あの日、私はあなたの栞だった。
時は二千年を超えた、どこにでもあるような現代日本。
一年前の十一月、速読甲子園の最優秀賞に輝いた橘陬柚羽(たちずみゆずは)に、自室の本棚にある一冊の本が乾いた音を立てて落ちてきた。
それは柚羽の幼馴染み、永井霙(ながいみぞれ)が書き上げた一つの小説。
その本は近年、ノーベル賞を受賞した作品で、もう手に入らない宝物庫扱いされていて……?
「教師に生徒が必要なように、小説家にも読者が必要なのです。身がない林檎を誰が食べるって言うんです? 中身があって、食べられてこその林檎でしょう。その林檎のように、ストーリーがあって、読まれてこその小説なのです」
*日間ランキング最高16位!!
速読の天才と、小説の天才。
親友とはなにか。
どこからが幼馴染みで、どこからが友達で、どこからが親友なのか。
たった一つの小説から動き出す、お互いの夢が繋いだ感動の友情ストーリー!!
※この作品はエブリスタ様、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
一年前の十一月、速読甲子園の最優秀賞に輝いた橘陬柚羽(たちずみゆずは)に、自室の本棚にある一冊の本が乾いた音を立てて落ちてきた。
それは柚羽の幼馴染み、永井霙(ながいみぞれ)が書き上げた一つの小説。
その本は近年、ノーベル賞を受賞した作品で、もう手に入らない宝物庫扱いされていて……?
「教師に生徒が必要なように、小説家にも読者が必要なのです。身がない林檎を誰が食べるって言うんです? 中身があって、食べられてこその林檎でしょう。その林檎のように、ストーリーがあって、読まれてこその小説なのです」
*日間ランキング最高16位!!
速読の天才と、小説の天才。
親友とはなにか。
どこからが幼馴染みで、どこからが友達で、どこからが親友なのか。
たった一つの小説から動き出す、お互いの夢が繋いだ感動の友情ストーリー!!
※この作品はエブリスタ様、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
あなたにおすすめの小説
宇宙に恋する夏休み
桜井 うどん
ライト文芸
大人の生活に疲れたみさきは、街の片隅でポストカードを売る奇妙な女の子、日向に出会う。
最初は日向の無邪気さに心のざわめき、居心地の悪さを覚えていたみさきだが、日向のストレートな好意に、いつしか心を開いていく。
二人を繋ぐのは夏の空。
ライト文芸賞に応募しています。
僕とメロス
廃墟文藝部
ライト文芸
「昔、僕の友達に、メロスにそっくりの男がいた。本名は、あえて語らないでおこう。この平成の世に生まれた彼は、時代にそぐわない理想論と正義を語り、その言葉に負けない行動力と志を持ち合わせていた。そこからついたあだ名がメロス。しかしその名は、単なるあだ名ではなく、まさしく彼そのものを表す名前であった」
二年前にこの世を去った僕の親友メロス。
死んだはずの彼から手紙が届いたところから物語は始まる。
手紙の差出人をつきとめるために、僕は、二年前……メロスと共にやっていた映像団体の仲間たちと再会する。料理人の麻子。写真家の悠香。作曲家の樹。そして画家で、当時メロスと交際していた少女、絆。
奇数章で現在、偶数章で過去の話が並行して描かれる全九章の長編小説。
さて、どうしてメロスは死んだのか?
透明人間になった僕と君と彼女と
夏川 流美
ライト文芸
――あぁ、お母さん、お父さん。つまりは僕、透明になってしまったようです……。
*
朝、目が覚めたら、透明人間になっていた。街行く人に無視される中、いよいよ自分の死を疑い出す。しかし天国、はたまた地獄からのお迎えは無く、代わりに出会ったのは、同じ境遇の一人の女性だった。
元気で明るい女性と、何処にでもいる好青年の僕。二人は曖昧な存在のまま、お互いに惹かれていく。
しかし、ある日、僕と女性が目にしてしまった物事をきっかけに、涙の選択を迫られる――
氷
ミルクティ
ライト文芸
一年前、残酷な濡れ衣を着せられ、親にまで憎まれた少女、時雨 逸美は、天真爛漫で、常に笑顔に囲まれた、別世界の人間
卯月 陽菜と出会った。
あの日以来、初めて自分を蔑まない人間と出会った逸美は、徐々に灰色に静止した世界の凍結を溶かして行く。
僕とコウ
三原みぱぱ
ライト文芸
大学時代の友人のコウとの思い出を大学入学から卒業、それからを僕の目線で語ろうと思う。
毎日が楽しかったあの頃を振り返る。
悲しいこともあったけどすべてが輝いていたように思える。
三日間の恋人
三愛 紫月 (さんあい しづき)
ライト文芸
三日間の恋人だった。
君から、届いた手紙
25年ぶりに、僕は、再びあの日を思い出す事になってしまった。
もう二度と思い出したくなかった。
あの日…。
無力でちっぽけで、何も出来なかったあの日…。
知恵も金も何もなかったあの日
そう、あの日もこんな雷雨だった。
地鳴りのように、響く雷
どしゃ降りの雨
[サヨウナラ、永遠に]
メッセージが、一通届いた。
三万文字以内の短編小説になります。
掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
小説家になろうでも載せています。
いのちうるはて、あかいすなはま。
緑茶
ライト文芸
近い未来、「いのち」は、売りに出されるようになっていた。それも、正式な政府のシステムとして。
市役所に勤務する「僕」は、日々その手続きに追われている。
病に伏している恋人。繰り返される「命の値段」についての問い。ふたつに板挟みになった「僕」は
苦悩し、精神をすり減らしていく。
彷徨の果て、「僕」が辿り着いたこたえとは――。