1,230 / 1,519
特訓
しおりを挟む《結界》を張って戦闘を避けながら階段部屋に着くと、先ずは編成を変えてもらった。
五人パーティーには三人編入。四人パーティーには二人を編入し、八六六の三パーティーになってもらった。
「八人って事はさ、他のパーティーが殺り合ってる時の明り取りと地図をしろって事だね?」
「よろしく頼むよ。今回限りの合流だが、此処に入るならメンバーの編成は考えた方が良いよな」
「ウチ等は野良で組んでやる事も多いし、何とか折り合い付けてみるよ」
「帰ってカケルさんのおちんぽ様を咥えるんだ。迂闊にゃ死ねないよ」
「「「それなっ」」」
後でたっぷり咥え込ませてやるよ。休憩を終えたら外に出て、敵と対峙する。
「お、多いね…」
「大丈夫だ、先ずは一匹だけ出す」
《結界》を張った序に集めておいた敵達が、《結界》を壊すべく得物を振るい、牙や爪を立てている。怖気付きそうな女達を奮い立たせる為、俺は一肌脱いだ。
「「「あ…」」」
「しゃぶってから行くか?それとも帰って来てからにするか?」
「…………帰ってからで、良いね?」
「「ああ」」「それが良いね」「だねっ」「ヤル気出て来たよっ」「とっととおっ始めようじゃないか」「だねえ」
後ろのパーティーが松明を掲げ、敵を一匹解放する。
殺る気に満ちたトカゲが立ち上がり、前衛の一人に向かって駆け出して来る。それをスレスレで受け流し、刃を当てて撫で斬るが、得物がしょぼいので鱗を撫でただけに終わる。だがバランスを崩して腹這いになった所に四肢への攻撃が加わり、移動力を殺いだ。その後は尻尾を捕らえて頭をボコボコ。無事煙となった。
「ふうっ!交代で、良いんだよね!?」
「では交代だ」
「「「おおお…」」」
ズラリと並んだ八本のアイツに、戦い終えた女達が舌を這わす。
「六人だが頑張れー」
「へっ、直ぐに交代してやんよ!」
「「「おうっ!」」」
良い気合いだな。敵を一匹出してやり、倒したら戦闘組とアイツを舐る組を交代し、少しずつ敵の数を多くして訓練を続けた。
敵の数が多くなる毎に戦闘時間も舐る時間も増えて行けば、ご褒美の白濁も出てしまうと言うモノ。地下二十一階の敵を殲滅した頃には、俺も女達も我慢出来無くなって居た。
「終わったのかい?」
「そうだな、階段部屋に行こう」
女達が飯の支度をしてくれて、風呂や寝床作りが早く終わる。直ぐにでもしたいのをグッと堪えて飯を食い、湯に浸かりながら女達を味わった。
「食料はカケル様のおかげで余裕があるけど…」
「そろそろ戻らないと死んだ事にされちまいそうさねぇ」
まだ二泊、されど外の時間が分からないので三日四日経ってる可能性もある。そろそろ引き時だろうな。朝食?を食い終えると身形を整え階段を上がる。地下二十階。ボス部屋と思って身構える女達は皆一様に不思議がる。階段を出ると、出て来た筈の階段が無いからだ。先に出て来た女達は、後続がボスの居るデカい扉をすり抜けて出て来たように見えたそうだ。
「少しずつ弱くなってくが、敵は多いからこのフォーメーションのままで行こう」
「「「おうっ」」」
特訓の成果か、敵の捌きが上手くなり、同人数でも余裕がある。それで居て慢心しないのだから敵に付け入る隙は無い。水魔法を使えるメンバーが皆どろどろを使えるようになったのも大きい。イメージは大事である。
殆ど苦も無く地下十階のボスも倒し、しっかり敵を屠りながら地上に出た。
「明るい時間だけど…」「何日経ったんだろうねえ」
「とにかく帰ってドロップの査定さね」
全員無事で外に出て、足取り軽く街へと向かった。
ギルドの買取りにドロップを出すには、当たり前だが時間が掛かるし場所を変える事になる。カウンターに乗り切れない程取れたからだ。カウンター奥の会議室へと連れられて、そこで俺が持っていた分も全て出して査定が始まった。
「俺は一旦戻るが、良いか?」
「カケルさんは要らないのかい?」
「俺のは前以て決めておいただろ?」
また施設でと言い残し、女達と別れた。
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第二章シャーカ王国編
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
特殊スキル持ちの低ランク冒険者の少年は、勇者パーティーから追い出される際に散々罵しった癖に能力が惜しくなって戻れって…頭は大丈夫か?
アノマロカリス
ファンタジー
少年テイトは特殊スキルの持ち主だった。
どんなスキルかというと…?
本人でも把握出来ない程に多いスキルなのだが、パーティーでは大して役には立たなかった。
パーティーで役立つスキルといえば、【獲得経験値数○倍】という物だった。
だが、このスキルには欠点が有り…テイトに経験値がほとんど入らない代わりに、メンバーには大量に作用するという物だった。
テイトの村で育った子供達で冒険者になり、パーティーを組んで活躍し、更にはリーダーが国王陛下に認められて勇者の称号を得た。
勇者パーティーは、活躍の場を広げて有名になる一方…レベルやランクがいつまでも低いテイトを疎ましく思っていた。
そしてリーダーは、テイトをパーティーから追い出した。
ところが…勇者パーティーはのちに後悔する事になる。
テイトのスキルの【獲得経験値数○倍】の本当の効果を…
8月5日0:30…
HOTランキング3位に浮上しました。
8月5日5:00…
HOTランキング2位になりました!
8月5日13:00…
HOTランキング1位になりました(๑╹ω╹๑ )
皆様の応援のおかげです(つД`)ノ
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~
m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。
書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。
【第六部完結】
召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。
一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。
だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった!
突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか!
魔物に襲われた主人公の運命やいかに!
※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。
※カクヨムにて先行公開中
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる