上 下
215 / 1,519

収納

しおりを挟む


 伐採も《散開》を使ってスカスカにして…。

「カケル、私も手伝ってやろう」

お茶を啜って考えてる間にそんな事言うもんだから反応出来無かった。が、前回の轟音は聞こえない。そして、更地の周りの木が丸々姿を消した。木の生えていた場所にはぽっかりと穴が空いている。根っこ毎《収納》したようだ。

「コレはイゼッタの所に持って行けば良いんだな?」

「あ、ああ。少しずつ渡してやってくれ」

「……褒めてくれないの?」

「音や衝撃を出さないように昨日みたいな畑状態にしてくれたら褒めてやる」

ズボンからアイツをポロリすると、すかさず地面に寄ってって静かに平らに穿って行った。長い尻尾がブルンブルンと振れている。嬉しそうで何よりだ。


 畑を作り、寄って来たミーネの口にアイツを突っ込む。丁寧にしゃぶしゃぶしてはいるが、まだまだ技術が足りないな。

「ズボンだけ脱いで跨がれ。尻尾の出し入れだけで俺をイかせてみろ」

「動いてくれないのか?」

「ミーネのおっぱいを集中して吸いたいんだ。ダメか?」

「私もおっぱい吸われるの好きだ。噛んでも良いから、いっぱいしてくれ」

上着をバリバリ破いてポロリしたミーネの先っちょにかぶりついて吸いたてると、甘い声を上げてゆっくり差し込んで来た。対面座位で抱き合って尻尾を出し入れする。人種では味わえない快感が二人を襲い、共に体液を垂れ流す。妊娠しろ!妊娠しろ!気付いたら俺も腰を振り、溢れるのも気にせず何度も何度も子種を注いでいた。

「妊娠して俺の子を産んでくれっ」

「産みたい!産みたいっ!から!もっとー!!」

力が抜けて畑の上に落っこちるまで愛し合った。

「お仕事そっちのけでお楽しみでしたね」

森を更地にし、空中でしてたのでほぼ全員に見られてしまったようだ。女児達の顔も赤い気がする。テイカとミーネが二人でヒソヒソしてるので、多分テイカの入れ知恵だろう。

 食休みも程々に、今度はちゃんと仕事をこなそう。更地と化した畑を均して《集結》で少し硬め、紐とピンでマーキングする事午前と合わせて凡そ二千本。マーキングの上から《伸縮》で太さ一ドン程、深さは十ハーンの穴を開け、その穴を更に《伸縮》で柱が入る径に拡げる。上空で待機してる柱状節理を地面近くまで降ろし、柱の一本を少しだけ《伸縮》して取り出したら穴に差し込み地面の《伸縮》を戻す。これで一本出来た。
効率化の為、穴を拡張する所迄一気にやっつけ、柱の差し込みと固定は次の工程に回した。
おやつも摂らずに無心で作業し、二千本余りの柱を立て終えた。傾斜に沿って長くなっているので伸びてる部分は平らに切らなきゃならない。

「カケル、この高さで切れば良いのか?」

「また突拍子も無い事をするのか?」

確認して来るだけ成長した感のある姉龍だが、何をしでかしてくれるのか本当に不安でならない。

「斜面に当てないように、水平に切るんだ」

「カケルは私が力の加減も出来ぬオオトカゲとでも思っているのか?」

「ならば見せてもらおうか、赤き龍の力加減とやらを」

「もう切ったぞ」

「え?」

二千九十一本の柱が一瞬で?斜面の底の柱に近寄ってみると、薄ら線が入ってる。捲るように持ち上げるとツルツルの断面が。ミーネは微動だにしてなかった…。一体何をしたのか理解出来無い。

「これも《収納》で出来る技術だ。また一つ賢くなったなー、カ・ケ・ル」

煽りを無視し、《並列思考》をフル回転させ原理を探す…。
切断箇所の横に細い《収納》を…違う。切断箇所に《収納》の空間を発生させた?切断箇所の上下で次元なり空間が変わるから切断された…のか?
どうやらそれが答えのようで、頭を撫で撫でされた。龍のブレスが、完全に遊びのレベルである事を理解した。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

月が導く異世界道中extra

あずみ 圭
ファンタジー
 月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。  真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。  彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。  これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。  こちらは月が導く異世界道中番外編になります。

勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス

R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。 そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。 最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。 そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。 ※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第二章シャーカ王国編

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

特殊スキル持ちの低ランク冒険者の少年は、勇者パーティーから追い出される際に散々罵しった癖に能力が惜しくなって戻れって…頭は大丈夫か?

アノマロカリス
ファンタジー
少年テイトは特殊スキルの持ち主だった。 どんなスキルかというと…? 本人でも把握出来ない程に多いスキルなのだが、パーティーでは大して役には立たなかった。 パーティーで役立つスキルといえば、【獲得経験値数○倍】という物だった。 だが、このスキルには欠点が有り…テイトに経験値がほとんど入らない代わりに、メンバーには大量に作用するという物だった。 テイトの村で育った子供達で冒険者になり、パーティーを組んで活躍し、更にはリーダーが国王陛下に認められて勇者の称号を得た。 勇者パーティーは、活躍の場を広げて有名になる一方…レベルやランクがいつまでも低いテイトを疎ましく思っていた。 そしてリーダーは、テイトをパーティーから追い出した。 ところが…勇者パーティーはのちに後悔する事になる。 テイトのスキルの【獲得経験値数○倍】の本当の効果を… 8月5日0:30… HOTランキング3位に浮上しました。 8月5日5:00… HOTランキング2位になりました! 8月5日13:00… HOTランキング1位になりました(๑╹ω╹๑ ) 皆様の応援のおかげです(つД`)ノ

無属性魔法って地味ですか? 「派手さがない」と見捨てられた少年は最果ての領地で自由に暮らす

鈴木竜一
ファンタジー
《本作のコミカライズ企画が進行中! 詳細はもうしばらくお待ちください!》  社畜リーマンの俺は、歩道橋から転げ落ちて意識を失い、気がつくとアインレット家の末っ子でロイスという少年に転生していた。アルヴァロ王国魔法兵団の幹部を務めてきた名門アインレット家――だが、それも過去の栄光。今は爵位剥奪寸前まで落ちぶれてしまっていた。そんなアインレット家だが、兄が炎属性の、姉が水属性の優れた魔法使いになれる資質を持っていることが発覚し、両親は大喜び。これで再興できると喜ぶのだが、末っ子の俺は無属性魔法という地味で見栄えのしない属性であると診断されてしまい、その結果、父は政略結婚を画策し、俺の人生を自身の野望のために利用しようと目論む。  このまま利用され続けてたまるか、と思う俺は父のあてがった婚約者と信頼関係を築き、さらにそれまで見向きもしなかった自分の持つ無属性魔法を極め、父を言いくるめて辺境の地を領主として任命してもらうことに。そして、大陸の片隅にある辺境領地で、俺は万能な無属性魔法の力を駆使し、気ままな領地運営に挑む。――意気投合した、可愛い婚約者と一緒に。

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

こちらの世界でも図太く生きていきます

柚子ライム
ファンタジー
銀座を歩いていたら異世界に!? 若返って異世界デビュー。 がんばって生きていこうと思います。 のんびり更新になる予定。 気長にお付き合いいただけると幸いです。 ★加筆修正中★ なろう様にも掲載しています。

処理中です...