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第一章 ギミックハウス

第二十六話 追加と拡張

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 25人を追加する前に、セバスたちの部屋の拡張を行おう。現状では、25名の部屋は無い。

 仕事場は、それぞれの代表に考えさせよう。
 基本は、魔王城の4階かな。攻められても、4階までは来ないだろう。それか、子どもたちに用意する予定になっている。地下に施設を作るか?

 子どもたちに教えるという役割を持たせるのなら、近くの方がいいよな。

 面倒だな。
 捕らえる奴隷たちを労働力に使って、施設を作らせるか?

 領域は余分に確保している。
 外側の壁は、今回はスルーさせたが、本来なら罠として利用出来る。2つの壁との間にできている通路は、本来なら水堀にする予定だ。

 お!そろそろ、奴らが魔王城に入るようだ。
 タイミングを見計らって・・・・。え?一部の奴隷は、魔王城に入らないのか?
 荷物の振り分けをして居るから、奴隷の一部を輜重兵にするのかと思ったが違うようだ。魔王城の前で待機とかどんな罰ゲームだよ。それに、水も食料も渡していない。”死ね”いうことなのか?
 人数は・・・。179人か・・・。回文素数か・・・。

 再編成を行っていたから、何か考えていると思ったけど、予備の武器や防具なのか、奴隷たちに持たせている。

 これなら、何も考えなくてもよさそうだ。タイミングを考える必要もない。簡単な作業だ。外に残した奴隷以外が中に入ったら、扉を閉める。
 閉めた扉には、”再びこの扉を開ける為には最上階で鍵を入手が必要になる”と書いてある。そして、外に残った奴らを罠で捕らえる。

 奴らは、1階の謎解きと迷路で楽しんで貰っている間に、やることをやってしまおう。

 セバスたちの仕事も早いな。
 天幕に残った奴はもう捕らえたようだ。森に居た・・・。え?全部で9名?そんなに居たのか・・・。独房は足りているから、問題はないな。

 四天王が戻ってきたら、捕らえた奴隷たちの処遇は・・・。順番を着にしてもしょうがないな。25人の紹介が終わってからでいいか・・・。

 まずは、部屋の拡張を行う。
 セバスたちの部屋まで侵入者が来るのはほぼ不可能だ。大きくしてしまおう。25人分の部屋(区画)を作ろう。あと、書庫を作ろう。書庫は大事だ。

 部屋は、全部で30。セバスだけ少しだけ豪華にした。俺の側近だし、連絡をする必要が出てくるだろう。モミジと四天王は、次にグレードを良くした。指揮統率する者だからな。セバスの部屋は3人分で、モミジと四天王は二人分のサイズだ。それから25人はそれぞれ一人分の部屋だ。一人分でも、日本の知識で言うと、3LDKで風呂とトイレも完備している。LDKは12畳ある。十分に広い部屋と思える。モミジと四天王は、一人部屋の倍。セバスの部屋は3倍だ。

 書庫には、ポイントに余裕が出来てきたら、地球から本を取り寄せるつもりだ。知識の宝庫にしてやる。
 言葉は、”スキル翻訳”があり、説明を読む限りでは、問題はなさそうだ。当主が理解できる言葉とある為に、日本語と英語になりそうだけど、問題は無いはずだ。”スキル翻訳”は、必要なポイントが低いスキルだ。全員分を用意しておこう。

 魔王城(仮称)と塀の中ではなく、外側に場所を用意しよう。
 真田丸・・・。よりは、出島の方が近いかもしれないな。そうだな。湖に浮かぶ、島。湖を深くして、水棲の魔物を飼えないかな?

 ポイントを確認するが、増えている。
 まぁ5,000名を閉じ込めているから、当然だといえば当然だ。彼らには、1ヶ月くらいは頑張ってもらおうかな?どうせ、全員を殺すのなら、出来る限り生かして、ポイントを稼いでおこう。実験にもいろいろ付き合ってもらおう。

 追加の人材を先に選択しよう。それで残ったポイントを見ながら、いろいろ調整をしよう。
 よし、名前は素数を使おう。本を見れば解る。ポイントで、素数が書かれた本を交換する。
 へぇ超素数?面白いな。26番目から、『547,563,587,599,617,709,739,773,797,859,877,919,967,991,1031,1063,1087,1153,1171,1201,1217,1297,1409,1433,1447』の25個を名前に使おう。真命を漢数字にすれば見ても読めないだろう。
 呼び名は、考えてもしょうがないから、適当に考えればいいかな。和名でもいいよな。
 全員、夜伽はNGに設定するのを忘れない。戦闘力は、総合的にカンウたちの半分くらいいいな。生産職だから、全員が手先を器用にする。知性も上げておこう。あとは、スキルも見合う物を付与する。

 最上位者の設定は俺として、上位者はカンウたちに別々に付けるか?
 派閥争いが発生するとは思えないが、種別でまとまらないようにしておこう。

”マスター”

「よし、隣の部屋に、お前たちの部屋を用意してある。そこで待機していろ。戻ってきたら、セバスを向かわせる」

”はっ”

 25名がマスタールームに入ると狭いな。
 それも、種族別に男が2名と女が3名だ。うーん。美形にしたけど、よかったな。ドワーフの少しだけずんぐりしている体型でも、美形だとかっこよく見える。

 そろそろ5年程度の維持が行えるポイント残高だ。現状では、黙っていたら増えるから、まだ収支はプラスに働いているのだろう。

 真田丸じゃなくて、出島を作ろうと思うけど、まずは場所の選定だ。
 五稜郭じゃなくて、六芒星の外側にしよう。湖を作って、中央に島を作る。最初から、ドーナッツ上の湖にして置いたほうが・・・。

 うん。ダメだ。領域の確保をして、湖を作って、島を作る位なら、地下に広い部屋を作ったほうがポイントの消費は少なくてすむ。
 よし、地上の施設は諦めよう。ポイントが溜まってから、また考えればいい。

 まずは、訓練場と勉強が出来る場所と加工品や鍛冶場を作ろう。畑は、もう魔王城(仮称)の近くは、なんか違うから、檻の周辺に作られるようにして、壁で覆ってしまおう。ポイントはギリギリになってしまう。保留だな。

 子どもたち様の施設を先に作ろう。

 訓練場は、確かに罠で”死ぬようなダメージを受けた場合に、領域からはじき出される”という罠が存在した。この罠の嫌らしいところは、”死ぬようなダメージ”というところだ。簡単に言うと、”死なない”わけではなく、剣で切りつけられた時に、一撃で死ぬのなら”はじき出される”が死なない傷では、領域に残ってしまう。そして”血を流し続けて”死んでしまう。だから、無茶な訓練が出来るわけではないのだが、子どもたちの訓練には使えるのだろう。
 傷を癒やしたり、欠損を治したり、病気を治すスキルはセバスとモミジたちが持っている。

 教室は、イメージがはっきりしている。
 中学校の教室をイメージする。黒板も作った。教壇もあるから、これでいいだろう。

 各種工房は、今の所はセバスの部屋と同じくらいの部屋をいくつか用意して、防音と空調を配置した。
 新しく追加した人材に後は任せる。必要な物は、セバスがまとめてくれるだろう。

 畑は、檻の周り。ポイントがマイナスになってしまう。一旦保留だ。

 ここまで作ったけど、ポイントの残りが、1億を切ってしまった。
 ここで、中断しよう。さすがに、1億を割り込むと心配になってしまう。工房に必要な施設があるし、鍛冶で必要な物資なども出てくるだろう。

 スキル画面を使いまくっていたら、スキル画面がレベルアップしたのか、見たかった情報が表示されるようになった。

---
ポイント総数:    94,528,127
必要ポイント(/時):     5,359
追加ポイント(/時):   202,301
---

 地雷はなさそうだ。スキル画面の表示は信じて良さそうだ。
 説明が出てこないし、”本”にも説明がない。説明がないと言うのは、内容をそのまま信じて良いということだ。

 さすがに、地雷は設定されていないが、悪意のある世界のことだ、何か罠が解っても不思議ではない。

 単純計算で、攻めて来ているのが5、000名。捕らえた子供と奴隷が、約500名。計算が面倒だな。
 攻めてきている5,000名で追加ポイントを稼いでいると考えよう。子供は計算に入れない。

 200,000=5,000だと、ポイントを過大評価してしまうから、攻め込んで来ているのを、8,000くらいと・・・。
 200,000=8,000ポイント、一人毎時25ポイント?子供が300名だから、300×25で7,500ポイント/時。これなら、収支は黒字で推移する。水は、罠から排出しているから大丈夫。食料だけは問題になりそうだ。畑を作って収穫できるまでの1年を持たせられれば・・・。

 うーん。街でも作って、セバスとモミジと四天王に任せてしまおうかな?
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