女神に嫌われた俺に与えられたスキルは《逃げる》だった。

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ギンギン

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 目覚めると目の前におっぱいが二つ。挨拶がわりにちゅぱっていると漸く起き出すおっぱいの持ち主イゼッタ

「朝からお盛ん」

股間でギンギンになっている物を撫でられる。

「朝だからな。できれば出したい」

「赤ちゃん出来ちゃう?」

「中に出せばな」

「良いよ?」

「これから出掛けるしな」

「硬いまま行くの?」

「精液飲んでくれ」

「…初めてなの」

「知ってるさ」

拙いながらも溜まっていたのでたっぷり飲ませてやった。
臭くてしょっぱい、との事。


 朝飯を食ってギルドの二階、資料室にやって来た。金策の為の買い取り価格のチェックをするのだ。狙うは採取だがモンスタードロップも確認しておく。

「これ嵩張らなくて良さそう」

パンフレットの片隅にボールペンでメモってく。

ウロの実 50ヤン ポーションの原料
カイライ草 10枚100ヤン スパイス
ブラッドツリーの血塊 1ナリ10万ヤン 薬の原料
生首草(全体)1本3万ヤン 薬の原料
ハードナッツ80ヤン 食材等
スキンクテール400ヤン 薬の原料

大体こんなモンだな。
ウロの実は何処でも需要があるようだが実物みものは旬があるから取れなくなる前に取らねばならん。
そんな理由でハードナッツは削除で良いだろう。
スキンクテールは植物だ。蜥蜴の尻尾みたいな形をしていて解熱剤等に使われる。高価で高需要なので今回はコイツを集めに行く事にした。

「ブラッドツリーは?」

「実物を見ないとなぁ。1ナリって結構多いぞ?」

「そんなに取れないと?」

「そんな感じだ。それにこれだけ高価なら専門のハンターが狙っててもおかしくない」

「奪い合い?」

「命もな」

「却下で」

「スキンクテールが森の中に生えてるってのも理由だ」

「なるほど」

そんな訳でさっさとギルドを後にする。
街に入るのは時間を食ったが出るのは早い。熊が居ない方の森に直進した。


 森の前に来たは良いものの、ちょっと考えてしまう。イゼッタの事だ。俺よりレベルは高いが回避に於いては俺の方が断然高い。歩かせるのは危険と判断したのだ。

「イゼッタ、荷物を担いで俺におぶされ」

「温もり欲しいの?」

「そうだ。敵が来たら魔法攻撃を頼む」

「解った」

背負いカバンを着けたイゼッタを蔦で俺の背中に結わえてく。今回はおんぶなので太股も縛る。

「当ててんの、わかる?」

「後で裸で頼む」

森に入って前進開始だ。

(クリープしながら障害物と敵意ある行動から逃げる。スキンクテールの前まで移動しクリープ)

じわりと移動を始めてから加速する。
昨日みたいに野獣は居ないがモンスターはウロウロしてる。ブフリムの他に二足歩行の黒豚。ゴーラと言うらしい。食肉になると言われても持って帰れないな。
どちらも見つけ次第イゼッタのエアロで切り刻み、ブフリムからは臭い袋だけ奪う。ゴーラがナイフを持っていたのでイゼッタ用に頂いた。ちょっとデカいが鞘が付いてるし臭くないので俺も欲しい。調理用のナイフも欲しかったんだ。
結局黒豚ナイフは四本ゲットした。

 モンスターを狩りながらかなり奥に進んだ頃、湿度の高い盆地に入り込んだ。
太い木々に蔦とコケがたっぷり付いている。蜥蜴の尻尾もいっぱいだ。
こう言う採取は二手に分かれるのが本来効率が良いのだが、分かれたら合流出来そうにないのでおんぶのまま、肩掛けカバンを取り出して採取に勤しむ。手が四本あるのだ。一人よりはマシだろう。だが実際は一人でプチプチ摘んでった。
イゼッタの手が届かなかったのだ。摘んだ尻尾をカバンに入れつつ背後を警戒する係になった。

「いっぱい取れた」

「暫くは買い取り不可かも知れん」

飯も食わずに午後まで働き、二つの肩掛けカバン一杯に詰め込んだ。背負いカバンには黒豚ナイフと臭い袋の中身がジャラジャラ入ってる。後で勘定しなければ。街に戻ったら袋を買おう。後はおんぶ用のハーネスも。
帰りは空から楽して帰った。
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