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魔石取り
しおりを挟む家からバルタリンドまで、急いで大体一時間、ゆっくり飛んで四時間程掛かると思われる。
時計が無くて今まで体感で予想していたが《感覚》スキルのおかげで多少細かく経過時間が分かるようになった。メイド二人と色々とエロエロな事をして街に着くと大体三時間五十分である事が分かり、自分の時間感覚が間違ってない事に少し嬉しくなった。
寝具店に荷車を停めて両親殿に挨拶したら、メイド二人は買い出しに出た。俺は生皮を担いでエメラルダスの防具屋に向かう。
防具屋に向かう道すがら、デカい荷物を担いでるので凄く見られる。そして、暫く歩いて防具屋に着いた訳だが荷物が邪魔で中に入れない。どーしよー。
「おーい、エメラルダスー居るかー?」
ドアを軽く蹴りながら店主を呼ぶと、中からタンクがやって来た。
「誰だ!私の名を気安く呼ぶ…いらっしゃいちカケルさん」
今ちんぽの人って言いそうになったな?言わなかったので許してやるが次は無いからな!?
「荷物が嵩張って中に入れなかったんだ」
「裏口開けてくるからちょっと待ってて!」
ドアに鍵を掛けたようで、暫く待つと通りの端からタンクが走って来るのが見えた。
「はっふっ、お待たせ。裏口はちょっと遠回りなんだよ」
この付近の家は軒並みくっ付いてるから大回りしなきゃいけないんだな。タンクに連れられ庭の並ぶ裏道に入り、防具屋の裏口へ。とは言え裏口のドアもそんなに大きく無いので、荷物を降ろして一枚ずつ丸めて搬入する事になった。
一枚搬入する毎に、タンクからすげーだのマジかよだの声が漏れる。
「この皮で何を作るんだ?」
「防具だよ?」
俺は偶に馬鹿な事を聞く。
「それは分かるよ。どんなのを作るのか気になったんだ」
「ああ、それ凄く悩んでる。解ると思うけど加工が大変なんだ」
切るのも大変だったからなぁ。簡単な物を作ると他の職人と被って価値が落ちるし、価値を上げ過ぎても買われないしと愚痴を零し出したので搬入を終えたらとっとと中に入ろう。ついでに尻を揉む。
「ねえ、カケルさん。折角来てもらったのに今日は…暫くはエッチ出来ないや。ごめんね」
「気にすんな。俺も渡すのが遅くなってすまん」
「それこそ気にしないで。今度する時までには痩せるから、そしたら…ね?」
しおらしいタンクと約束のキスをして、その場を後にした。キレイに痩せてたら良いな。
さて、要件を終わらせてしまった俺は暇潰しにウィンドウショッピングと洒落込んでいるのだが、物欲センサーに引っ掛かる物は見付からず冷やかしばかりになっていた。
串焼き買って食おうと思ってもこの世界にはベンチが無い。結構歩き回ったけど本当に無い。唯一、露天街の中心にある噴水の縁は座れるっぽいのだが既に鮨詰めで近寄り難い。海でも見ながら食うかな…。
街と外を隔てる壁は海岸を超えて海の中に到る。壁の上には見張りが居るみたいでうろうろ巡回してるのが見えた。太い流木に腰掛けて、キレイな景色を堪能しながら葉っぱで包んだ串焼きを齧り付いていると、揺れる水面に赤や黄色の何かが揺蕩っている。串を咥えて近寄って見ると、何だかクラゲの様な姿。だが触手が無い。もしかして、これがミズゲル?海だからシオミズゲルか。
咥えてた串をそっと黄色に乗せてやると、器用に腹側にあるらしき口に持って行き丸くなる。吸収しているのだろう。
そっと持ち上げ陸に上げ、大鉈の腹でベシャリと叩き潰した。
どろりとした中に小指の爪程の小さな魔石袋。海水で洗ってぬめりを落とすと黄色く濁ったクリスタルが現れた。
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【???????????????】
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*この小説は「小説家になろう」で投稿されている『二度も親を失った俺は、今日も最強を目指す』とほぼ同じ物です。こちらは不定期投稿になりますが、基本的に「小説家になろう」で投稿された部分まで投稿する予定です。
また、現在カクヨム・ノベルアップ+でも活動しております。
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