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エピソード2
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窓から入る陽の光が心地よかったせいか、
ずいぶん長い時間寝てしまっていたような気がする。
両手を真上に上げて背中を限界まで伸ばすようにのびをすると、前の座席に両親が乗っていないことに気がついた。
「お父さん?…お母さん?」
不安になった僕は、窓から外の様子を伺う。
そこは、ずいぶん古い商店街にある駐車場のようだ。
料金所では厳格そうな老人がパイプから煙を燻らしながら新聞を読んでいるのが見える。
煉瓦造りの道路。年季の入った赤煙突の喫茶店。窓の隙間から湯気が登っている饅頭屋。すこし離れたところに見えるのは酒蔵だろうか…。
両親は僕が目を覚さないから、買い物にでも行ったのか…数分待っても戻ってくる様子がない。
土曜日だというのに、人通りが少ない事もひどく気になって仕方がない。
僕は高まる不安から、ドアを開けて車を降りた。
「お父さん!お母さん!」
料金所の前まで小走りで行くと、料金所の老人は横目でぼくをじろじろと見た。
「あ…あの。ぼくのお父さんとお母さん。知りませんか?あそこに駐車してる白い車あるでしょ?セダンの。あれに乗ってきたんだけど…」
耳が遠いのか、老人は怪訝な顔をするばかりで何も答えない。
僕は聞くのを諦めて、煉瓦造りの道路に一歩を踏み出した。
ずいぶん長い時間寝てしまっていたような気がする。
両手を真上に上げて背中を限界まで伸ばすようにのびをすると、前の座席に両親が乗っていないことに気がついた。
「お父さん?…お母さん?」
不安になった僕は、窓から外の様子を伺う。
そこは、ずいぶん古い商店街にある駐車場のようだ。
料金所では厳格そうな老人がパイプから煙を燻らしながら新聞を読んでいるのが見える。
煉瓦造りの道路。年季の入った赤煙突の喫茶店。窓の隙間から湯気が登っている饅頭屋。すこし離れたところに見えるのは酒蔵だろうか…。
両親は僕が目を覚さないから、買い物にでも行ったのか…数分待っても戻ってくる様子がない。
土曜日だというのに、人通りが少ない事もひどく気になって仕方がない。
僕は高まる不安から、ドアを開けて車を降りた。
「お父さん!お母さん!」
料金所の前まで小走りで行くと、料金所の老人は横目でぼくをじろじろと見た。
「あ…あの。ぼくのお父さんとお母さん。知りませんか?あそこに駐車してる白い車あるでしょ?セダンの。あれに乗ってきたんだけど…」
耳が遠いのか、老人は怪訝な顔をするばかりで何も答えない。
僕は聞くのを諦めて、煉瓦造りの道路に一歩を踏み出した。
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