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花より団子
しおりを挟む「トカゲ野郎なら俺っトコのダンジョンに居るぜ?外の奴よりは弱いがな」
トカゲネタは此処にもあるぞとジョンが話を振ると、空かさず反応するマッチョボーイズ。
「何!?」「殺ったのか?」「弱いとはどう言う事か、詳しく!」
何か此奴等、デカい少年隊みたいだ。彼奴等はせめて細マッチョで居て欲しい…。ジョンの面白可笑しい冒険譚が始まり、周りの客まで聞き入りだした。超巨大多足亀っぽいのの話は冒険者のハートに刺さったようで、マッチョも荒くれもイイオトナが皆して心をときめかせているよ。
「ねえ、カケル…。何処まで本当?」
「ジョン殿の話も眉唾だけどー、どうなのよー?」
癒しの冷姫ウィキスと誘姫のシャン・ドワンは話半分で聞いてたようだ。首狩りマルーンは飲んで食ってで聞いてないな。
「トカゲは飛べた方が倒し易い。彼奴等降りて来ないからなー」
「私達じゃ、無理…なのね」
「ダンジョンのドラゴンも降りて来ないの?」
「広いし高さもあるからな」
トカゲ討伐に興味ある様子。だがおいそれとは行かない方が良いだろうなぁ。
「美味しいのですか?」
「それ気になるー」「私も…」
飲み食いしてたマルーンの一言で花より団子になる美女三人。何処に行っても女は肉食だ。
「美味いよ。少し注意が必要だけどな」
「聞きたーい」「教えて」「食べたいです」
「すまんな。此処では言えないんだ」
トカゲ肉は持って来たが、迂闊に出したらこの場に居る荒くれ共にまで食われかねんし、乱行パーティなんて御免蒙る。出来た冒険者である三人は、俺の答えを聞いて更なる追求はしなかった。情報は金である事を理解しているのであろう。勘違いだがな。
荒くれ共と飲み明かすつもりのマッチョとジョンを捨て置いて、俺はギルドが取ってくれた宿の部屋に戻る。寝るのだ。女達も寝ると言って付いて来た。…しないぞ?部屋も違うしな。
「そんじゃ皆、お休み~」
「あ…。カケル、聞いても、良い?」
「あら?抜け駆けのお誘いー?」
「そうだったら嬉しいが、何だい?」
「それ…、本物、なの?」
「示威行為で大きく見せる者は居ますが、流石にそれは無いでしょう」「だーよねー」
寝たいのだが。
「中身はパンパンに詰まってるが、気にしないでくれ」
「おやー?奥さんに怒られちゃうー?うひひ、おお硬い硬いー、お堅いだけあるー?」
ペニスケをスリスリしだすシャン・ドワン。
「怒られはしないが、俺が我慢出来無くなる」
「流石、女好き…」
「それでもやり返して来ないのは真面目な人なのでしょう」
「廊下で出来るかっ」
「じゃあさ、部屋だったら出来るんだねー?」
ペニスケの拘束具を見付けたシャン・ドワンが外そうとするのを押さえ付け、至近距離で見詰め合う。
「俺はスキルで孕ませられないように出来る。するなら朝迄頑張っちゃうぞ?」
「避妊魔法は受けてるよ。初めては強い人がって思ってたし、いーよ」
「あっ!ず、狡っ!」「残念でしたね」
「二人もおいで。俺のは一人じゃ身に余るからな。処女なら尚更だ」
「余裕ねー」「妻帯者ですものね」「め、妾さんも…居るし」
部屋に入ってベッドは家具を《収納》し、雑木マットを敷き詰める。
「す…凄い」
「《収納》して取り出しただけだぞ?」
「量の事よねー。ホント、びっくりするくらい入れられて、羨ましいわー」
「私なんてこのリング一つだけです。背嚢一つ分しか入りませんよ」
マルーンの右手に輝くリングは、それはそれで良い物だと思う。
「んで?カケル殿ー、誰からしたいー?」
横並びに立つ三人が緊張した面持ちで固まってる。軽口を叩くシャン・ドワンも両手で二人を前に出そうと必死だ。
「シャン・ドワン、お前がヤる気にさせてしまったんだからな?当然お前からだろ」
「あ、あはは…。緊張して来た…」
「取り敢えず皆こっち来て座りなよ。優しくしてやるから」
「うん…」「はい」「お手柔らかにお願いします」
全員処女だった。
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