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第05話「幸せのカタチ」
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桜塚歌子。二十五歳。
タイトル戦登場回数31回。タイトル通算0期。
二年前から実力が衰え始めた。元々身体がそこまで強い人ではなかったのだ。
タイトルこそ獲得できなかったものの、黒泉真理亜女流六冠と共に十年以上女流棋士界に君臨してきた。
タイトル戦登場回数歴代2位ながら一度もタイトルを取れず、力が衰えてそれでもあきらめない不屈の心。
そんな恋人の姿を見て、俺もやる気が出ている。
村木晋太郎。二十四歳。
順位戦B級2組。竜王戦4組。
俺は初めて竜王戦本戦に進んだ。
「ねえ、晋太郎。私と指してていいの?」
「どうして?」
「だって私はもう晋太郎の相手になるような棋力はないわ」
「いや、こうしていると落ち着くから」
女流棋士引退を決意した歌子さんに今もこうして対局してもらっている。
「だからずっと俺の傍にいてよ」
駒を指しながらさらっとそう告げた。
プロポーズのつもりだったが、ちょっとどさくさにまぎれすぎただろうか。
伝わっていないのかと思って歌子さんの顔を見ると、真っ直ぐに俺の顔を見ていた。
「晋太郎。いえ、村木先生」
歌子さんが改めて俺の事を呼んだ。
「ずっと傍にいますから、私の事を養ってください。その代わりに結婚してあげます」
「よろしくお願いします」
「即答!?」
とんでもないことを言いだした歌子さんの方が驚いていた。
「そもそも今のがプロポーズのつもりだったんだけど」
「ちゃんと言いなさいよ。バカ」
「わかった。それじゃあ」
姉さんと呼んでいた時代に告白した時の事を思い出す。
「姉さん。いや。歌子さん。俺と結婚してください」
「はい。よろしくお願いします」
こうして、俺は歌子さんと結婚した。
そしてその年。竜王戦の本戦トーナメントを制して初のタイトル戦進出を果たした。
*
村木晋太郎。三十四歳。
順位戦B級1組。竜王戦2組。
タイトル戦登場回数8回。タイトル通算0期。
名人戦以外のタイトル戦を全て経験した。
二十代後半が俺の全盛期だった。
八回の内の半分は生きるレジェンドである天宮名人に敗れた。
三十一歳の時に王位戦で敗れて以来タイトルと離れてしまった。
しかし、今でも勝率5割以上を維持している。
今日は棋聖戦本戦の日だ。三年ぶりのタイトル挑戦まであと三勝である。
「いってらっしゃい。あなた」
「「頑張って。お父さん」」
愛する妻と子供が二人。俺の原動力だ。
「行ってくるよ。みんな」
俺は家を出て将棋会館へと向かった。
「やあ、晋太郎君」
「真理亜さん」
女流棋士界の生きるレジェンド。黒泉真理亜女流名人。
ライバルである歌子の引退後も十年以上女流棋士界に君臨していた。
勢いのある若手にタイトルをいくつか奪われて全部のタイトル保持者ではなくなったが未だに複数のタイトルを持っている怪物だ。
「真理亜さん。女流名人位十連覇。おめでとうございます」
「ありがとう。晋太郎君」
「タイトル通算50期超えて。羨ましいですよ。俺と歌子で合わせて39回挑戦していますけど未だに無冠ですからね。羨ましくてしょうがないですよ」
「そうかな。私からすると、私は歌子が羨ましい」
「真理亜さんが歌子を?」
「ああ、好きな人と結婚して子供を産んで。私には出来なかったから」
「何言っているんですか。真理亜さんならお相手はすぐに見つかるでしょう」
歌子と同じで俺の一つ上なので今年三十五歳のはずの真理亜さんだが二十代半ばにしか見えない美女だ。
「私は昔から男の人が苦手でね」
意外な発言だ。
「唯一苦手じゃなかった君は歌子に取られてしまった」
「えっ」
物凄くドキッとした。
『黒泉さん。いつから村木のこと好きだったんだろう』
天宮の言葉を思い出す。
真理亜さん。本当に俺の事が。いやいや。
「あっ。そうだ。天宮はどうですか?」
真理亜さんと同門だ。
「あの子は可も無く不可も無くだったけど。まさか女優と結婚するとは思わなかったわ」
「えっ。結婚するんですか?」
初耳だ。
「失礼。今のは聞かなかった事にしてくれ。私も聞いたのは今朝だから」
その後、天宮に結婚報告をされるのだがそれはまた別の機会。
「本当に歌子には敵わないよ。君と歌子が別れるのを待っていたのだが、私が女流タイトルを独占している間に結婚されてしまった。完全な敗北だ」
そう言って、真理亜さんは去ろうとする。
「そうだ。晋太郎君」
何か思い出したかのように真理亜さんは俺に顔を近づけた。
「とっくに気付いているとは思うが、私は君の事が好きだったよ」
「!」
女流棋士界のレジェンドは爆弾発言をして俺の思考を停止させたままその場を去っていった。
その日の棋聖戦本戦の対局は無事に勝利した。
*
「と、言う事があった」
ここまでの出来事を全て歌子に報告した。
「そう。知ってはいたけど。そこまで思っていたなんてね」
歌子も真理亜さんの俺への気持ちは気付いていたそうだ。
「どう考えても女流タイトル全制覇のほうが幸せだと思うけどね」
幸せのカタチは人それぞれだ。隣の芝生は青く見えるとも言う。
「そう言えば今日面白いインタビューがあってさ」
記者の人に「生まれ変われるなら誰になりたいか」を聞かれた。
みんなが天宮の名前をあげる中、俺だけがまた自分として生まれて妻とまた結婚したいと答えた。
「生まれ変わったら誰になりたいか。……嫌な質問ね」
「歌子はどうしたい?」
恋か夢か。三十過ぎて何聞いているんだと思いながらも尋ねる。
「決まっているでしょう。黒泉真理亜よ。ただ今の真理亜じゃないわ。私が真理亜になったら小さい頃に晋太郎をなんとしても自分のものにするわ」
まさかの両取りできた。
「まあでも、生まれ変わらなくてもいいわ。だからこのままずっと一緒にいてね」
「もちろんだ」
妻の愛情を再確認した日となった。
タイトル戦登場回数31回。タイトル通算0期。
二年前から実力が衰え始めた。元々身体がそこまで強い人ではなかったのだ。
タイトルこそ獲得できなかったものの、黒泉真理亜女流六冠と共に十年以上女流棋士界に君臨してきた。
タイトル戦登場回数歴代2位ながら一度もタイトルを取れず、力が衰えてそれでもあきらめない不屈の心。
そんな恋人の姿を見て、俺もやる気が出ている。
村木晋太郎。二十四歳。
順位戦B級2組。竜王戦4組。
俺は初めて竜王戦本戦に進んだ。
「ねえ、晋太郎。私と指してていいの?」
「どうして?」
「だって私はもう晋太郎の相手になるような棋力はないわ」
「いや、こうしていると落ち着くから」
女流棋士引退を決意した歌子さんに今もこうして対局してもらっている。
「だからずっと俺の傍にいてよ」
駒を指しながらさらっとそう告げた。
プロポーズのつもりだったが、ちょっとどさくさにまぎれすぎただろうか。
伝わっていないのかと思って歌子さんの顔を見ると、真っ直ぐに俺の顔を見ていた。
「晋太郎。いえ、村木先生」
歌子さんが改めて俺の事を呼んだ。
「ずっと傍にいますから、私の事を養ってください。その代わりに結婚してあげます」
「よろしくお願いします」
「即答!?」
とんでもないことを言いだした歌子さんの方が驚いていた。
「そもそも今のがプロポーズのつもりだったんだけど」
「ちゃんと言いなさいよ。バカ」
「わかった。それじゃあ」
姉さんと呼んでいた時代に告白した時の事を思い出す。
「姉さん。いや。歌子さん。俺と結婚してください」
「はい。よろしくお願いします」
こうして、俺は歌子さんと結婚した。
そしてその年。竜王戦の本戦トーナメントを制して初のタイトル戦進出を果たした。
*
村木晋太郎。三十四歳。
順位戦B級1組。竜王戦2組。
タイトル戦登場回数8回。タイトル通算0期。
名人戦以外のタイトル戦を全て経験した。
二十代後半が俺の全盛期だった。
八回の内の半分は生きるレジェンドである天宮名人に敗れた。
三十一歳の時に王位戦で敗れて以来タイトルと離れてしまった。
しかし、今でも勝率5割以上を維持している。
今日は棋聖戦本戦の日だ。三年ぶりのタイトル挑戦まであと三勝である。
「いってらっしゃい。あなた」
「「頑張って。お父さん」」
愛する妻と子供が二人。俺の原動力だ。
「行ってくるよ。みんな」
俺は家を出て将棋会館へと向かった。
「やあ、晋太郎君」
「真理亜さん」
女流棋士界の生きるレジェンド。黒泉真理亜女流名人。
ライバルである歌子の引退後も十年以上女流棋士界に君臨していた。
勢いのある若手にタイトルをいくつか奪われて全部のタイトル保持者ではなくなったが未だに複数のタイトルを持っている怪物だ。
「真理亜さん。女流名人位十連覇。おめでとうございます」
「ありがとう。晋太郎君」
「タイトル通算50期超えて。羨ましいですよ。俺と歌子で合わせて39回挑戦していますけど未だに無冠ですからね。羨ましくてしょうがないですよ」
「そうかな。私からすると、私は歌子が羨ましい」
「真理亜さんが歌子を?」
「ああ、好きな人と結婚して子供を産んで。私には出来なかったから」
「何言っているんですか。真理亜さんならお相手はすぐに見つかるでしょう」
歌子と同じで俺の一つ上なので今年三十五歳のはずの真理亜さんだが二十代半ばにしか見えない美女だ。
「私は昔から男の人が苦手でね」
意外な発言だ。
「唯一苦手じゃなかった君は歌子に取られてしまった」
「えっ」
物凄くドキッとした。
『黒泉さん。いつから村木のこと好きだったんだろう』
天宮の言葉を思い出す。
真理亜さん。本当に俺の事が。いやいや。
「あっ。そうだ。天宮はどうですか?」
真理亜さんと同門だ。
「あの子は可も無く不可も無くだったけど。まさか女優と結婚するとは思わなかったわ」
「えっ。結婚するんですか?」
初耳だ。
「失礼。今のは聞かなかった事にしてくれ。私も聞いたのは今朝だから」
その後、天宮に結婚報告をされるのだがそれはまた別の機会。
「本当に歌子には敵わないよ。君と歌子が別れるのを待っていたのだが、私が女流タイトルを独占している間に結婚されてしまった。完全な敗北だ」
そう言って、真理亜さんは去ろうとする。
「そうだ。晋太郎君」
何か思い出したかのように真理亜さんは俺に顔を近づけた。
「とっくに気付いているとは思うが、私は君の事が好きだったよ」
「!」
女流棋士界のレジェンドは爆弾発言をして俺の思考を停止させたままその場を去っていった。
その日の棋聖戦本戦の対局は無事に勝利した。
*
「と、言う事があった」
ここまでの出来事を全て歌子に報告した。
「そう。知ってはいたけど。そこまで思っていたなんてね」
歌子も真理亜さんの俺への気持ちは気付いていたそうだ。
「どう考えても女流タイトル全制覇のほうが幸せだと思うけどね」
幸せのカタチは人それぞれだ。隣の芝生は青く見えるとも言う。
「そう言えば今日面白いインタビューがあってさ」
記者の人に「生まれ変われるなら誰になりたいか」を聞かれた。
みんなが天宮の名前をあげる中、俺だけがまた自分として生まれて妻とまた結婚したいと答えた。
「生まれ変わったら誰になりたいか。……嫌な質問ね」
「歌子はどうしたい?」
恋か夢か。三十過ぎて何聞いているんだと思いながらも尋ねる。
「決まっているでしょう。黒泉真理亜よ。ただ今の真理亜じゃないわ。私が真理亜になったら小さい頃に晋太郎をなんとしても自分のものにするわ」
まさかの両取りできた。
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