775 / 1,519
人は人
しおりを挟む「んっ、んぷ。カケル様は、何時から潜ってたんだい?」
ハーレム組の要であるヤーンの舌が、深いキスから解放されて口を開く。キラリと光る粘液の糸が艶かしい。
「昨日からだ。今日は七十二階まで行ったが七十一階から下は俺以外は絶対行けない。多分だが、八十階のボスは俺では殺せんと思う。七十階のボスはレッサードラゴンが群れで居るから普通の冒険者はそこで打ち止めだな」
「カケル様でも無理なんだね」
「ああ、強敵だ」
マグロ相手に勝つのは無理だよ。
「んちゅ、んむ…。あの子がお嫁さん、なんですね…」
「イゼッタ。ナーバーグ家の三女でしたっけ。は~むっ」
代わる代わるでアイツを舐るコーネリアとミニッツ。以前にも話した事はあったが、それ以前からミニッツはナーバーグ家の名前を知っていたようだ。一代貴族の家の出だったそうで、亡くなったイゼッタの姉達とは子供の頃一度だけ顔を合わせた事があると言う。
「キレイな人、でしたよ…むちゅ」
「残念だな」
「ヤれなくて?」
「襲撃が無ければイゼッタは今も領主の娘で今よりずっと平穏に暮らしてたんだろうなーと思ってな」
「ヤな事言ったわ、ごめんなさい」
ミニッツを撫でて一本生やすと直ぐに喉奥まで飲み込んだ。
「カケル、お風呂でっかくなってた」
「凄かったよ!みんなも入った方が絶対いいーって」
湯上りのイゼッタとミルカが鼻息荒くして皆を風呂に誘う。アイツに纏わり付いてた女達は二人から香る匂い、そしてぷるぷるの肌を見て俄然興味が出たようだ。
「続きはお風呂出てからね」
「キレイになって戻って来るよ」
「今から夜が楽しみだよ」
そんな事言いながら浴室へと消えて行った。
「ナニしてたの?」
「ちんぽ食われてた」
「カケル様は奥さんの前でエッチするのに抵抗とか無いんですか?」
「ミルカ、今更」
「イゼッタちゃんの家は一夫多妻だったから違和感無いのかもね~。家は商家だったから実はちょっとやだなーって思ってた」
「平民は一夫一妻らしいもんな」
「冒険者になって、ハーレムパーティーなんかに入らされちゃったけど、私結構お堅いのよ」
初めて会った時はあんなに積極的だったのにか?聞くと、あれから少しずつ元の性格に戻っているのだと。男と絡まない生活が続いていたからだろう。
「妻の一人は布団屋の娘だが、ハーレム混ぜてーって感じだったぞ?」
「まあ、人は人、ですかね」
「人相手なら気にならない」
「人以外と…するの?」
「例えば、この木」
「あ!見た!壁にヘコヘコしてた!」
それだと媚び諂ってるみたいじゃないか。せめてパコパコにしおくれ。
「七十二階でも女としてた」
「へ?七十二…階?どんだけ潜って…じゃない!そんな所に女の人?そんなまさか!?」
「女だらけだったよ。多分足止めの罠だと思うが、全裸の女が群れで居たぞ」
「うわ…、その情報が出回ったら男が押し掛けるよね…」
「レッサードラゴンの群れを越えて、海竜と巨大魚の居る海に飛び込まなきゃならんがなー」
「うん、それ無理」
「普通はそうだろうな。そう言えば新しい果物が成ってるから食おうぜ」
ソファーに座る俺達の前には五角形の黄色いラグビーボールみたいな多分果物が成っている。形だけならケリタケに似ているな。皆食べ物と認識して無かったようで触れもしなかったが、今度のはどんな味なのだろう。手に取るとポロッと採れてずっしりとした重みがあった。
「カケル様、こんな所にお皿なんてありましたっけ?」
「それな、テーブルから生えて来たりするんだ。皿が出たって事は割って食うのかも知れん。ちと待っとれ」
「はよはよ~」
久しぶりに剣鉈を出して《洗浄》し、真横にスパッと切ってみる。切り口は三角形の種が五角形に並んでた。これはナッツなのかな?
「種だね」
「種なんて食べられないじゃないですかもー」
「種は料理しだいで食べられる」
「またー。あんなのホルストの餌じゃーん」
試しに甘納豆を食わせたら静かになった。
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
貴族家三男の成り上がりライフ 生まれてすぐに人外認定された少年は異世界を満喫する
美原風香
ファンタジー
「残念ながらあなたはお亡くなりになりました」
御山聖夜はトラックに轢かれそうになった少女を助け、代わりに死んでしまう。しかし、聖夜の心の内の一言を聴いた女神から気に入られ、多くの能力を貰って異世界へ転生した。
ーけれども、彼は知らなかった。数多の神から愛された彼は生まれた時点で人外の能力を持っていたことを。表では貴族として、裏では神々の使徒として、異世界のヒエラルキーを駆け上っていく!これは生まれてすぐに人外認定された少年の最強に無双していく、そんなお話。
✳︎不定期更新です。
21/12/17 1巻発売!
22/05/25 2巻発売!
コミカライズ決定!
20/11/19 HOTランキング1位
ありがとうございます!
キャンピングカーで往く異世界徒然紀行
タジリユウ
ファンタジー
《第4回次世代ファンタジーカップ 面白スキル賞》
【書籍化!】
コツコツとお金を貯めて念願のキャンピングカーを手に入れた主人公。
早速キャンピングカーで初めてのキャンプをしたのだが、次の日目が覚めるとそこは異世界であった。
そしていつの間にかキャンピングカーにはナビゲーション機能、自動修復機能、燃料補給機能など様々な機能を拡張できるようになっていた。
道中で出会ったもふもふの魔物やちょっと残念なエルフを仲間に加えて、キャンピングカーで異世界をのんびりと旅したいのだが…
※旧題)チートなキャンピングカーで旅する異世界徒然紀行〜もふもふと愉快な仲間を添えて〜
※カクヨム様でも投稿をしております
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる