991 / 1,519
他の事せねば
しおりを挟む体が冷えるだろうからお湯に浸かって欲しいのだが、太腿の感触と別れるのは惜しい。
「親に別れも告げてないからなぁ」
「それなら、私も」
「だよな、すまん」
「カケルの両親、生きてるの?」
「俺が死んだショックで後追いしてなきゃ多分生きてる、かな」
「旦那さま、帰っちゃうんですか?」
太腿に座るサミイがアイツをニギニギ、帰らせる気は無さそうだ。
「帰った先でスキルや魔法が使えるとは限らんし、危険は犯さない方が良いだろうよ。やるにしても、初めは物で試すべきだろう。なんせ遠いからな」
「魔法であれスキルであれ、転移や召喚と言った物は莫大な対価を必要としますでしょうから。ご自愛下さいね?」
右腕に絡み付いて離れないリアは、俺の手をアソコに当ててこっそり楽しんでる。
「カケルさん、私、お手伝いしますっ」
左腕にたわわを挟んでしがみ付くリュネが意を決した顔でずいっと寄って来る。
「その時になったら宜しく頼むよ」
先ずは自分で色々試してみたいと伝えると、何時でも頼れと寄り掛かる。チンピクするアイツにサミイが空かさず唇を付けた。
二階でたっぷり愛し合い、三回目の交代が終わって部屋を出る。長く気持ち良い交合いであった。風呂の二階でエッチするから寝室では大体テイカかペルマに収めて寝るようになった。で、本日はペルマ。表情の窺えぬペルマだが、嬉しそうに見えるのは気のせいではないと思いたい。射精ない程度の気持ち良さでうねうねと腰を振り、内圧を増減させる。正に名器。
目を瞑り、《白昼夢》を発動し、寝る迄の少しの時間試行した。
地球の日本は夜だった。夜でも明るいので少し驚いてしまうが、元々こっちがデフォなんだよな。
橋の近くにコンビニがあった筈。浮かんだような状態で移動してるが、この状態、傍から見えたりするのだろうか?結構なスピードで走り抜ける車から見えてたりしたら事故待った無しだが、事故って無いから見えてないと思われる。
コンビニに停まってる車のサイドミラーを覗き込む。自分の姿が映って無いのでどうやら見えてないようだ。勿論自動ドアも開かない。開いたらホラーだな。時間は、夜の八時少し前か。今の俺にはすっかり眠い時間だが、こっちじゃまだ宵の口だったか。
コンビニ横の吸殻入れの、下に落ちている吸殻を《収納》し、成功した。触りたくないので吸殻入れにポイ。出来た。良し。
するつもりは無いが、泥棒し放題だな。盗んででも欲しい物なんて、ネジ類とかバネくらいの物だろう。T字カミソリも欲しいな。
親に別れを云々とは言ったが、家を見に行く気は起き無い。眠いので《白昼夢》を解き、射精して寝た。
「おはようございます、カケル様」
目が覚めて、テイカが上に乗っていた。ペルマは待機モードみたいだな。
「出したい。動いてくれ」
「直ちにっ、ん…、はんっ」
気持ちの良い朝だ。
「カケルさぁん、今日は、どうしますか?」
昨夜の今朝で催促されるがまだそんな状態では無いのだよ。食事しながら聞いて来るリュネに、昨夜の成果を発表する。
「昨日、横になって《白昼夢》のテストをしたら、物を《収納》出来たよ」
「何時でも言ってくださいね」
急かして来るが、今日もテストは夜にやる。昼間は他の事せねばな。
食後のお茶を飲み終えて、俺は一人、バルタリンドへ来た。寝具店に着くと早速迎えに来るエージャ。だが、抱き着いたりして来ない。まだカケリウムは足りてるようだな。キスしてママ上殿とメッツ君にご挨拶。
「ママ上殿、暫くです」
「最近来て下さらないから嫌われたかと…」
「それは無いですよ。メッツく~ん、おにーたんですよー」
「ふへっ」
ほっぺたむにむにきもちー。
「カケル様がいらしたって事は、あの事ね?エージャ、お声を掛けて来て」
「承りました」
エージャは出て行き、俺はアイツをしゃぶられた。
0
お気に入りに追加
134
あなたにおすすめの小説
RiCE CAkE ODySSEy
心絵マシテ
ファンタジー
月舘萌知には、決して誰にも知られてならない秘密がある。
それは、魔術師の家系生まれであることと魔力を有する身でありながらも魔術師としての才覚がまったくないという、ちょっぴり残念な秘密。
特別な事情もあいまって学生生活という日常すらどこか危うく、周囲との交友関係を上手くきずけない。
そんな日々を悶々と過ごす彼女だが、ある事がきっかけで窮地に立たされてしまう。
間一髪のところで救ってくれたのは、現役の学生アイドルであり憧れのクラスメイト、小鳩篠。
そのことで夢見心地になる萌知に篠は自身の正体を打ち明かす。
【魔道具の天秤を使い、この世界の裏に存在する隠世に行って欲しい】
そう、仄めかす篠に萌知は首を横に振るう。
しかし、一度動きだした運命の輪は止まらず、篠を守ろうとした彼女は凶弾に倒れてしまう。
起動した天秤の力により隠世に飛ばされ、記憶の大半を失ってしまった萌知。
右も左も分からない絶望的な状況化であるも突如、魔法の開花に至る。
魔術師としてではなく魔導士としての覚醒。
記憶と帰路を探す為、少女の旅程冒険譚が今、開幕する。
白紙の冒険譚 ~パーティーに裏切られた底辺冒険者は魔界から逃げてきた最弱魔王と共に成り上がる~
草乃葉オウル
ファンタジー
誰もが自分の魔法を記した魔本を持っている世界。
無能の証明である『白紙の魔本』を持つ冒険者エンデは、生活のため報酬の良い魔境調査のパーティーに参加するも、そこで捨て駒のように扱われ命の危機に晒される。
死の直前、彼を助けたのは今にも命が尽きようかという竜だった。
竜は残った命を魔力に変えてエンデの魔本に呪文を記す。
ただ一つ、『白紙の魔本』を持つ魔王の少女を守ることを条件に……。
エンデは竜の魔法と意思を受け継ぎ、覇権を争う他の魔王や迫りくる勇者に立ち向かう。
やがて二人のもとには仲間が集まり、世界にとって見逃せない存在へと成長していく。
これは種族は違えど不遇の人生を送ってきた二人の空白を埋める物語!
※完結済みの自作『PASTEL POISON ~パーティに毒の池に沈められた男、Sランクモンスターに転生し魔王少女とダンジョンで暮らす~』に多くの新要素を加えストーリーを再構成したフルリメイク作品です。本編は最初からすべて新規書き下ろしなので、前作を知ってる人も知らない人も楽しめます!
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
42歳メジャーリーガー、異世界に転生。チートは無いけど、魔法と元日本最高級の豪速球で無双したいと思います。
町島航太
ファンタジー
かつて日本最強投手と持て囃され、MLBでも大活躍した佐久間隼人。
しかし、老化による衰えと3度の靭帯損傷により、引退を余儀なくされてしまう。
失意の中、歩いていると球団の熱狂的ファンからポストシーズンに行けなかった理由と決めつけられ、刺し殺されてしまう。
だが、目を再び開くと、魔法が存在する世界『異世界』に転生していた。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
勇者召喚され、追放された黒騎士は、忌子の少女を守り抜く
竹桜
ファンタジー
白色が一番とされ、黒色が忌み嫌われる世界に、勇者召喚された伊黒健介は、黒騎士という、職業になった。それを知った王国の者たちは、伊黒を王宮から追放された。
伊黒が転移させられた先は、何処かの古城だった。その場所には、美しい黒髪を腰まで伸ばし、黒い羽を持つ、少女がいた。
これは、黒騎士という職業という理由だけで追放された少年と、忌子と呼ばれた少女と、追放された訳有りの少女達との物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる