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高いハードル

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 外に出て、煙突の蓋を外すと雨模様。真っ暗では無いから夜では無いのだろうが時間が分からない。蓋を閉めて地上を見渡すと材木が増えているような気がする。遠慮無く頂いてセカンドハウスへ飛び立った。

「おかえりなさい」「お疲れですか?」

ブチ姉妹が出迎えてくれた。

「俺が出てってから何日経った?」

「四日です」「そろそろお昼です」

勃起薬の効果は強過ぎだな。風呂の支度はしてあると言うので先に風呂に入る事にして、下に降りて行こうとするのを止められた。

ペニスケ着けて無かった。

雑木タオルを腰に纏い、浴室まで降りて行き、溜まった垢を落としまくった。
アイツも元の大きさに戻せてホッとしたよ。

「お前さん、来てたのなら教えとくれよ」

湯に浸かってぐったりしているとワーリンがタオル一丁で入って来た。

「ダンジョンに四日居たから臭うと思ってな」

「確かに魔物の匂いはするね」

魔物のミルクを腹一杯飲んだしな。体は洗えど滲み出るのだろう。

「皆は休みか?」

「まぁね、骨休めには丁度良いさ」

掛け湯したワーリンが隣に座る。大きなたわわが浮いてて眼福だ。視線を感じてアイツを撫でるワーリンと、自然な形でキスしてた。

「続きは食事の後でじゃダメかい?四人共飯作りながら待ってんだ」

「それなら仕方無いな」

もう一度だけキスして湯から上がり、股間の場所だけ張り出した恥ずかしい部屋着を着て食堂へと向かった。

「あ、兄貴だ」「「いらっしゃ~い」」

配膳を手伝う少年隊に混ざって配膳し、皆が揃った所で昼食だ。

「そうだ、お前等に土産があるんだ」

「マジで!?」「何だ?」「角?」

「飯食い終わったら出してやるよ」

「「「うぇ~い」」」

「まだまだお子ちゃまです」「ガキんちょです」

 食事が済んで片付け終えると早速うさ耳共が集まって来る。高い高いハードルを優に超えてく土産を見るが良い。首の所で分割された、袋状のトカゲの皮を出してやる。

「お、トカゲじゃん」「鎧作ろーぜ」「ジョンのより良いやつなー」

高い高いハードルは、ギリギリの所で飛び越えられたようだ。まあ此奴等はトカゲ倒せてるしな。女達も食料としては見慣れているので、わーすごーいレベルで喜んでいる。

「鎧はエメラルダスの所で作って貰え」

「「「はーーい」」」

ササッと箱に仕舞われて、野郎共はチャンチャンバラバラ稽古しだした。ハークの家でやったのが刺激になったのだろうか。女達は家事の続きやら奴等のお世話やら、一緒になって武器を振り回すやらでバラバラになった。

「カケル様、ちょっと良いですか?」

そんな中、声を掛けて来たのはアズ。聞くと、魔力を増やす術を教えてもらいたいらしい。

「普通に魔法を学ぶ場所ではどう教えられてたんだ?」

「魔法の素質は神よりの賜り物。増える事は無く、増やす術も無い…って感じでしたね」

「素質があって魔力の少ない奴は落ちこぼれってか」

「はい。なのでどれだけ魔力を抑えて効果を引き出すかが修練の中心でしたね」

「俺の場合真逆だった訳だが、練りに練った魔力を子種と一緒に吐き出してぶっ倒れる時ってさ、魔力の総量が増えるんだよ」

「魔力欠乏ですよね。命に関わるので何としても避けろと教わりましたよ」

「だろうなぁ。回復が使えるイゼッタやリュネが居てこそ使える手なんだと思うよ」

「女は子種出ませんが、倒れるまで魔力を消費したら良いのでしょうか?」

「練るのが大事だと思うぞ?」

「その心は?」

「普通に使って魔力欠乏を起こして、それで増えたら増やす術が確立してるじゃないか。敢えて教えない可能性もあるけど、座学としては教えるべきだし、落ちこぼれが減るのは教えの場としても有用なのではないか?」

「そうですね。魔力の為なら何でもするって人、多いですもんね」

親は特にな。息子をレギュラーにしたいが為に、監督に股を開く母親とか、居るらしいからな。因みに俺は実力だぞ?
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