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凍雪国編第1章
第12話 魔法の主を探して……
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ジョティルは、目を閉じ、意識を集中して周辺の様子を探る。
すると、おかしな気配が別の方角にあることに気がつく。
(はて?)
ジョティルは、そちらの方へ顔を向け、ここからそれほど遠くないところを見やる。
(どうやら、獣のようですが……。人のように気配を隠していますね……)
ふむふむと、ジョティルは、なにやら嬉しそうに顎をなでる。
(さすがに、ここは、忘れ去られた古の島ですね。先ほどの狼たちといい、いろいろと面白い生き物がいますね)
ジョティルは、おかしな気配に1人で納得して、楽しそうに微笑む。
(さしずめ、襲ってくる気配はなさそうですし……。先に進んでも構いませんね)
そうして、1人で結論を出したジョティルは、狼たちがやってきた道を辿り始める。
しかし、唐突に何かを思いついたジョティルは、急いで後ろを振り返る。
(そうだ。牙は、いくつかいただいておきましょうか。何かの役に立つかもしれませんからね)
ジョティルは、倒した狼たちの牙や爪を短剣で切り落とし、荷物袋から出した小さな麻袋に仕舞いこむ。
そして、ひと作業を終えたジョティルは、改めて、狼たちが来た道を進み始める。
ジョティルは、凍土林の中にある獣道を進み、魔法による爆発音が発生したとおぼしき地点を目指す。
その場所は、先ほど戦った狼たちのところから、それほど遠く離れていないとみられる。
ジョティルは、何かに遭遇してもいいように、周囲を警戒しながら慎重に歩みを進める。
やがて、何かが焦げたような臭いが漂い、開けた窪地に出る。
(あぁ……。ここですね)
ジョティルは、周囲を見渡し、地面が大きく黒く変色し、その周りの木々が少し焦げているのを確認する。
そして、その中心部付近に、先ほどの狼たちが食い荒らしたのか、獣の残骸が散らばっているのを見つける。
(これは……、氷嵐鳥の羽……ですか)
ジョティルは、千切れた翼に残る特徴的な薄紫色の羽を見て、少し考える。
(魔法の使えない狼たちと戦ったとは考えにくいですね……。おそらく、この鳥は、魔法を使った何者かにやられ、やってきた狼たちの餌になったと考えるのが妥当でしょうか……)
ジョティルは、もう一度、辺りの様子をしげしげと眺める。
(うん?)
地面に、人の足跡をいくつか発見する。
(やはり、人がいましたか……。これで魔法の主は、人で決まりですね)
ジョティルは、人の痕跡を見つけたことから、目指す目的地が近いことを確信し、少し安堵の表情を浮かべる。
(これは、もしかしたら、今日中に辿り着けるかもしれませんね)
やれやれと、少し首を振って肩をすくめると、右手にあるいくつかの木に、戦闘の痕跡があるのを発見する。
(この高さに……、獣の足跡? こっちの木にもありますね……)
すると、おかしな気配が別の方角にあることに気がつく。
(はて?)
ジョティルは、そちらの方へ顔を向け、ここからそれほど遠くないところを見やる。
(どうやら、獣のようですが……。人のように気配を隠していますね……)
ふむふむと、ジョティルは、なにやら嬉しそうに顎をなでる。
(さすがに、ここは、忘れ去られた古の島ですね。先ほどの狼たちといい、いろいろと面白い生き物がいますね)
ジョティルは、おかしな気配に1人で納得して、楽しそうに微笑む。
(さしずめ、襲ってくる気配はなさそうですし……。先に進んでも構いませんね)
そうして、1人で結論を出したジョティルは、狼たちがやってきた道を辿り始める。
しかし、唐突に何かを思いついたジョティルは、急いで後ろを振り返る。
(そうだ。牙は、いくつかいただいておきましょうか。何かの役に立つかもしれませんからね)
ジョティルは、倒した狼たちの牙や爪を短剣で切り落とし、荷物袋から出した小さな麻袋に仕舞いこむ。
そして、ひと作業を終えたジョティルは、改めて、狼たちが来た道を進み始める。
ジョティルは、凍土林の中にある獣道を進み、魔法による爆発音が発生したとおぼしき地点を目指す。
その場所は、先ほど戦った狼たちのところから、それほど遠く離れていないとみられる。
ジョティルは、何かに遭遇してもいいように、周囲を警戒しながら慎重に歩みを進める。
やがて、何かが焦げたような臭いが漂い、開けた窪地に出る。
(あぁ……。ここですね)
ジョティルは、周囲を見渡し、地面が大きく黒く変色し、その周りの木々が少し焦げているのを確認する。
そして、その中心部付近に、先ほどの狼たちが食い荒らしたのか、獣の残骸が散らばっているのを見つける。
(これは……、氷嵐鳥の羽……ですか)
ジョティルは、千切れた翼に残る特徴的な薄紫色の羽を見て、少し考える。
(魔法の使えない狼たちと戦ったとは考えにくいですね……。おそらく、この鳥は、魔法を使った何者かにやられ、やってきた狼たちの餌になったと考えるのが妥当でしょうか……)
ジョティルは、もう一度、辺りの様子をしげしげと眺める。
(うん?)
地面に、人の足跡をいくつか発見する。
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(これは、もしかしたら、今日中に辿り着けるかもしれませんね)
やれやれと、少し首を振って肩をすくめると、右手にあるいくつかの木に、戦闘の痕跡があるのを発見する。
(この高さに……、獣の足跡? こっちの木にもありますね……)
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