上 下
1,006 / 1,519

給湯器

しおりを挟む


「カケル、お湯溢れた」

 俺の体は未だに光を失わず、照明を落とした部屋をぼんやりと照らしているのだが、風呂の湯が満たされたと聞いて体を起こした。

「エージャ、そろそろ口離せ。光る子種なんて飲んだらうんこまで光るぞ?」

「んら…、私はそれでも」

「それに、仕事しない子にはあげません。家に帰って仕事してらっしゃい」

「分かりました。此処が出来た折には、どうか」

「今直ぐにでもしてやりたいが、お股光らせたく無いからな。またな」

浴室に向かい、給湯器を三台止めて、一台は蓋をして減力運転させた。ジュワーッと溢れ出るお湯で湯温を安定出来るかのテストでもある。

「熱くないか?」

「私にはこの辺りが適温ですね~」

浅い方の真ん中ら辺がリュネの適温だと。俺は給湯器の傍でも良いくらいだがな。
見渡すと、テイカが拵えた窓が浴室の壁を飾っていた。結構な時間寝ていたのか、乳白色のゲル版から見える景色が赤みを帯びていた。だがそろそろ消灯してもらわんと家に帰れないよ…。

「テイカは…、食堂か」

「窓を先にやるそうで、建付けが緩いのでくっ付けてください、ですって」

「そうだな」

ふわりと浮かんで窓に向かう。此処を開けるのは想定して無かったが、下から隙間を空けられるようにしてあるのか。飛んだり跳べる奴で無きゃ、此処迄上がって来れないけどな。木枠を少し膨らませ、隙間無く圧着してく。脱衣場。一階に上がり、エントランス、厨房と作業して回り食堂へ。

「テイカ~」

「カケル様、此処ももう直ぐ終わります。先にお部屋の窓をお願いします」

「あいよ~」

此処が終点だったか。居住区に移動して窓枠を圧着し、食堂に戻ると既に取り付け終わってた。

「だいぶ早くなったな。それにどの窓も凄くキレイに出来てるぞ」

「ドアは明日やろうと思います。あたしは冒険者より、建具屋に向いていたのですね」

「独学でゲル版屋以上の出来だもんな」

「カケル様のおかげです。それに、あたしは性奴隷が良いです」

「俺の妻より?」

「性奴隷はあたしだけですから」

「分かった。愛してる」

「あたしも、愛してます」

窓を癒着し入浴中の二人と合流。少しだけ風呂を楽しんで、リュネの転移で島へと帰った。

「カケル、光ってるの!」

「大丈夫、何時もの事」

イゼッタよ、何時も光っては無いぞ?驚くカラクレナイに凝視され、ミーネとリームに変な顔されて夕食を食べる。その内収まるって、何時なのよ?光る子種は注げないのでその日は何もしないで寝た。無いとは思うが地球で光ってたら恥ずかしいし、《白昼夢》も休みだ。
目を閉じてもぼんやり明るく寝辛かったが、目覚めると明かりは消えていた。ふぅ…。

 珍しく朝食が並ぶ前に食堂に着いたので、配膳を手伝ったりラビアン達を痴漢しての朝飯。少しだけ福利厚生の時間を取る事にした。魔力が高まり性欲が強い。溜めに溜めたブレスを乱射するレベルで無いと収まらなそうだ。
さりとて朝のお勤めはしないとな。
ラビアン達より少し先に二階へ上がり、弥一のリクエストに応えてく。勿体無いがミスリルナゲットを一つと、光の棒をくれてやる事にする。地球には無いミスリルに魔石がどうなるのかの実験でもある。まさか爆発はしないだろうが、どうなる事やら。
質問の返答を紙に書いてお勤め終了。ドアを開けてラビアン達を迎え入れると、厳正なる審査と抽選に依って決められた順番の二人が入って来た。赤ちゃんのお世話があるから早い順番だと主張した茶色と純白だ。

「おっぱいは飲んで良いのか?」

「「はいっ」」

嬉しそうにおっぱいプルンプルンと露出した二人に交互に授乳され、クタクタになる迄注いでやった。
おっぱいダメな組にはまた今度チュパらせてもらおう。最後に来た女児三人と愛し合って福利厚生は終了するが、やはり全然足りてない。何処かで発散するしか無いよな…。弥一の部屋に回答とアイテムを置いたら出掛けるとしよう。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

狼の子 ~教えてもらった常識はかなり古い!?~

一片
ファンタジー
バイト帰りに何かに引っ張られた俺は、次の瞬間突然山の中に放り出された。 しかも体をピクリとも動かせない様な瀕死の状態でだ。 流石に諦めかけていたのだけど、そんな俺を白い狼が救ってくれた。 その狼は天狼という神獣で、今俺がいるのは今までいた世界とは異なる世界だという。 右も左も分からないどころか、右も左も向けなかった俺は天狼さんに魔法で癒され、ついでに色々な知識を教えてもらう。 この世界の事、生き延び方、戦う術、そして魔法。 数年後、俺は天狼さんの庇護下から離れ新しい世界へと飛び出した。 元の世界に戻ることは無理かもしれない……でも両親に連絡くらいはしておきたい。 根拠は特にないけど、魔法がある世界なんだし……連絡くらいは出来るよね? そんな些細な目標と、天狼さん以外の神獣様へとお使いを頼まれた俺はこの世界を東奔西走することになる。 色々な仲間に出会い、ダンジョンや遺跡を探索したり、何故か謎の組織の陰謀を防いだり……。 ……これは、現代では失われた強大な魔法を使い、小さな目標とお使いの為に大陸をまたにかける小市民の冒険譚!

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

追放シーフの成り上がり

白銀六花
ファンタジー
王都のギルドでSS級まで上り詰めた冒険者パーティー【オリオン】の一員として日々活躍するディーノ。 前衛のシーフとしてモンスターを翻弄し、回避しながらダメージを蓄積させていき、最後はパーティー全員でトドメを刺す。 これがディーノの所属するオリオンの戦い方だ。 ところが、SS級モンスター相手に命がけで戦うディーノに対し、ほぼ無傷で戦闘を終えるパーティーメンバー。 ディーノのスキル【ギフト】によってパーティーメンバーのステータスを上昇させ、パーティー内でも誰よりも戦闘に貢献していたはずなのに…… 「お前、俺達の実力についてこれなくなってるんじゃねぇの?」とパーティーを追放される。 ディーノを追放し、新たな仲間とパーティーを再結成した元仲間達。 新生パーティー【ブレイブ】でクエストに出るも、以前とは違い命がけの戦闘を繰り広げ、クエストには失敗を繰り返す。 理由もわからず怒りに震え、新入りを役立たずと怒鳴りちらす元仲間達。 そしてソロの冒険者として活動し始めるとディーノは、自分のスキルを見直す事となり、S級冒険者として活躍していく事となる。 ディーノもまさか、パーティーに所属していた事で弱くなっていたなどと気付く事もなかったのだ。 それと同じく、自分がパーティーに所属していた事で仲間を弱いままにしてしまった事にも気付いてしまう。 自由気ままなソロ冒険者生活を楽しむディーノ。 そこに元仲間が会いに来て「戻って来い」? 戻る気などさらさら無いディーノはあっさりと断り、一人自由な生活を……と、思えば何故かブレイブの新人が頼って来た。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

処理中です...