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舐められてる

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「皆濡れやすいんだな」

「何時でもお相手出来るよう、日頃から手入れを欠かさぬよう暮らしております」

 誰とも無く声を掛けると、元貴族達の代わりにメイドの一人が発言した。禁欲とかさせたなら悪い事したな。

「お前達も、服を脱いで尻を出せ。此奴等が終わったら交代だからな」

「「「承りました」」」

嬉しそうに返事をし、そそくさと服を脱ぎ出すメイド達。それでも丁寧に服を畳むのは躾が行き届いているな。
食い物と報告書を持ったエンメロイが到着する迄の間に、元貴族五人とメイド十二人を犯し倒し、力尽きた女の交代が三度あった。多分だが百人は行っている。それでも性欲は満たされず、腹が鳴った。

「カケル様、お食事をお持ちしました」

摘める程度の物かと思ったらガッツリ飯だった。とても有難い。外の時間で何リットだと室内で何オコン…って計算してそうだな。繋がってる八人にたっぷりと流し込んで、食事休憩。部屋を《洗浄》して食事にあり付いた。

「報告は食事しながらで良いかしら」

「ん、良いぞ」

もぐもぐしながら聞くに、国内で妊娠した者が何人だとか、食料の取れ高だとか、隣国との外交に難航してるだとか、そんな話だ。

「女だから舐められてる、とか?」

「恥ずかしながら、ね」

カケラントの東には隣接する国が一つあり、リュネ達が壁を建てたのだが、エラく高い壁だそうで、相手はそれが気に食わないらしい。要するに、ちゃんとした門以外の所から出入りしたいって訳だ。

「密偵は捕まえたりしてるの?」

「勿論、出来る限りだけど。男は分かりやすいのよ。唯、女が冒険者に紛れてたりするとね…」

「成程な。海から来る奴も居そうだし、皆この国に興味津々って訳だな」

「いきなり国政が変わったし、圧迫外交も無くなったから、急な心変わりで不安なのよ。王が変わっただけだってのにね。それに、貴族制を廃止したのも大きいわ。かの国で同じ事が起きたら貴族が滅ぶもの」

「無能者はさぞ不安だろうね」

このままでは何れ争いが起こるとエンメロイは言う。壁を守って門を封鎖しても、海からの侵略には回す手が足りないそうなのだ。

「強い魔物を狩り過ぎたな」

「それはそれで必要な事よ。それに、魔素がある限り居なくはならないわ。今は強い魔物が少ないのを利用されない事を祈るだけね」

「此方も防衛の手立てを考えておくよ」

「期待させてね?敵に犯される女なんて見たくないでしょ」

嫌な言い方だがその通りだ。犯すなら俺がやる。食事をし、女達を抱いて島に《転移》した。


「お帰りなさいませ、カケル様。また沢山致して来たようで」

「福利厚生だよ。所でネーヴェは遊びに出てたりする?」

 《転移》しても一々動揺しなくなったテイカにネーヴェの居場所を聞くと、テッチー達と一緒にミネストパレスに行ってんのだと。しくじったなぁ。夕飯には帰って来るだろうし、それ迄考えを纏める事にするか。
俺が考えてる防衛策は、ゴーレムに依る防衛だ。敵が来る迄待機させる辺り、ガーゴイルと言っても良いだろう。飛べないけど。
武器は近接と飛び道具だが、双方に特化型も用意したい。形は出来るだけ小型化し、海からの目視を抑えたい。

柔らか煉瓦を練り練りと、車輪を基部にくっ付ける。それに伸ばした煉瓦板を巻き付けて、無限軌道にした。それを四つ車体に取り付け回転する砲台を乗せた。戦車だ。

「カケル、なにそれ」

母屋の軒先に座って練り練りとやっていると、イゼッタが興味を持ったのか新居の方から降りて来た。

「戦争の道具だよ。あまり良いモンじゃ無いがな」

「知ってる。誰とやるの?」

「カケラントの防衛に使うつもりだ」

「戦争、ダメ」

「知ってるさ。けど、話し合いで解決せず、殴り掛かって来るんなら守らなきゃ、だろ?」

「結界張って、守る」

「海岸線全体をか?」

「……無理、だね」

イゼッタの気持ちは分かる。俺だってしなくて良いならそうしたい。
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