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愚かな生き物

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 取り敢えずは西回りに移動する。東方面はキネイアッセンに行くので直々見てるからな。先ずは小島の国から反時計回りで一周する予定だ。《感知》で広範囲に生き物を探しながらの移動なので速度はあまり出せないが、荷車に乗ってイチャイチャしながら飛んで行くので問題無い。

「もう六ヶ月くらいだよな」

「そうだな。多少膨らんで来たな」

「自分の中に自分で無い命があるのが興味深い。龍の姿では感じられなかったからな」

「卵が出る時迄感じなかったのか?」

「流石に産む少し前にはそろそろ出ると言うのが分かるが、弟の殻を見ただろう?あの小ささではそれこそ寸前になる迄気付かんのだ」

「「成程」」

リームと俺の相槌が被る。カラクレナイも、親に比べて凄く小さかったし、ママ様の子であるルーエンターク君の殻もリュネが抱ける程の大きさだった。比較にはならんが恐竜の卵も体に比べ小さいと聞く。大きい卵だと割れ易くなり、殻を硬くすると幼体が出られなくなるからと言われている。龍もそれに近いのかも知れないな。

「主様よ、機会があればで良いのだが、我も卵を産みたい」

「確か、産むまで何十年、孵化するのに二十年近く掛かるんだよな?」

「妹よ、その場合、孕んだなら人の姿になるのも控えた方が良いだろう。卵は人化出来んからな」

「俺、子供の顔を見ずに死んじゃうかも」

「ネーヴェ殿の部屋で…とも行かんか。食料が尽きる」

「私はその間交合う事が出来んのが耐えられんな。人の姿の快楽を知ってしまった弊害よ」

「確かに、我もだ」

「俺は二人みたいな良い女と愛し合えて幸せだよ」

「「無論だ」」

リームが俺のペニスケを外し、舌を這わせる。ミーネは上着を仕舞うと俺の顔におっぱいを押し付けた。リームの髪を撫で、ミーネのおっぱいを吸って揉む。

「んっ、人の姿で、子を生したら…。乳が出るようになるのだろうかっ…あんっ」

「んちゅ…。子に飲ませる感覚は想像も出来んな。ハムッんふ」

「ぷふ。ドラゴンハーフとその親に聞いてみたい所だな。むちゅ~」

「きゅうぅ、出ないだろうにっ、ひっ!」

「んっ、んぶっ、あむ…」

ヤバい凄くしたい。二人も同じ気持ちだろう。股間が指を濡らしてる。

「んはっ、お尻でしても、良いか?」

「んあっダメなモノか」

「れろ…、後ろから、頼む」

股間のアイツを二本に増やし、ミーネを抱き締め持ち上げる。滑りを纏ったアイツがミーネの尻穴に宛てがわれると、ゆっくりその身を沈めて行った。
リームは俺に尻を向け、荷車の出っ張りに跨りうつ伏せで待つ。そのままではお腹に負担が掛かるので少し浮かせ、背後からアイツを押し付けた。

「はぁあああ~」「はっはうっ、んふぅ」

腰は振らず、蠕動と畝りで二人の中を掻き回す。それと同時にミネパイを舐り、リムパイを揉み摘む。
ゆっくり飛んで夜になる頃、西の果てに着いた。

「つい夢中になってしまった。二人共すまん」

「我等も同じ気持ちだ。主様の愛を感じたぞ」

「ふふ、妹が悔しがるだろうな」

それは怖い。フォローは考えて置かないと…。

 島の西端迄の間に、人の集落は幾つもあったが野獣の類は殆ど感じ取れなかった。群れを作れる程数が居ないのかも知れないし、食料として狩られてるのかも知れない。ミーネとリームは俺より生き物を見付けて居たようで、場所だけは覚えているようだ。途中で止めなかったのは…言わずもがなだな。

 飯食ったり寝るのに良さそうな場所を探していたら、立派な壁に囲まれた街が見えた。バルタリンドの軍港だな。疎らだが人の感覚もある。

「旦那様よ、どう思う?」

「愚かな生き物だと思うよ…」

「犯しているな」

「同意では無さそうだ」

「主様、今夜は彼処で寝るとしようか」

「では掃除を済ませてしまおう」

その瞬間、壁の内側に居た命の八割が消えた。今度はちゃんと俺が消した。俺の《収納》の中に百二十八人のゴミが仕舞われた。犯されていた女達が唖然とした表情で空から降りて来る荷車を見上げていた。
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