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笑顔が怖い

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 それからは、女が途切れる事無くやって来た。誰かが調整でもしているのか?ヤリ部屋の時間はかなーり早いみたいで、部屋で五オコン六オコンとヤっていて、それが二十人以上も来たと言うのに外は依然として明るいまま。百~百二十オコンは経ってる筈なのだ。そりゃあ作り置きの飯も無くなるわ。窓の外に時計でも置いておきたい。
食料品店の女将やその常連、家政婦組合の若い衆に風俗嬢。そして元苗床と常連メンバーに加えて新規で来る主婦と女冒険者が多い。家政婦組合の繋がりで、元冒険者が後輩に口添えしたそうだ。犯される前に犯されたい!なんて事を言う成り立て冒険者も居た程で、優しく気持ち良くしてあげたよ。処女マン、美味しかったです。

「カーケルー」

一頻り終えて部屋を《洗浄》していると、転移門からネーヴェが顔を出した。

「ネーヴェか、ありがとうな」

「時間、早くしすぎた」

「だと思ったよ。何だか歳取った気分だ」

「カケルの時間、戻す」

「そうだな、頼むよ。どうしたら良い?」

「ねてて」

横になり、目を瞑る。何か圧迫感があり、ネーヴェの声で目を開けた。何とも無いけどこれで良いのか?

「わかがえった」

「ばぶぅ~」

「ママ上の赤ちゃんの方がかわいい」

酷い事を仰る。ヤリ部屋の施錠をしたらネーヴェを抱いて島に帰った。

「カケルさぁん、ゆっくりお休み出来ましたかぁ?」

リュネがドアの前で仁王立ちしておられる。これは言う事聞かなきゃダメなヤツだ。

「ただいまリュネ。要件を聞こうか」

「行きますよ?」

「ど…そうだな、行こうか」

何処に?との言葉を飲み込んで、リュネと共に転移門を潜る。ネーヴェ置いて来るの忘れた。

「ウラシュ島…。リュネ、何するの?」

「街に悪さした人の子を懲らしめに行くんですよ。ネーヴェちゃんも行きます?」

「…行く」

俺にしがみ付いてたいだけじゃないのか?エントランスに降りて行くとミーネが主婦達に混ざってお茶してた。

「姉さん、行きましょうか」

「国盗りにでも行くつもりか?」

「うふ、そんな事まではしませんよ。ふふふっ」

笑顔が怖い。
小島の王も薄らと笑う。一体どのレベルで懲らしめると言うのか?


 荷車に乗って空を往く。時間の感覚がすっかり狂ってしまった俺だが、日の高さから見てまだ昼を過ぎてない筈だ。もしくは午後を回ったか?東征して顔に日が当たるのでまだ午前…だよな?
キネイアッセン大陸に入り、一直線に若い王の居城へと向かう。前来た時はよく見てなかったが、三方を山に囲まれた、結構デカい都だ。

「水責めにでもするか?」

「ブレスでイチコロ」

「メテオで上から蓋しましょう」

「こらこら。そんな事したら俺がこの街の女とエッチ出来ないじゃないか」

「溶岩で満たすか」「風化させよ」「毒ガスも良いですね」

「止めてよ!」

「ふふ、冗談です。後でたっぷり、種付けして下さいね」

「何だ、しないのか」「ざんねん」

「男は皆殺し、子供はまあ、許してあげましょう」

それもまた冗談で済まされないのだが。貴族と兵士だけにしてもらうと、リュネがムンッとしてゴミのような粒々が空に上がって来た。ゴミのようだが人だ。人がパンパン弾けて行く…。この高さまで聞こえて来る悲鳴は、多分女子供の物だろう。ミーネは遠くをぐるりと見渡し、ムンッてした。同じ事がこの大陸全体で起こっていると思われる…。ネーヴェは浄化だろうか?何かの魔法で飛び散った肉片を消していた。

「これで最後っと…」

リュネがしたのは俺でも分かる。《洗脳》だ。聞こえていた悲鳴が一瞬で消え失せた。

「では、お城に向かいましょう」

「あ、ああ…」

何人死んだか数える事も出来ない程の大虐殺を前にして、俺は気も漫ろになっていた。これから始まるであろう狂宴に、アイツのビクビクが止まらなかったのだ。

 玉座の前に立ち、近くで立ち尽くしているメイドに指示を出す。

「この街の女を全て此処に連れて来い」

メイドは恭しく頭を下げ、玉座の間を出て行った。
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