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気もそぞろ
しおりを挟む「早くしろ。間に合わなくなってしまうぞ?」
「はっ、はい。んちゅっ、はむ…」
挨拶に掛かる時間なんて微々たる物。だからこそ急ぐ。アイツを舐りながらパンツを降ろすエージャを振り向かせ、滑りを纏ったアイツを捩じ込み前後する。ズッコンバッコン、雑なセックスだが、中に注いでやるとエージャは竿の中に溜まった物まで吸い出すように吸引力を高めた。
「「次はゆっくり…」」
言葉が被り、笑みがこぼれた。
「お楽しみでしたねぇ」
「福利厚生だよ」
速攻バレたが浮気じゃ無いので苦笑いで済まされる。それ所か致すだろう的な予想で動いていたようだ。ギルドに着いて、サミイが依頼書を物色する中、俺は息子達に指をにぎにぎされて待つ。…かわゆし。
「あ、カケル様。まだあの件についての連絡は…」
特に何もしてなかったが、カロが上から降りて来た。偶々か?それとも遂に謎感知が発現したのか。魔石はあるからとっとと土地を手に入れて、家を作り始めたいんだけどなぁ。
「今日はサミイ達と依頼を請けるんだ。それと、カロにお土産持って来たよ。タマリーのもあるから、分けて子供達と食べてくれ」
「え?ありがとうございます」「あきゃっきゃ!」
急な土産に戸惑うカロに、大喜びのシンクレイア。
「食べ過ぎはダメですよぉ?」
「…はい」
「カケル様…、今のは返事、ですよね?」
「そうだな。人の多い場所に居ると、言葉を覚えるのも早いのだろう」
我が娘は返事が出来るようになったのか。リュネがにっこり窘めると、途端に大人しくなった。
「ではサミイ様、依頼の完遂頑張ってください」
俺の確認も無しに依頼を受けてしまったサミイが俺達の方に駆けて来る。
「お待たせしましたー!」
「サミイ、何すんの?」「はよ行くの!」
「あっ、カララさま待って!旦那さまっ、行きながら話しましょ!?カララさま~っ」
出てっちゃったカラクレナイを追い掛けて、サミイもギルドを出て行った。俺達も追い掛けるかな。
「で、どんな依頼を請けたんだ?」
カラクレナイを捕まえたサミイに追い付き、街道を往く。街道沿いだと大した採集品は無い筈だが…。
「はいっ。コレですよ」
サミイから依頼書を受け取り、何故請けられたのか不思議でならない。まだ四回しか依頼をこなしてないFランク四人と騎龍に付き添いであるBランクの俺に、街道に出るであろう、野盗の討伐をしろと言う。
「先にブフリム殺るのが筋じゃ無いか?」
「ブフリムはもうやってますよ?貢献度が足りないのでランクは上がってませんが」
「…にしても野盗かぁ」
「カケルさん、心配ですか?」
「そりゃあなあ」
隣でむんにゅり当てているリュネが話に割って入るが、たわわの柔らかさすら気もそぞろになる程の不安に苛まれた。
「旦那様よ、私達が居ても不安か?」
「我等を屠れる人の子なぞ、野盗では無く勇者と呼ばれるだろうに」
「勇者ちゃんも、頑張らないとねぇ。うふふっ」
俺も居るし、リュネ達も居る。龍が群れ成して来ない限り大丈夫か。
「しかしなぁ、昼間の街道に出て来る馬鹿は居ないと思うんだよな」
「ですねー。パパ達が魔物に襲われた時も夕方とかでしたし」
「何よりもう直ぐ草原だ。見渡し良い場所には出て来ないだろうね」
「カケルさぁん、そんな事言ってると…」
「え?あ…」
「旦那さま、どうしました?」
俺、フラグ立てちゃったみたい。ノソノソ歩く集団が、林の縁を固まって動いてる。
「カケルさん、大人しくしていてくださいね」
「俺は見学か?うっ」
囁くリュネに《阻害》を掛けられた。同じく大人龍にも《阻害》が掛かり、頗る見辛くなった。まさかサミイとカラクレナイを餌にするのか?悪くない手ではあるけど…。
「大丈夫です。危なくなったら消しちゃいますから」
まあ、そうだよな。俺は心配し過ぎなのかも知れない。
やがてぐへへと音がして、臭くて汚いのが二人を囲んだ。
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