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凍雪国編第1章
第89話 魔法の基本属性1
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「はははっ。ニアは、探索に向いているかもな。どんなものにでも興味を持ち、そこに存在する意味を考えることは大事なことだから……」
ホレイは、ニアを勇気づけるかのように明るく笑う。
「ニアが、魔方陣魔法に惹かれる気持ちも分かる気がする」
「僕も、これから気をつけるようにする」
フレイは、少しむくれて呟く。
「フレイは、負けず嫌いだな。だが、それもいい傾向だ。その資質も、強くなるには必要なことだからな」
「本当?」
「あぁ……。生きている限り、負けても終わりではない。負けたら、その次に負けたことを活かせばいいだけだからな。それに、強き者も、最初は皆弱かった。だから、誰もが己を鍛え、剣技や魔法を磨いて強くなっていったんだ」
フレイは、それを聞いて自信を取り戻したのか、にんまりと笑う。
「僕も、強くなれる?」
「あぁ。正しい知識と訓練を積めばな」
「じゃぁ、その本から教えてくれる?」
「いいぞ」
ホレイは、ナミードの書の最初のページを開き、そこに書かれている古代魔法語を読み上げる。
「魔法とは、魔素を源とし、万物の理へ干渉せしめる力として具現化させたものである」
「ホレイさん……。もっと分かりやすい言葉でしゃべって……」
フレイは、難解な言葉を聞いて、疑問だらけになった顔をして頼む。
「おっ、すまなかった。フレイには、難しかったな……。では、読みながら、説明を加えていくぞ」
「うん、お願い」
フレイは、気にせずに笑い、ニアやランジェも静かに続きを待つ。
「この本の最初には、まず、魔法とは何かということが書かれている。それによると、魔法とは、体内やこの辺りにも漂っている魔素というのをもとにして発動される力であると書かれている」
ホレイは、ナミードの書の序章に書かれている『魔法の概念』について、要約して簡単に説明する。
「それは、知ってるよ」
フレイは、先ほどの猪狩りの途中で、魔素や魔力についてしっかりと説明をしてもらった。
「そうだな。フレイは、もう魔法が使えるしな」
「うん」
「ニアやランジェも、これは分かるだろう?」
「はい」
「うん、大丈夫だよ、お父さん」
ニアとランジェも、その辺りのことはよく理解しているので、先を続けて欲しく、素直に頷く。
「では、3人ともおさらいだと思って聞いてくれ。フレイは、分からないことがあれば、その都度質問してくれ」
「うん」
ホレイは、素直に頷くフレイを嬉しく思い、ナミードの書へ目を落とす。
次のページは、『基本属性』の章になり、魔法の基礎となる4つの属性について記されている。
「次にいくぞ。魔法には、火・水・風・土の4つの基本属性がある。そして、これらの属性から派生したものを、派生属性という」
「炎や氷、雷、岩のことだね」
フレイは、得意気に魔法についての知識を披露する。
魔法には、基本となる火・水・風・土の4つの属性がある。
また、これらの属性からそれぞれ、炎・氷・雷・岩がその上級属性として派生している。
そして、フレイは、まだ知らないが、派生属性からさらに派生した蒼炎・氷銀・金雷・鋼岩という最上級属性がある。
さらに、ほかの属性が少し混じってできた亜属性に分類される黒炎・白凍・豪雷・砂岩などの属性も存在している。
「そうだ。基本属性や派生属性のほかに、魔属性という光と闇があり、治癒を司る聖属性がある。このうち、光と闇は、対になる属性。聖属性は、神属性とも言われている」
ホレイは、次々とページをめくり、『魔属性』や『聖属性』の章について紹介する。
「へぇ~」
「フレイは、派生属性以外は知らなかったみたいだな」
「うん」
「属性がない無属性という種類の魔法も存在しているぞ。これは、応用が大変利く魔法で、日常生活でも多くの場面で使える魔法だな」
ホレイは、『無属性魔法』の章を開き、数多くの魔法が解説されているページを示して言う。
「それは、知ってる。ボーが得意としている魔法だからね」
「そうか。しかし、魔法には、派生属性や無属性のほかにも、特殊属性というものもある。時や空間を操る属性や音を支配する属性が、これだな。また、植物や動物に効果のある属性もある」
「いっぱいあるね」
フレイは、たくさんの魔法用語を一度に聞いて、お腹がいっぱいという顔をする。
ホレイは、ニアを勇気づけるかのように明るく笑う。
「ニアが、魔方陣魔法に惹かれる気持ちも分かる気がする」
「僕も、これから気をつけるようにする」
フレイは、少しむくれて呟く。
「フレイは、負けず嫌いだな。だが、それもいい傾向だ。その資質も、強くなるには必要なことだからな」
「本当?」
「あぁ……。生きている限り、負けても終わりではない。負けたら、その次に負けたことを活かせばいいだけだからな。それに、強き者も、最初は皆弱かった。だから、誰もが己を鍛え、剣技や魔法を磨いて強くなっていったんだ」
フレイは、それを聞いて自信を取り戻したのか、にんまりと笑う。
「僕も、強くなれる?」
「あぁ。正しい知識と訓練を積めばな」
「じゃぁ、その本から教えてくれる?」
「いいぞ」
ホレイは、ナミードの書の最初のページを開き、そこに書かれている古代魔法語を読み上げる。
「魔法とは、魔素を源とし、万物の理へ干渉せしめる力として具現化させたものである」
「ホレイさん……。もっと分かりやすい言葉でしゃべって……」
フレイは、難解な言葉を聞いて、疑問だらけになった顔をして頼む。
「おっ、すまなかった。フレイには、難しかったな……。では、読みながら、説明を加えていくぞ」
「うん、お願い」
フレイは、気にせずに笑い、ニアやランジェも静かに続きを待つ。
「この本の最初には、まず、魔法とは何かということが書かれている。それによると、魔法とは、体内やこの辺りにも漂っている魔素というのをもとにして発動される力であると書かれている」
ホレイは、ナミードの書の序章に書かれている『魔法の概念』について、要約して簡単に説明する。
「それは、知ってるよ」
フレイは、先ほどの猪狩りの途中で、魔素や魔力についてしっかりと説明をしてもらった。
「そうだな。フレイは、もう魔法が使えるしな」
「うん」
「ニアやランジェも、これは分かるだろう?」
「はい」
「うん、大丈夫だよ、お父さん」
ニアとランジェも、その辺りのことはよく理解しているので、先を続けて欲しく、素直に頷く。
「では、3人ともおさらいだと思って聞いてくれ。フレイは、分からないことがあれば、その都度質問してくれ」
「うん」
ホレイは、素直に頷くフレイを嬉しく思い、ナミードの書へ目を落とす。
次のページは、『基本属性』の章になり、魔法の基礎となる4つの属性について記されている。
「次にいくぞ。魔法には、火・水・風・土の4つの基本属性がある。そして、これらの属性から派生したものを、派生属性という」
「炎や氷、雷、岩のことだね」
フレイは、得意気に魔法についての知識を披露する。
魔法には、基本となる火・水・風・土の4つの属性がある。
また、これらの属性からそれぞれ、炎・氷・雷・岩がその上級属性として派生している。
そして、フレイは、まだ知らないが、派生属性からさらに派生した蒼炎・氷銀・金雷・鋼岩という最上級属性がある。
さらに、ほかの属性が少し混じってできた亜属性に分類される黒炎・白凍・豪雷・砂岩などの属性も存在している。
「そうだ。基本属性や派生属性のほかに、魔属性という光と闇があり、治癒を司る聖属性がある。このうち、光と闇は、対になる属性。聖属性は、神属性とも言われている」
ホレイは、次々とページをめくり、『魔属性』や『聖属性』の章について紹介する。
「へぇ~」
「フレイは、派生属性以外は知らなかったみたいだな」
「うん」
「属性がない無属性という種類の魔法も存在しているぞ。これは、応用が大変利く魔法で、日常生活でも多くの場面で使える魔法だな」
ホレイは、『無属性魔法』の章を開き、数多くの魔法が解説されているページを示して言う。
「それは、知ってる。ボーが得意としている魔法だからね」
「そうか。しかし、魔法には、派生属性や無属性のほかにも、特殊属性というものもある。時や空間を操る属性や音を支配する属性が、これだな。また、植物や動物に効果のある属性もある」
「いっぱいあるね」
フレイは、たくさんの魔法用語を一度に聞いて、お腹がいっぱいという顔をする。
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