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タダ働き

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 四人の今の実力では、この先に進む事は出来無いと言う結論に至った。索敵が出来無いので敵を選べないし、精神攻撃から身を守る術が無い為だ。

「だな。気付け薬は要るだろうな」

「回復と支援。街に戻ったら探してみるッス!」

「俺飛び道具買おうと思うんですが、どうでしょうか」

「お前盾だろ?」

「当たれば回収出来ますし、待ってるだけじゃ効率悪いですからね」

「ドアップ、だったら弩なんてどうだ?戦闘中は使えないが、戦闘前に番えておけば良い」

「考えてみます」

肉を焼きながら練り練り作った背負子を三人に持たせ、帰りはドロップを拾いながら戻った。

 チケットを使っていても延滞金は掛かるそうで、俺も金を払う目に遭った。言い出しっぺなので仕方無し。前にネーヴェや少年隊と行った時は枚数揃えててくれたのだと。
ギルドへ移動し、四人と別れる。彼奴等、今夜は花街に繰り出すのだろうか。俺はジョンの部屋に連れられて、報酬もらってギルドを出た。報酬は延滞金分だった。タダ働きである。

 さて、このまま帰ると匂いでバレる可能性が非常に高い。何処かで体を洗い捲らねば。フラフラと大通りを歩き、露店街で串焼きを買って西まで来た。
時間は昼過ぎ。雪の季節は人影疎らだったこの場所も、今では多少の人影が歩いてる。

「お兄さん、もう仕事上がりかい?」

「否、さっき泊まりの仕事が終わったトコだよ」

話し掛けて来た女に返すと、下から見上げて途中で止まり、視線が上がる。

「お兄さん、もしかして、カケルって名前かい?」

「コイツを着けてる冒険者はこの辺りじゃ俺だけだよ」

「あたい知ってる!一人じゃ相手しちゃならないって」

「三人くらいなら連れて来て良いぞ」

「話しが早いや!待ってておくれ?他の子に付いてっちゃダメだよ?」

言い残すと走って言っちゃった。待ってないと女のコミュニティでナニ言われるか分からんので大人しく待っていると、暫くして女達が走って来た。

八人居るんだが…。

「お兄さん、ごめんね。少し増えちまった」

何故増えたのか。理由は簡単。病気を只で治してもらえて、同意の上でセックス出来て、その上妊娠しないからだ。《感知》で診ると、八人全員っている。仕方無いな。

「金、要らないし、お礼は期待しとくれ?」

「ウチも話は聞いてるよ。夜までなら好きにして構わないから」

「良い女達だ」

「そうだろ?客の入りが多くてさ。その分要らんモンまでもらっちまうのさ」

「じゃあ、行こうか」

九人でゾロゾロ。以前使ったラブホに向かった。

 病を治し、体を洗い、洗われて、時間一杯抜き差ししたら、これでもかと流し込む。前後の穴を責められてイき倒れる今夜仕事の子は、仕事に行けるのだろうか?それでも快楽には抗えず、回復掛けてもっともっとと求めてしまった。

「他の男のは、もう感じないかも…」

「そこを良がって見せんのがプロってモンだよ」

「これでまた客が取れるよ…。けど今夜はお休みだね」

「忘れたくないもんね。こんな凄いの」

夕方になり、ラブホを出ると、皆それぞれの方向に帰ってく。俺も帰ろう。念の為ヤリ部屋でもう一っ風呂浴びて島に戻ると、テイカが迎えてくれた。

「お帰りなさいませ。お楽しみでしたね?」

何故バレてるのか。

「…腹が減る迄だぞ?」

「では餓死する迄」

「生かして長く使いたい」

「では、そのように…」

ヤリ部屋に戻る俺だった。

「なあ、テイカ」

「何でしょう?」

「子供、作らないか?」

「……カケル様がそう言うのなら」

「テイカが欲しいか、だろ」

「まだお子様達も育っておりませんし、メイドの方々が先です」

「まあ、一年経ってないもんな。俺はお前と子を成したい。その考えは変わらんからな?」

「嬉しいです。性奴隷には勿体無い言葉です」

「腹ボテのテイカに追い子種したいんだ」

「赤ちゃんが妊娠してしまいますね」

「女の子ならな」

「その日を楽しみにしています」

テイカに挿れたまま、島へと戻った。
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