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お肉美味しいですお肉

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 串刺しされた肉が焼けるまでの間に生食出来る木の実を採集してきた。
俺の嫌いなウロの実に、山葡萄みたいな蔓草の実を蔦ごと。硬い殻の丸い何かは木になってた。懐かしい野球ボールサイズ。投げたい丸さ。

「お肉焼けるよ」

隙間風吹くテントが良い香りに包まれていた。野獣とか居たら確実に囲まれてるな。

石の上に野球ボールを置いてナイフで割ると、パキッと真っ二つになった中から白い実が見える。これも硬そうだ。
四つ割りにしてガリッと齧る。ゴリゴリして軟骨食ってるみたい。味は何だか甘いだけ。香りも無くて味気ない。

「これ砂糖の原料」

物知りなイゼッタ先生がナイフでパキンと割った実に、ナイフを刺してグリッとやってコップを作ってくれた。
おっぱいネタも披露せずお鍋にキープしてるので後で何かするのかな?

「煮詰めたりする訳か」

「うん。糖の木の実。お肉焼けたよ」

お肉美味しいですお肉。二人して串焼きを頬張る。

山葡萄みたいな実は一粒五センチ程もある。身体中に蔓を巻いたらクリスマスの飾りみたいな姿になった。ジューシーで味は薄い蜜柑。もしかしてワタウリの仲間かな?

ウロの実は全てイゼッタに奉納した。

コップに水を入れてもらいチビチビやりつつ食事を終えた。残り火に薪を足し、鍋を火にかけるのを見てる。

「明日には甘い水になる」

「楽しみだな」

「水浴びしたい」

唐突だな。まあこの子はこんな子だ。

「それは誘ってるのか?」

「おっぱい、涎塗れ」

それは済まない事をしたな。タオルを持って湖に向かった。


 太い流木に衣服を乗せて、俺達は全裸だ。薄明るくても夜なので覗いて居るのは星と女神くらいだろう。
冷たい湖に素足をひたして、見上げる夜空に女神は見えない。
体を洗いっこしながらおっぱい揉んでも問題ないな。胡座の上に乗せて揉み揉み体を洗ってやったら素股でお返しされて湖を汚してしまった。
冷えるからテントに戻ろうな。

虫対策に厚着して抱き合って寝た。焚き火の反対側は物干しスペースになっちゃったから仕方ないね。
先に目覚めたイゼッタに気持ち良くされて目覚めた。最高の朝だし。

「んむ…、おあよ」

口にモノを入れたまま話すなんてはしたないぞ?
上目遣いの金髪少女を撫でてやる。

「おはよう。気持ちの良い朝だな」

「もっとすう?」

「好きなだけしても良いが、今日は家の土台と風呂を作りたいな」

もう一回だけして貰い、昨日残した木の実と煮込んであった鍋の中身で朝食にする。
鍋の中の水がねっとり固くなっていた。棒でクルクル丸めて舐めるとしっかり甘い水飴だった。

「これはお高そうだな」

「貴族御用達」

木の実は年一回の収穫だし量も取れにくいから高値なのは頷ける。
元になった白い奴は柔らかくなって桃缶の桃みたいな食感に変わってた。これだと只只甘いだけなので、香りや酸味を増し増しして高級なおやつにするんだと。


 カロリー摂取したら消費しないとな。
本日の行動予定を話し合う。家の土台と風呂を作るのを目標に、午前中は木材と石材の収集を行う。午後は湖の外で狩りをして主にお肉をゲットする。余った時間で木の実取り、火起こし、風呂が完成していれば、お高い属性魔石の出番となる。
こんな感じでどうだろう。

「切るのは任せて」

斧の出番が無くなってしまったがアイツは戦闘用と割り切ろう。蔦を肩に巻き付けてナイフと肩掛けカバンを装備して建築スペースを探しに出た。

「広い場所、ない」

太めの木が密に生えている。林業関係者なら間引きしたくて堪らない光景だろう。

「家の広さは如何程欲しい?」

「んー。お風呂、トイレ、寝室、キッチン」

風呂四×四m、トイレ一×一m、寝室四×四m、キッチン、ダイニングも兼ねて四×四m

「八メートル四方も有れば余裕だな」

「メートル?」

「ハーンな」

「六十四平方ハーン」

語呂が良いな、へーほーはーん。
密に生えた木の端に腰の高さで蔦を縛り、グルーっと一周して帰って来たら、同じ所に縛って止める。
布帯は十ハーンなのでイゼッタに端を持ってもらい、シャクトリムシの如く囲った蔦の長さを測る。七つとちょっとなら充分な広さだ。

「水平を調べたいな」

「目算しかない」

「だなー」

誤差は後で何とかしよう。蔦の高さで木を切ってもらう。魔法様々だ。二十二本の木が切れた。枝を払って外に出し、イゼッタは小休止。俺は切り株の長さを測る。先ずは縦方向、次に横方向。手の甲が文字だらけ。
暇を持て余したイゼッタが周りの木々を根元から切り倒してた。危ないなぁ…。
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