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イゼッタ一人分くらいの魔力

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「どう?売らない訳には行かないでしょう?」

 メッツ君にお乳をあげるママ上殿が、満足気な顔で夫人を煽る。ドヤ顔でも美人だ。

「ん、んぷ…。これは、流行るわね」

「毎日は居られませんけどね。普段は若返り効果のある入浴施設です」

「その話、乗ったわ。あむっ」

そう宣言し、再びアイツに食らい付く。隣のエージャと共に帰る時間迄しゃぶしゃぶして白濁を飲み続けた。

「また居らしてね?約束よ?」

「次は施設のお披露目で」

「焦らすのね?」

「直ぐですよ」

「話は通しておくから、明日、商業ギルドへ出向いてちょうだい」

「有意義な時間を頂き、ありがとうございました」

「カケル様、お待ちしておりますわね」

裏口迄に見送られ、寝具店に戻り、島へと帰った。

「お帰りなさいませ。ママ上様と、エージャに…」

「只今。それより腹減ったよ」

「…では彼処で何か焼きましょう」

ヤリ部屋で肉焼いて食べた。勿論テイカも美味しく頂いた。

「地主の妻、でしたか」

「コレで話が進むなら幾らでも使うよ」

「好みだったのでしょう?」

「そりゃあな。何でこの星の住民は嫁を満足させられんのか。それが分からん」

「おちんぽ様がご立派様では無いから…でしょうか?」

「それはどうだろうな。九ドンもあれば女はイけるって言うぞ?行為自体が少ないんだ」

「それだと子供がポコポコ生まれてしまいますね」

「外に出せばポコポコはし難いだろうよ。歳だって四十代くらいなら三回はヤれる筈だ」

「アタシはカケル様に染められて麻痺してますが、そんなに多く出来ますか?」

「淡白なのか、飽き性なのか。それとも経済的な問題か。とにかく欲求不満の女が多いのは確かだ」

「女達の不満を解消すると言う口実で致す訳ですね」

「そうだ。俺はセックスしたい。飯と寝る時間以外はずっとしてたいくらい、そんな体になっちまった」

「その割に、ペルマはあまり抱きませんね?」

「理性はあるつもりだからな。多分だが、また魔力が溜まり過ぎてるんだと思う。《転移》使った時にだいぶ消費したが、まだ足りないのかもな」

しっかりと計った訳では無いが、イゼッタ一人分くらいの魔力は《転移》の一回で消費してる筈だ。それでも性欲が治まらないのは、まだまだたっぷり余剰魔力が残っているからだろう。

 ヤリ部屋から新居の居間に戻るが、夕飯迄まだ時間があるのでソファーに寝転び《転移》関係の練習をする。テイカよ。何故アイツを舐めるのだ?俺が寝てるだけだと思ってるんだろうか。
まぁ良いや。

《白昼夢》で地球を覗く。地球の日本もまだ日が高く、先日行ったコンビニの時計も十四時代であった。島の方がやや時間が進んでるかな?時差としておこう。
今回も家には行かない。行ってどうなる事も無いからな。だが行先は決めていた。俺に異世界物を教えてくれた恩人の所だ。
道路の上空百m程度の高さで道成に飛んで行く。直線で行った方が早いのだが、今居る場所は仕事場の近くなので地理には疎いのだ。何時も車で通勤してた道の上を通り、家の上を通過した。更に進んで徒歩だと十分、飛んだら一分のマンションに到着。そこの二階の一号室。此処があの恩人のハウスだ。

中に入るのにノックもチャイムも、ドアノブを回す事も無く侵入する。透けるから触れないのだ。女子のスカートの中も、女湯だって見放題。だがシルケでし放題だし、あまり触肢が動かない。
部屋の中は多少汚い。だが男の部屋なんてこんなモンだろ。壁に沿った本棚には漫画に小説がぎっしり。机の上、ベッドの上、床に至っては腰高くらい積まれてる。
家主は何処だ?糞か外食か?トイレを見に行くが居ない。風呂でも無い。ならば飯か。暇だ。

 一旦《白昼夢》を解き、居間に戻る。テイカはしゃぶしゃぶ続けてた。頭を撫でると跨って来る。俺は板と雑木紙にボールペンを取り出し、サラサラと文字を書く。新しいの欲しいな。……っと、良し。


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