230 / 1,519
IH
しおりを挟む俺の明日の予定は午後まで休みだ。即ち朝まで福利厚生する。お風呂で女児達とイチャイチャし、上がったら兎達の個室で勤労意欲を高め、寝室で労を労う。皆が動かなくなったら倉庫とミーネの家で種付けし、カラクレナイのベッドで一緒に寝た。べろべろされて目が覚めて、チュッチュし返し夜が明けた。ミーネもべろべろしてたのでカラクレナイを挟んで子作りに勤しんだ。朝飯食べたら午後まで寝よう。
「起きてーカーケールーおーきてー」
眠りに堕ちて三十分程だろうか?イゼッタが起こしに来た。なんぞ?属性魔石の持ち手が出来たので魔石の素体を作って欲しいのだと。確かに俺しか出来無いな。眠い目を擦り作業場の居間に降りると、居間には既に幾つものお椀が積まれ、何時でも作業出来る状態になっていた。
お椀に核をザラザラっと入れて、スキルで圧して魔力を込める。凡そ八百個の核が属性魔石の元になった。それをノーノが四百と端数の三つに仕分け、一つに水魔法を付与する。イゼッタはもう片方に光魔法を付与するので二人に魔力を補充してやった。売り物の魔石が完成すると、次は端数の番。炊事用に火魔法の付与をするのはリア。お椀が燃えている。出来上がった火の属性魔石はオーブンを作ろうとして手付かずの煉瓦に埋め込まれた。何だかIH調理器みたいだな。
「城では鉄板を使っておりましたがコレでも問題ありません」
鉄板かー…、あるじゃん鉄。寝室の置物になってる鉄球の型を伸ばしたら良い。寝室から重たい型を引っ張り出し、《伸縮》で一ドン厚の鉄板にした。大きいと女子の力では持てないので直径三十ドンの円形にして取手も付けといた。
「こんなんで良いか?」
「携帯性もあり素晴らしい出来栄えです。食堂用に五枚程作って頂けますでしょうか?」
「カケル様、移動用にもお願いします」
更に、家でお茶を沸かす用にも作り、都合七枚作ったよ。鉄塊はまだあるし、置物っぽく丸めて後で寝室に返しておこう。
「カケル、これ、売れそう」
「鉄板の代金と魔石の数で値が変わる、みたいな感じかな?」
「鉄板、幾らだろ?」
近い内に武器屋の親父にでも聞いてみるか。出来れば鉄も自作したいな。ミスリル鉱石を粉にして抽出…と思って居たが、鉄鉱石なり砂鉄の確保が先になりそうだ。
で、用意したのはミスリル鉱石。リュネに投げ付けた含有量の少ない奴だが、取りに行くのが億劫だったので仕方無い。部屋の端々に飾ってあるのはテイカが嫌な顔するんだもん。
お椀に屑石をゴロゴロっと入れて《散開》でスカスカにしたら、他の屑石で押し潰して粉にする。それを《集結》でミスリルだけを宙に浮かせると、ビー玉サイズの塊になった。この状態だと密度が低いので、ミスリルの硬さまで更に圧してBB弾サイズとなった。武器屋の親父が十ナリ持って来いって言う意味が分かるな。小さいけれど青く輝いててキレイだな。経験値を持ってそうな下膨れの水滴の形に加工して窓際に飾っておいた。
「これ可愛い。もっと作って」
「新居が出来たら沢山並べよう」
売れないしな。さて、鉱石からインゴットを抽出出来る事が判ったので、次は鉄鉱の確保だな。
お片付けして昼飯の時間。持ち運び出来るIH調理器は炊事係にとても好評だった。もっと作って欲しいそうで、食後のお茶を啜りながらチャチャッと六枚拵えて、置物は姿を消した。
午後は子供達と昼寝して、夕方までミスリルの水滴を作って遊んだ。全部で七匹。後一匹で合体するな。
居間を粉塗れにしてテイカに嫌な顔をされた。ごめんて。
0
お気に入りに追加
137
あなたにおすすめの小説
喰らう度強くなるボクと姉属性の女神様と異世界と。〜食べた者のスキルを奪うボクが異世界で自由気ままに冒険する!!〜
田所浩一郎
ファンタジー
中学でいじめられていた少年冥矢は女神のミスによりできた空間の歪みに巻き込まれ命を落としてしまう。
謝罪代わりに与えられたスキル、《喰らう者》は食べた存在のスキルを使い更にレベルアップすることのできるチートスキルだった!
異世界に転生させてもらうはずだったがなんと女神様もついてくる事態に!?
地球にはない自然や生き物に魔物。それにまだ見ぬ珍味達。
冥矢は心を踊らせ好奇心を満たす冒険へと出るのだった。これからずっと側に居ることを約束した女神様と共に……
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる