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借りて来た猫

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 《収納》の中で解体し、血抜きした肉を取り出すとリュネの《収納》に入れ直す。骨はスープの出汁にするそうなので此方もリュネに渡した。血と内臓を《集結》でスイカ大に纏めて取り出すと、カラクレナイが噛み付いた。

「生だけど、良いのか?」

「殆どの龍は生で食べてますよ?」

「それもそうだが、味付けとか要らなかったのかなーって」

「やみやみ」

美味いって事か?ガジガジしてるので気に入ってはいるみたいだ。
残った牙、角、皮に翼は彼奴等にくれてやるとして、魔石は財産として残しておこう。財産と言っても金にする訳じゃ無い。リュネ達にお強請りする時の対価なので、金より価値が高いのだ。
トカゲ一匹分のモツを食って、カラクレナイはお腹一杯になってしまったらしい。《集結》が解けて腹の中で膨れてるのだろう。丸くなって寝てしまった。

「今まではどう食べさせようかと難儀していましたが、《集結》で小さくすれば良かったのですねぇ」

「出来れば一緒の物を食べて魔力を増やしてもらいたかったが、他の子を見たら…なぁ」

「他所は他所、とはいきませんね」

「娘用に焼いた肉が余るのだが」

肉満載の大皿を持って来たミーネが愚痴を零すが、トカゲのモツを食べさせたと言うと納得はしてくれた。だが此処に居る者だけでは食べ切れ無いので街に持って行く事となった。

 肉を受け取り、転移門から海を渡って広場に向かうと女達が飯の支度で慌ただしく働いていた。焼肉を出すと皆喜んでたよ。真新しい服や髪留めを着けてる者もチラホラ。貨幣経済への道程が少し近付いたかな?シャリーが居たので合流し、バジャイを捕まえ島へと帰る。
 島に連れて来られたバジャイは借りて来た猫みたいに静かなものだが、街に居てもあまり皆と馴染んでないようで、俺が居ないと何時も一人離れて飯を食うと聞かされたのだ。

「いつも、一人で食べてた。みんなと一緒、慣れてない」

だそうだ。俺の隣でバクバク食ってるのにな。

「カケルさまは、群れ」

「此処に居る者みーんな家族だよ」

「そか」

もりもり食べて寝てしまったバジャイを母屋のベッドに寝かせ、午後の仕事に行くとするか。

「カケル…さまぁ…」

…昼寝の時間くらいはあるよな。バジャイのベルベットおっぱいを揉みながら仮眠した。
一オコン程して目を覚まし、陥没乳首に吸い付いていたらバジャイを起こしてしまった。

「うに…。する?」

「少し出掛けて来る。夕飯には戻るよ」

「んにゅ…」

再び瞼を閉じるバジャイを撫でて、部屋を出た。夕飯までに戻らなきゃ。

 ノーズコーンに収まって、超高速でナマコの居る島に向かう。そしてカルデラと木の塊のある島に辿り着く。

「久しぶりだな」

ピョンピョンと跳ね回るナマコだが、俺が着地しても何処吹く風な状態で跳ねている。あんな恐ろしい口してんのに肉食では無いなら何食ってんだ?捕まえると逃げようとするので腹を割いて海鼠腸を出し《収納》する。食べる訳でも無いので五匹だけ回収して帰路に着いた。

「カケルさまっ!カケルさまーっ!」

バビューンと飛んで島に着くとバジャイが走って出迎えてくれる。テイカがセカンドハウスに居るので一番乗りがコロコロ変わるぜ。抱き着き撫で付けキスしたら、抱えて食堂へと向かう。厨房では夕飯の支度が始まっていて、俺が調理する隙間は無い。

「カケル、おはよなの」

「おはよう、カラクレナイ。あれからずっと寝てたの?」

「眠かったの」

生モツを食べたからかな?カラクレナイのお腹を背凭れにして座り、バジャイを膝に乗せる。

「あぅ、カケルさまぁ…」

バジャイの股間をプルプルさせて、両手でおっぱいを揉み揉みすると、バジャイのスイッチが入ったようだ。ラビアン達に見られてもお構い無しでお尻をモジモジ擦り付ける。
パンツを履いてないバジャイのアソコはしっとりとしてペニスケを濡らしてる。俺はアイツを剥き出しにしてバジャイに突き入れた。








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