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58.子供
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「はぁ、子供……ですか……。それはまた、おめでとう御座います」
成程、失礼を承知で言わせてもらえればユディトの腹の子が王太子の子か、そもそも本当に妊娠しているかどうかすら分からないが、これで国王が王太子の我儘を聞く気になったのも納得だ。有益性を天秤にかけたら俺とユディトのみの場合は、周囲からの印象や先々の利益から見るに俺の方に天秤は傾く。
しかし、そこでユディトの側に可愛い息子の子供……自ら後を継いだ孫の存在が付加されるのなら、話は違ってくる。ユディトの腹の子は可愛い息子の子供なんだから、国王にとっても可愛くて堪らない孫だ。将来俺に産ませる予定だった聖魔力を持っているかもしれない今はまだ存在していない、婚約破棄でこれから先存在するかどうかすら危うくなった孫と、高貴な血筋がふんだんに流れる事が確定のもう既に存在している孫。どちらに価値を見出すかは個人によるが、国王は後者を取ったのである。
俺を王家に迎え入れる事で享受できる様々な利益と、1度はこちらから無理して破棄した婚約を再び戻す事によって付与される恥や悪評。その他これまで噂されてきた様々な王家や国王王太子にまつわる醜聞に、その発生源とも言える恨めしい俺の存在。様々な条件を考慮の末、国王はまだ見ぬ母の腹に宿ったばかりの孫を認知できる未来を選んだらしい。
また、ユディトの腹の子の事を思えば、俺を殺して排除する理由が増えるという事情もある。だって、考えてもみろ。ついこの間俺との婚約を破棄したばかりの王太子が、直ぐさまユディトと婚約するってだけでも、貞淑さを求められる社交界ではかなり評判が悪いだろう。例え王太子とユディトの不貞が公然の事実だとしても、その事が表立って指摘できる状態にある事とない事では、また話が違ってくるからな。
そこに更に婚姻もしていないユディトの腹には既に子供が居て、妊娠が今時分に発覚した事から逆算してその子が腹に宿ったであろう時期を考えたら……。王太子と未来の王太子妃が、仮にも救世の勇者である俺を裏切って子供まで作っていたのが、民草や他国にまで知れ渡ってしまう。そんなの普通でも顰蹙を買うだろうに、人一倍清廉潔白さが求められる王家がそんな事態を引き起こしたなんてあっちゃ、もう何もかもお終いになっちまう。
そんな事になったら恥も外聞もあったもんじゃない。ちょっとした若気の至りや醜聞騒ぎ所では済まされないのだ。1歩間違えれば、完全被害者の俺を旗印に王太子の未来の国王たる資質を疑う声もでかねないだろう。そうでなくとも、治世がかなり暗いものになるのは決定的となりかねない。
腹の子の生まれた時期を誤魔化したり、俺になにか適当な冤罪をおっ被せて王太子の婚約者として適格ではない! と、断じて王太子親子の正当性を主張する。そんな手段も一応あるにはある。まあ、あるとは言ってもそれはかなり苦しい手だが。
国王達はその確実性に欠け道のりが長く面倒な手段よりも、サクッと俺を殺してその際の騒動で全てを有耶無耶にし誤魔化す道を選んだらしい。国王は孫をその父である王太子と母であるユディトの不貞の結果ではなく、錯乱した婚約者に殺されそうになった悲劇の王太子と、そんな彼を助けを呼ぶ事で救いそして結ばれた正義の女神ユディトとの間にできた幸福の証……という事にすると決めたのだ。やれやれ、勝手な話だ。結局俺は好き勝手振り回されてる。どこまでも迷惑極まりない。
「なんだその気の抜けた返事は!? もっと心から祝福しろ!」
「いやいや、殿下。一応俺はあなたの元婚約者で、今授かったとお聞きしたあなたのお子様は、時期的に俺との婚約中に関係して授かったお子様ですからね? 殿下に気持ちがある訳ではありませんが、だからって俺の立場でお子様のお宿りを心からお祝いしたら、皮肉か嫌味のどっちかになってしまうじゃありませんか」
「何だと!? お前、私の子は未来の君主で、この国の希望と言ってもいいような存在なのだぞ!? その存在が嬉しくないとでも!?」
「ですからぁ……」
なんでこんなに話が通じないんだ? 言葉は通じてる分、徒労感が凄い。これは理解できない向こうじゃなくて理解できるように話せない俺の方が悪いのか……? でも、この馬鹿王太子に分かるように説明しようにも、どれだけ噛み砕こうが理解してもらえるという希望が浮かばないし……。と、思えてきてしまう程度には意思疎通に難儀するのは王太子相手だと昔からだったが、ここまで酷かったけ。
愛しのユディトとの間に子供ができて、浮かれておかしくなっているのかもしれない。別に俺はジェレマイア王太子の事は愛していないどころかやや嫌ってすらいるので、彼の不貞やその結果できたらしい存在が未だに怪しい子供の事等心底どうでもいいのだ。それこそ、恨もうにもそこまで興味が湧かない程度には。愛の反対は無関心。よく言ったものである。正しく俺は、彼等に対して一欠片の愛情も抱いていないのだ。
が、しかし。こうしてただでさえ話の通じない馬鹿を更なる浮かれポンチにしてしまった件だけは、ちょっとだけではあるもののユディトやその周辺を恨みたくなってくるな。どうせなら互いに高めあって欲しい。ほら、よく言うだろう? 愛する人がいるから成長できたって。レベルダウンしてどうするよ。
「フンッ! まあいい。そのチンケな頭じゃ、私達の子のその存在の偉大さが分からないのだろうな。国中遊び歩いてばかりでお粗末な教育しか受けていないお前の事だ。十分に有り得る」
「あ、はい。そうですね、もうそれでいいです」
もうまともに相手をする気にもならなくて、投げやりな返事をする俺に気がついているのかいないのか。どちらにせよ勝利の笑みを浮かべ胸を逸らし、こちらを見下す王太子にちゃんとこちらの言葉が届いた様子はない。溜息をつきたいがそれをきっかけに、また目の前の間抜けにあれこれ絡まれるのが目に見えているので、流石に我慢した。まったく、どこまでも気をつかされる。頭の痛くなる現状に本当に頭痛がしてきて、俺は僅かに眉を顰めるのだった。
成程、失礼を承知で言わせてもらえればユディトの腹の子が王太子の子か、そもそも本当に妊娠しているかどうかすら分からないが、これで国王が王太子の我儘を聞く気になったのも納得だ。有益性を天秤にかけたら俺とユディトのみの場合は、周囲からの印象や先々の利益から見るに俺の方に天秤は傾く。
しかし、そこでユディトの側に可愛い息子の子供……自ら後を継いだ孫の存在が付加されるのなら、話は違ってくる。ユディトの腹の子は可愛い息子の子供なんだから、国王にとっても可愛くて堪らない孫だ。将来俺に産ませる予定だった聖魔力を持っているかもしれない今はまだ存在していない、婚約破棄でこれから先存在するかどうかすら危うくなった孫と、高貴な血筋がふんだんに流れる事が確定のもう既に存在している孫。どちらに価値を見出すかは個人によるが、国王は後者を取ったのである。
俺を王家に迎え入れる事で享受できる様々な利益と、1度はこちらから無理して破棄した婚約を再び戻す事によって付与される恥や悪評。その他これまで噂されてきた様々な王家や国王王太子にまつわる醜聞に、その発生源とも言える恨めしい俺の存在。様々な条件を考慮の末、国王はまだ見ぬ母の腹に宿ったばかりの孫を認知できる未来を選んだらしい。
また、ユディトの腹の子の事を思えば、俺を殺して排除する理由が増えるという事情もある。だって、考えてもみろ。ついこの間俺との婚約を破棄したばかりの王太子が、直ぐさまユディトと婚約するってだけでも、貞淑さを求められる社交界ではかなり評判が悪いだろう。例え王太子とユディトの不貞が公然の事実だとしても、その事が表立って指摘できる状態にある事とない事では、また話が違ってくるからな。
そこに更に婚姻もしていないユディトの腹には既に子供が居て、妊娠が今時分に発覚した事から逆算してその子が腹に宿ったであろう時期を考えたら……。王太子と未来の王太子妃が、仮にも救世の勇者である俺を裏切って子供まで作っていたのが、民草や他国にまで知れ渡ってしまう。そんなの普通でも顰蹙を買うだろうに、人一倍清廉潔白さが求められる王家がそんな事態を引き起こしたなんてあっちゃ、もう何もかもお終いになっちまう。
そんな事になったら恥も外聞もあったもんじゃない。ちょっとした若気の至りや醜聞騒ぎ所では済まされないのだ。1歩間違えれば、完全被害者の俺を旗印に王太子の未来の国王たる資質を疑う声もでかねないだろう。そうでなくとも、治世がかなり暗いものになるのは決定的となりかねない。
腹の子の生まれた時期を誤魔化したり、俺になにか適当な冤罪をおっ被せて王太子の婚約者として適格ではない! と、断じて王太子親子の正当性を主張する。そんな手段も一応あるにはある。まあ、あるとは言ってもそれはかなり苦しい手だが。
国王達はその確実性に欠け道のりが長く面倒な手段よりも、サクッと俺を殺してその際の騒動で全てを有耶無耶にし誤魔化す道を選んだらしい。国王は孫をその父である王太子と母であるユディトの不貞の結果ではなく、錯乱した婚約者に殺されそうになった悲劇の王太子と、そんな彼を助けを呼ぶ事で救いそして結ばれた正義の女神ユディトとの間にできた幸福の証……という事にすると決めたのだ。やれやれ、勝手な話だ。結局俺は好き勝手振り回されてる。どこまでも迷惑極まりない。
「なんだその気の抜けた返事は!? もっと心から祝福しろ!」
「いやいや、殿下。一応俺はあなたの元婚約者で、今授かったとお聞きしたあなたのお子様は、時期的に俺との婚約中に関係して授かったお子様ですからね? 殿下に気持ちがある訳ではありませんが、だからって俺の立場でお子様のお宿りを心からお祝いしたら、皮肉か嫌味のどっちかになってしまうじゃありませんか」
「何だと!? お前、私の子は未来の君主で、この国の希望と言ってもいいような存在なのだぞ!? その存在が嬉しくないとでも!?」
「ですからぁ……」
なんでこんなに話が通じないんだ? 言葉は通じてる分、徒労感が凄い。これは理解できない向こうじゃなくて理解できるように話せない俺の方が悪いのか……? でも、この馬鹿王太子に分かるように説明しようにも、どれだけ噛み砕こうが理解してもらえるという希望が浮かばないし……。と、思えてきてしまう程度には意思疎通に難儀するのは王太子相手だと昔からだったが、ここまで酷かったけ。
愛しのユディトとの間に子供ができて、浮かれておかしくなっているのかもしれない。別に俺はジェレマイア王太子の事は愛していないどころかやや嫌ってすらいるので、彼の不貞やその結果できたらしい存在が未だに怪しい子供の事等心底どうでもいいのだ。それこそ、恨もうにもそこまで興味が湧かない程度には。愛の反対は無関心。よく言ったものである。正しく俺は、彼等に対して一欠片の愛情も抱いていないのだ。
が、しかし。こうしてただでさえ話の通じない馬鹿を更なる浮かれポンチにしてしまった件だけは、ちょっとだけではあるもののユディトやその周辺を恨みたくなってくるな。どうせなら互いに高めあって欲しい。ほら、よく言うだろう? 愛する人がいるから成長できたって。レベルダウンしてどうするよ。
「フンッ! まあいい。そのチンケな頭じゃ、私達の子のその存在の偉大さが分からないのだろうな。国中遊び歩いてばかりでお粗末な教育しか受けていないお前の事だ。十分に有り得る」
「あ、はい。そうですね、もうそれでいいです」
もうまともに相手をする気にもならなくて、投げやりな返事をする俺に気がついているのかいないのか。どちらにせよ勝利の笑みを浮かべ胸を逸らし、こちらを見下す王太子にちゃんとこちらの言葉が届いた様子はない。溜息をつきたいがそれをきっかけに、また目の前の間抜けにあれこれ絡まれるのが目に見えているので、流石に我慢した。まったく、どこまでも気をつかされる。頭の痛くなる現状に本当に頭痛がしてきて、俺は僅かに眉を顰めるのだった。
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