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洗脳
しおりを挟む《威圧》を受けて脱糞しないのは立派だが、尻を突き上げ倒れる様は滑稽である。
「カケル様…、そろそろご勘弁頂けますでしょうか…?これでも私の叔父ですので…」
「もう《威圧》は解いてるよ。根性が無いのか死んだ振りしてるかのどっちかだろ。それよりさ、スキルで頭の回転が良くなってるせいか此奴が殺したとしか思えないんだよね」
「まさか…。叔父、いえ、クライムベル卿、バーゼル・シラー・クライムベルの殺害を指示したのは貴方ですか?」
だんまりである。死んだか気絶してるか狸寝入りか、そんな所だろう。《真偽》を部屋に掛け、死に損ないにはイゼッタに回復してもらう。
「面倒。けどカケルに嫌われたくないから仕方なくやる」
「後でペニスケースにしてやる。つか今すぐしたい」
「カケル大好き」
むにゃむにゃと呪文を唱えると死に損ないが仄かに光り、死に掛け程度に回復した。息荒く正座している。
「糞平民風情が!国を挙げてぶっ殺すぞ!」
「クライムベル卿、答えなさい。貴方がバーゼル・シラーを殺させたのか?」
「あんな妾腹もっと早く、貴様との縁談話が持ち上がる前に切って捨てれば良かったわ!ゲロ吐き野郎の所為でユテーゲンの王座が消えたのだぞ!」
ゲロ吐き野郎は多分王だろうな。本当はユテーゲンに婿入りして王にしたかったのに、王がリアとバーゼルの縁談を持ち掛けて断れなかった、そんな所か。ユテーゲンって何処だろ?姫しか居ない国か…。
随分素直に喋っているが、これは《真偽》の効果だ。部屋全体に掛かっているので俺を含めて皆正直者になってしまっているのだ。
「依頼料はどうした」
「そんな物貴様が死ねば払う必要あるまい!既に暗部には命令済みよ。今夜中に切り刻んでゲルの餌にしてくれる!それで駄目なら戦争だ!」
この通りである。
「こんな男が親族とは情け無い限りです。辱めて死んで頂きたい」
「だが殺さん。《洗脳》で真人間にして死ぬまで働いてもらう。ナントカ島の戦争を止めさせて国交開かせてやる」
「カケル、エグい。あとウラシュ島。カケルは忘れん坊」
「カケル様、そろそろギルマスのアホに仕事をさせたいので汚物撒き散らし野郎を煮るなり焼くなりして下さい。定時で帰って甘えたいのです」
「汚物…だと…爵位無しのゴミ風情が!」
「汚物塗れのカーペットを弁償しなさい」
「カロは甘えただなぁ、だがそれが良い。おっぱい吸わせろ」
「仕事が先です」
汚物に見えないようにおっぱいをペロンと出したカロを正面に見据えると、汚物には目もくれず《洗脳》してやった。
「うぐっ!がぁぁぁ…貴様なんぞに操られてたまるもぁせんぞ…。我が命、投げ打ってでも和平を結び…貴方様の命守り抜くと誓ってやります!んぁぁ!!」
気絶した。《洗浄》して、起きるまでカロのおっぱいをちゅぱる。
「カケル私も!」「カケル様ぁ」
「ご主人、我らにもご慈悲をー」
「私は後でこっそりお願いします」
「私はまた仕事なのですからカケル様成分を補充させてくりゃさい!かけりゅたましゅきしゅき~」
「んぷっ、俺もしゅきしゅき~」
ちゅぱちゅぱ美味しいです。しかし幸せな時間は長く続かない物である。
「私達は除け者ですか?」
ドアを開けて入って来たリュネに、あっさり《真偽》を解除されてしまった。
「くすん。宰相閣下を起こして仕事に戻ります…」
胸に押し付ける圧は強いまま、心にも無い泣き言を言うカロである。ほんと、離したくない。
「取り敢えず仕事が先な」
両手でおっぱいを揉み上げて、心にも無い言葉を贈ると、カロは蕩けた顔で服を正した。そして、イゼッタに回復された宰相と共にギルドに戻って行った。
壁に王金貨刺さったまま…。
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