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凍雪国編第1章
第46話 村民の来訪1
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夕暮れ時になり、ドルマの家には、夕飯を食べ終えた子どもたちがちらほらとやってくる。
「村長。来たよ~」
「僕も~」
大工ヨルテンの長男コウザと次男ブエンが、ドルマの部屋までやって来て挨拶をする。
「おぉ。よく来たのぅ。元気じゃったか?」
「「うん」」
まだ幼さが顔に残る2人は、元気よく返事をする。
「そうか、そうか」
その様子を見たドルマは、子ども好きの好々爺のごとく相好を崩して、嬉しそうに頷く。
「村長、話ってなぁに?」
「面白い話~?」
コウザとブエンは、無邪気にドルマに尋ねる。
「うん? 話か? そうじゃのぅ……。ちぃっと小難しい話もするが、大事な話じゃな」
「話して、話して」
ブエンがドルマの膝に擦り寄り、にこやかにせがむ。
「おぉ。もう少し待ってくれんか? まだ、皆が集まっておらんでな」
「うん、いいよ~」
「それまで、何していればいいの?」
2人は、楽しそうに顔を見合わせて笑い合う。
「そうじゃのぅ……。しばし、土間の方で待っていてくれるか?ホレイとランジェもいるでな」
ドルマは、部屋の外を指差し、コウザとブエンに先客が来ていることを教える。
「うん。分かった~」
「ランジェと会うの久しぶり~」
2人は、ドルマに嬉しそうに答え、はしゃぎながら土間の方へ駆けていく。
その2人をやり過ごしたドルマの妻ヒュレイが、土間の奥からドルマの晩御飯を持ってやってくる。
「あなた。ホレイさんが持ってきてくれたお魚を塩焼きにしてみたわ」
「おぅ、そうか。すまんのぅ」
ドルマは、机の上を急いで片付け、晩御飯の置き場所を確保する。
「いえいえ。今日は、ホレイさんがいつもよりも多めに持ってきてくれましたから、ご飯がまだお済でない方がいらしたら、こちらを召し上がってもらってくださいな」
ヒュレイは、机の中央にドルマの晩御飯を置き、机の近くの棚に魚の塩焼きを積み重ねた皿を置く。
「うむ。すまんのぅ」
ドルマは、いい匂いが立ち上るご飯を前にして、話半分でヒュレイの言葉を聞き流す。
「それと……、ホレイさんには、あなたからも、お礼をおっしゃっておいてくださいね」
「さっき、礼を言ったがのぅ……。まぁ、分かったわい。食べ終えたら、また、言っておくわい」
「えぇ。そうしてくださいな」
ヒュレイは、ドルマにそう言いおいて、来客をもてなしに、再び土間へと戻る。
ドルマは、ヒュレイが立ち去ったあと、さっそく晩御飯に手をつけ始める。
そうして、しばらく、ほくほくと絶妙な味付けのヒュレイの手料理を堪能していると、ボーと3匹の子どもたちが部屋に入ってくる。
ドルマの部屋は広いが、ボーとその子どもたちが入ると、さすがに窮屈さを覚える。
「おぉ! ボーよ。昼間は、ようやってくれたな」
ドルマは、箸を休めて、ボーの偵察を労う。
「気にしなくていい。我が、偶然、あの場に居合わせただけだ」
ボーは、そっけなく答える。
だが、その後ろにいる子どもたちは、美味しそうな匂いに釣られて、机の近くにおいてあった焼き魚の方へと近づいていく。
ドルマは、子どもたちが魚を欲しそうにしているのを見る。
「おぉ。お主たちも食うか?」
ドルマは、ヒュレイが持ってきてくれた魚の塩焼きを子どもたちへ与えようと、お皿に取り分ける。
「村長。来たよ~」
「僕も~」
大工ヨルテンの長男コウザと次男ブエンが、ドルマの部屋までやって来て挨拶をする。
「おぉ。よく来たのぅ。元気じゃったか?」
「「うん」」
まだ幼さが顔に残る2人は、元気よく返事をする。
「そうか、そうか」
その様子を見たドルマは、子ども好きの好々爺のごとく相好を崩して、嬉しそうに頷く。
「村長、話ってなぁに?」
「面白い話~?」
コウザとブエンは、無邪気にドルマに尋ねる。
「うん? 話か? そうじゃのぅ……。ちぃっと小難しい話もするが、大事な話じゃな」
「話して、話して」
ブエンがドルマの膝に擦り寄り、にこやかにせがむ。
「おぉ。もう少し待ってくれんか? まだ、皆が集まっておらんでな」
「うん、いいよ~」
「それまで、何していればいいの?」
2人は、楽しそうに顔を見合わせて笑い合う。
「そうじゃのぅ……。しばし、土間の方で待っていてくれるか?ホレイとランジェもいるでな」
ドルマは、部屋の外を指差し、コウザとブエンに先客が来ていることを教える。
「うん。分かった~」
「ランジェと会うの久しぶり~」
2人は、ドルマに嬉しそうに答え、はしゃぎながら土間の方へ駆けていく。
その2人をやり過ごしたドルマの妻ヒュレイが、土間の奥からドルマの晩御飯を持ってやってくる。
「あなた。ホレイさんが持ってきてくれたお魚を塩焼きにしてみたわ」
「おぅ、そうか。すまんのぅ」
ドルマは、机の上を急いで片付け、晩御飯の置き場所を確保する。
「いえいえ。今日は、ホレイさんがいつもよりも多めに持ってきてくれましたから、ご飯がまだお済でない方がいらしたら、こちらを召し上がってもらってくださいな」
ヒュレイは、机の中央にドルマの晩御飯を置き、机の近くの棚に魚の塩焼きを積み重ねた皿を置く。
「うむ。すまんのぅ」
ドルマは、いい匂いが立ち上るご飯を前にして、話半分でヒュレイの言葉を聞き流す。
「それと……、ホレイさんには、あなたからも、お礼をおっしゃっておいてくださいね」
「さっき、礼を言ったがのぅ……。まぁ、分かったわい。食べ終えたら、また、言っておくわい」
「えぇ。そうしてくださいな」
ヒュレイは、ドルマにそう言いおいて、来客をもてなしに、再び土間へと戻る。
ドルマは、ヒュレイが立ち去ったあと、さっそく晩御飯に手をつけ始める。
そうして、しばらく、ほくほくと絶妙な味付けのヒュレイの手料理を堪能していると、ボーと3匹の子どもたちが部屋に入ってくる。
ドルマの部屋は広いが、ボーとその子どもたちが入ると、さすがに窮屈さを覚える。
「おぉ! ボーよ。昼間は、ようやってくれたな」
ドルマは、箸を休めて、ボーの偵察を労う。
「気にしなくていい。我が、偶然、あの場に居合わせただけだ」
ボーは、そっけなく答える。
だが、その後ろにいる子どもたちは、美味しそうな匂いに釣られて、机の近くにおいてあった焼き魚の方へと近づいていく。
ドルマは、子どもたちが魚を欲しそうにしているのを見る。
「おぉ。お主たちも食うか?」
ドルマは、ヒュレイが持ってきてくれた魚の塩焼きを子どもたちへ与えようと、お皿に取り分ける。
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