応の解決を見た。今は掘りたてなので水捌けも良いが、その内詰まって池になり、堆積物が積もって森に帰る事だろう。まあその時はその時だ。問題が解決したので俺は午後の部へ、皆はそれぞれの生活に戻る。
施設へと《転移》して少し仮眠。それから列成す女達に挨拶して午後の部が始まる。試作の雨具を展示してるので物珍しいと女達がチラ見するが、即欲しいとは至らない。雨の日になったら貸し出すと言うと、楽しみにしてると言ってくれた。
そして午後の部と夜の部が終わり、夜なべ仕事。風呂場の二階に籠りラビアン達の福利厚生を施した。ラビアン達もおっぱいチュパられるのが好きになったようで嬉しい。感じる迄舐り倒しただけはある。


『カーケールさぁ~ん、おはようございまぁ~す』

 夜明け前、リュネのモーニングコールで目が覚める。コレで八日目だが中々慣れない。眠い。目が開かないが返事を返す。

『眠いよう。どの辺り迄潜ったんだ?』

『八十一階に降りた所で嫌な感じがしたので一泊して、今日から上に戻りまぁす』

『嫌な感じ?龍でもヤバい相手なのか?』

『姉もネーヴェちゃんも同じ意見ですが、正体迄は…。カケルさんも、潜るなら此処迄が良いでしょうね』

『直ぐには行くつもり無いけど、記憶に留めておくよ。気を付けて戻ってね。皆にもよろしく』

『はぁ~い』

…龍でも嫌な感じがするって、どんな状況なんだろう?多少の敵では無双出来る戦力だから、凶暴な牝龍が束になってるとかで無ければその状況には当て嵌ら無いだろう。ならば罠か?空気が無くなるとか、異次元に飛ばされるとかなら龍でも一筋縄には行くまい。カラクレナイとサミイも居るし、撤退する判断としては正解だろう。

目が開かぬまま妄想し、気付けば明るくなっていた。さて、飯食って仕事だ。


 日が沈み、日が昇る。慣れては無いが目が覚める時間だ…。

…………

嫌な感じだ。目が開かんのでホテルオナホ産の果物を取り出し皮毎齧り付く。

『リュネ。リュネー?』

返事は無い。嫌な感じだ。

『リーム』

『何だ?』

『リュネからの連絡が来ないんだ。此方から送ってみたが返事も無い』

『返事が無いのは妹がダンジョンを貫通して《念話》を飛ばせるからだ。ネーヴェ殿や姉も使えるがな』

『リュネに《念話》を送れるか?』

『心配性だな、まあ良い。…妹よ!主様を心配させるなっ!』

キーンと耳が痛い気がして、返事が来るのを待つ。

『主殿』

『どうだ!?』

『何かあったようだな。返事は無い』

『昨日、嫌な感じがするって言って戻る予定だったんだよな…』

『それは我も聞いているな』

『戻りで何かあったのかも知れん』

『我も行こうか?』

『否、リームは最後の砦だ。最悪、ママ様を呼んでくれ』

『…分かった。入用の物はあるか?』

『食料は、ある。ネーヴェとダンジョン行った時のがだいぶ余ってるからな』

『そうか。気を付けろよ?』

『皆を頼む』

横になったまま装備を装着し、《白昼夢》でドーンドゥールの街を特定、路地裏の隅に《転移》した。

 路地裏の匂いが鼻を突き、一気に目が覚める。《感知》でギルドの場所を探しなる早で移動した。

「登録は着いた日にしてくださいね」

そんな一言が煩わしい。だが噯におくび も出さない。

「今日の準備をしてたら疲れちまってな。ダンジョンの入り方は他の都市と変わらないのか?」

「はい。入口横の受付けで鑑札を買って、帰りに返すだけですよ。けど一人で行くのはお勧め出来ません。此処って意外とキツいようですから」

「ああ、今回は軽く見ての赤字覚悟だよ」

「そうですか。呉々もお気を付けて」

…冷静に対処出来たと思う。ギルドを出ると地面を蹴りながら飛び、ダンジョン入口へと急いだ。
まだ一の鐘は鳴って無いが、入口には何人か並んでて、受付けにもパーティと思しき面々が処理をされていた。





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