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凍雪国編第2章
第22話 測定結果1
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「少しは、楽になったか?」
ニアは、苦しさが一気に消え、魔力が完全回復したことを悟る。
「ありがとうございます」
「なに、気にすることではない。無理をさせたのは、わしじゃからな」
ニアは、上半身を起こし、体に何も異常がないことをみてとると、隣のフレイが寝たままなのを不思議そうに見る。
「あの……?」
「なんじゃ?」
「どうして、フレイは起きないのですか?」
ニアは、がーがーっと鼾をかいて眠り続けるフレイを見て、モールに質問する。
「魔力切れを起こしておるからの」
モールは、簡単に答え、机の上にある虹石を持ち上げる。
「これは、フレイの虹石じゃ」
ニアは、黒く霧がかかって見える虹石を不思議そうな顔で見上げる。
「あの……?」
「ん?」
「どうして、黒ずんでいるのですか?」
「あぁ。これは、わしの魔法のせいじゃ。ほれ、ニアの虹石も同じじゃろ?」
床に座っているニアからは、机の上の虹石がよく見えないと気付き、モールは、もう1つの虹石を持ち上げて見せる。
「はい」
「2つとも、目が開けていられないぐらい眩しかった。じゃから、わしが目隠しの魔法を掛けたんじゃよ」
「そうでしたか」
ニアは、少し安心したように、ほっとして表情を明るくする。
「見てみるか? 太陽の光のように眩しいぞ?」
「はい」
モールは、ニアが頷いたのを見て、自分は目を細め、虹石の闇を払う。
「あぁっ!」
ニアは、両手で目を塞ぎ、閃光から顔を背けて呻く。
「じゃから、眩しいと言ったじゃろう」
モールは、『darkness』と唱え、再び光を闇で閉じ込める。
「大丈夫か?」
「はい……。一瞬目が焼きつきましたが、今は大丈夫です……」
モールは、念のため、『aqua heal』と唱え、ニアに回復魔法をかける。
ニアは、やわらかい光を見たあと、視力が回復していくのを感じる。
「もう大丈夫じゃろ?」
「はい。ありがとうございます」
「2つとも、すごい光じゃったろう?」
「はい」
「色は、見えたか?」
「ちらりと赤色が……。もう1つは、見えませんでした」
「うむ、正解じゃ。フレイが透明で、ニアが赤じゃ」
「私は、赤ですね」
ニアは、先ほどのモールの説明を思い出し、少し気落ちする。
「気にせんでもええ。フレイがおかしいんじゃよ」
モールは、いつまでも眠り続けているフレイを見て、ニアに優しく話しかける。
「はい」
「フレイの魔力は、量も質も、ともに最高クラスじゃ」
「羨ましいですね」
「そうじゃの」
モールとニアは、幸せそうに口元をむにゅむにゅとしながら眠り続けるフレイを見て、微笑ましそうに笑い合う。
ニアは、苦しさが一気に消え、魔力が完全回復したことを悟る。
「ありがとうございます」
「なに、気にすることではない。無理をさせたのは、わしじゃからな」
ニアは、上半身を起こし、体に何も異常がないことをみてとると、隣のフレイが寝たままなのを不思議そうに見る。
「あの……?」
「なんじゃ?」
「どうして、フレイは起きないのですか?」
ニアは、がーがーっと鼾をかいて眠り続けるフレイを見て、モールに質問する。
「魔力切れを起こしておるからの」
モールは、簡単に答え、机の上にある虹石を持ち上げる。
「これは、フレイの虹石じゃ」
ニアは、黒く霧がかかって見える虹石を不思議そうな顔で見上げる。
「あの……?」
「ん?」
「どうして、黒ずんでいるのですか?」
「あぁ。これは、わしの魔法のせいじゃ。ほれ、ニアの虹石も同じじゃろ?」
床に座っているニアからは、机の上の虹石がよく見えないと気付き、モールは、もう1つの虹石を持ち上げて見せる。
「はい」
「2つとも、目が開けていられないぐらい眩しかった。じゃから、わしが目隠しの魔法を掛けたんじゃよ」
「そうでしたか」
ニアは、少し安心したように、ほっとして表情を明るくする。
「見てみるか? 太陽の光のように眩しいぞ?」
「はい」
モールは、ニアが頷いたのを見て、自分は目を細め、虹石の闇を払う。
「あぁっ!」
ニアは、両手で目を塞ぎ、閃光から顔を背けて呻く。
「じゃから、眩しいと言ったじゃろう」
モールは、『darkness』と唱え、再び光を闇で閉じ込める。
「大丈夫か?」
「はい……。一瞬目が焼きつきましたが、今は大丈夫です……」
モールは、念のため、『aqua heal』と唱え、ニアに回復魔法をかける。
ニアは、やわらかい光を見たあと、視力が回復していくのを感じる。
「もう大丈夫じゃろ?」
「はい。ありがとうございます」
「2つとも、すごい光じゃったろう?」
「はい」
「色は、見えたか?」
「ちらりと赤色が……。もう1つは、見えませんでした」
「うむ、正解じゃ。フレイが透明で、ニアが赤じゃ」
「私は、赤ですね」
ニアは、先ほどのモールの説明を思い出し、少し気落ちする。
「気にせんでもええ。フレイがおかしいんじゃよ」
モールは、いつまでも眠り続けているフレイを見て、ニアに優しく話しかける。
「はい」
「フレイの魔力は、量も質も、ともに最高クラスじゃ」
「羨ましいですね」
「そうじゃの」
モールとニアは、幸せそうに口元をむにゅむにゅとしながら眠り続けるフレイを見て、微笑ましそうに笑い合う。
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