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凍雪国編第2章
第13話 モールとの面会1
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「それくらいは知っているよ。属性が減るっていうのが不思議だっただけ……」
少しむくれて、フレイが言う。
「そうか……。はははっ……」
ホレイは、フレイのそんな様子が可笑しかったので、愉快そうに笑う。
「あなた、どうしたの?」
ナートが、ランジェの手を引いて戻ってくる。
そのランジェは、頭に寝癖がつき、まだ眠たそうに目を擦りながらやってくる。
「おぉっ! 起きたのか? おはよう、ランジェ」
「うん……、おはよう……」
「おはよう、ランジェ」
「ん……。フレイも、おはよう」
ランジェは、眠そうにフレイにも同じような挨拶をして、のんびりと欠伸をする。
「ランジェは、モールさんのところに行くか?」
「モールさん? どうして?」
ランジェは、寝ぼけ眼でホレイに聞き返す。
「フレイが、魔法を練習しに行くからだ。私とナートは、行ってくるぞ」
ホレイは、頷いているナートをちらりと見て、(やはりついて来るのか……)と思いながら、ランジェに尋ねる。
「うん……。じゃぁ、私も行く……眠い……」
ランジェは、ふぁっとまた欠伸をして、まだまだ寝足りないようすで答える。
「そうか。ご飯はどうする?」
「食べていく……」
「分かった。では、ナート。ご飯を用意してやってくれ」
「はい。ランジェ、顔を洗ってらっしゃい」
「は~い……」
ランジェは、ふらふらと覚束ない足取りで、家の裏手にある井戸へと向かう。
それを見送ったホレイが、フレイに話しかける。
「フレイ。ランジェのご飯が終わるまで暇だろうから、その間に、ニアを呼んできてくれるか?」
「うん。呼んでくるね」
フレイは、元気よく立ち上がり、家の外へと駆けていく。
ニアを呼びに家へ戻ったフレイは、ロナリアやリリアも一緒に来たがったので、皆でホレイと合流する。
そして、フレイとホレイたちは、セキガ山の麓にあるモールの家にやってくる。
小ぢんまりとした平屋の縁側には、日向ぼっこをしながら、ぼーっと空を見上げているモールがいる。
「モールさん」
ホレイが、近づいて声をかける。
「ん? なんじゃ?」
モールは、眠たげに目を開けて、ホレイを見上げる。
「ホレイか? 皆を引き連れてどうした?」
モールは、ホレイの後ろに続くナートやロナリアたちをちらりと見る。
「村長から聞いておりませんか?」
「フレイのことか?」
モールは、ホレイの後ろから恐る恐る顔を出しているフレイを見やる。
「えぇ」
「わしは、気が向かん」
「そこを何とか……」
モールは、気だるげに寝そべり目を閉じる。
ホレイは、困ったように振り返り、フレイやナートたちと顔を見合わせる。
「……フレイよ」
しばらくして、モールが目をつぶったまま口を開く。
「はい」
普段は、敬語など一切使わないフレイだが、モールの纏う空気を感じ取り、畏まって答える。
「どうして強くなりたい?」
「……う~ん……」
突然、思いがけない質問をされて即答できず、いつものフレイに戻って悩みだす。
「……考えてなかった……」
「では、考えてからくるのじゃ」
モールは、くるりと背を向けて、話は済んだとでもいうように、日向ぼっこに戻る。
少しむくれて、フレイが言う。
「そうか……。はははっ……」
ホレイは、フレイのそんな様子が可笑しかったので、愉快そうに笑う。
「あなた、どうしたの?」
ナートが、ランジェの手を引いて戻ってくる。
そのランジェは、頭に寝癖がつき、まだ眠たそうに目を擦りながらやってくる。
「おぉっ! 起きたのか? おはよう、ランジェ」
「うん……、おはよう……」
「おはよう、ランジェ」
「ん……。フレイも、おはよう」
ランジェは、眠そうにフレイにも同じような挨拶をして、のんびりと欠伸をする。
「ランジェは、モールさんのところに行くか?」
「モールさん? どうして?」
ランジェは、寝ぼけ眼でホレイに聞き返す。
「フレイが、魔法を練習しに行くからだ。私とナートは、行ってくるぞ」
ホレイは、頷いているナートをちらりと見て、(やはりついて来るのか……)と思いながら、ランジェに尋ねる。
「うん……。じゃぁ、私も行く……眠い……」
ランジェは、ふぁっとまた欠伸をして、まだまだ寝足りないようすで答える。
「そうか。ご飯はどうする?」
「食べていく……」
「分かった。では、ナート。ご飯を用意してやってくれ」
「はい。ランジェ、顔を洗ってらっしゃい」
「は~い……」
ランジェは、ふらふらと覚束ない足取りで、家の裏手にある井戸へと向かう。
それを見送ったホレイが、フレイに話しかける。
「フレイ。ランジェのご飯が終わるまで暇だろうから、その間に、ニアを呼んできてくれるか?」
「うん。呼んでくるね」
フレイは、元気よく立ち上がり、家の外へと駆けていく。
ニアを呼びに家へ戻ったフレイは、ロナリアやリリアも一緒に来たがったので、皆でホレイと合流する。
そして、フレイとホレイたちは、セキガ山の麓にあるモールの家にやってくる。
小ぢんまりとした平屋の縁側には、日向ぼっこをしながら、ぼーっと空を見上げているモールがいる。
「モールさん」
ホレイが、近づいて声をかける。
「ん? なんじゃ?」
モールは、眠たげに目を開けて、ホレイを見上げる。
「ホレイか? 皆を引き連れてどうした?」
モールは、ホレイの後ろに続くナートやロナリアたちをちらりと見る。
「村長から聞いておりませんか?」
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「えぇ」
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「……フレイよ」
しばらくして、モールが目をつぶったまま口を開く。
「はい」
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「どうして強くなりたい?」
「……う~ん……」
突然、思いがけない質問をされて即答できず、いつものフレイに戻って悩みだす。
「……考えてなかった……」
「では、考えてからくるのじゃ」
モールは、くるりと背を向けて、話は済んだとでもいうように、日向ぼっこに戻る。
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