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運動会

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 メルタル大陸からヒズラー大陸へ渡り、ミズゲルの核を買い取る。売上金はルドエの男達の呑み代と子供等のお小遣いとなる。そこから更にバルタリンドに向かい、建具屋からもミズゲルの核を買い取って島に帰って来た。

「お帰りなさいませ。お風呂でしますか?二階でしますか?それとも、白状、し・ま・す?」

「取り敢えず、二階で」

ちょこっとぺろぺろさせただけなのに、何故バレてしまうのか?《阻害》を掛けて、静かに風呂の二階へ上がり、テイカにたっぷり贈賄し、序に集めて来たミズゲルの核を加工した。
そこから更にテイカを抱いた。子種を垂らしながらお尻振ってるのを見たらむらむらしちゃったんだもの、しょうが無いじゃないか。

「旦那さま、またですかぁ?」

「サミイ様、今日のは偶々むらむらしたからです。性奴隷冥利に尽きます」

訝しむ者も、テイカが言うのだからと皆鉾を収めるしか無い。エッチに関わる事柄に関しては、テイカは龍を超える謎の権限を持っているからだ。
この島の序列一位集団である龍達が大皿を浮かせて配膳に来る。その奥では肉やソーサーを焼く妻達に、細かい物の配膳や片付け、サポートをするラビアン達。俺は手伝わせてもらえない。椅子に座り、背後からペルマの監視を受けながら待つしか無いのだ。

食後のお茶を頂きながら、ミズゲルの核に魔法を付与してもらう。ノーノが不在なのでイゼッタとリア、それと俺で加工した。加工された属性魔石はテイカとラビアンに託され、島と、ルドエの女達の夜なべ仕事にされる。ラビアン達が外で働くようになって、魔道具作りの仕事がルドエに委託されるようになったのだ。何れ何れと延び延びだった就業インフラが俺の知らぬ所で整って行く。


 今日はスイーツ最終日。昨夜の内から期待高まる女達に優しくされて、朝も静かに起こされた。食堂に降りてく時点でソワソワチラチラ、皆気が気で無い様子。

「「カケル、甘いのいつ?」」

ステレオで問う二人。俺の答えは分かってるだろうに。

「午後の部が終わって皆が帰って来たらな?セカンドハウスやカロ邸の皆にも食べさせたいからセカンドハウスに居る者は呼んでおいてくれ」

「「「はーーーい」」」

良い返事である。カロ邸は夕食時に食べるので、俺が後で持って行く事にする。

 朝食を終えて、子供達の散歩。人の子の子供達はよちよち歩けるので《結界》を纏わせ、テーブル等を片付けた食堂で運動会となった。厨房と食堂の出入り口を格子で閉ざし、安全管理は万全だ。《洗浄》もバッチリだぜ。運動会が見たいのか、暇を作った女達が見物に来るが、運動会を見たいだけでは無いように思えるのは気のせいでは無い筈だ。
お散歩を終えて、昼食の支度が始まる。子供達の昼食はミンチを焼いたハンバーグに薄ソーサー、そして薄味のスープで、大人達より先に作られ子供部屋に持ち込まれる予定だ。俺はスイーツの下拵えの為、風呂場の二階へと上がる。
 先ずはクリーム作り。獣母の愛を揉み揉みし、《洗浄》したら搾乳だ。バターもクリームも氷を使う。シルケ人では中々作れないかも知れないな。搾乳したミルクを《集結》で水分を減らし、泡立てた物がクリームで、固めた物がバターとなる。今回はバターの代わりに生クリームで代用する。
スポンジ生地を焼く合間にホイップを作ったり、糖蜜漬けの果物をカットした。焼けた生地を量産しながら冷ましたり切ったり忙しい。手持ちの焼き鍋では見た目分厚いホットケーキだが、その分早く焼けるので、量産するならこれで良い。
焼けたスポンジを冷ますのに部屋を出ると、階段の下で兎達が見守ってた。

「すぅ~~~」「フンフンフン」「ふわぁ~~」

「後でな」

「「「はぁ~い」」」

部屋に戻るとしっかり冷めていた生地にクリームと果物を挟み、底面以外をクリームでナッテする。食べ易いように八つに切ってからトッピング。果物を変える事で色んな見た目にして十五ホール…、疲れた。







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