35 / 75
第6章 恋の見積もり対決
第33話
しおりを挟む
※※
(やばい……足攣りそう……)
「ほー、殿村部長は施工にもお詳しいんですなぁ」
「いえ、橋本部長には知識、技術共に到底及びませんよ」
殿村の隣で橋本と呼ばれた恰幅の良い50代の男性がガハハと笑う。
TONTON株式会社と施工契約を結んでいる大手サブコンとの接待だが、私自身、お座敷での接待は久しぶりだ。
(もう二時間か、そろそろ終わるかしら……)
こっそり足を崩そうか否か迷っているうちに既に爪先まで感覚がない。その時隣から小さな声が聞こえてきた。
「……源課長はこの後ご予定は?」
「え?」
見れば隣に座っている橋本の部下で山中という40代前半と思われる課長が私に顔を寄せた。
「えっと……あの何か見積りの件で何かご要望でも?」
すぐに山中が口元を緩めながら耳元で囁いてくる。
「源課長、独身でしょ?この後ホテルで一杯どうかな?もちろん仕事の話もしたいし」
山中が話すたび日本酒とタバコの混ざったにおいに吐き気がしてくる。
(ホテルって……どうしよう……)
チラッと殿村を見るが、橋本と焼酎片手に談笑中だ。私はさりげなく距離をとりながら、無理やり笑顔を貼り付けた。
「……申し訳ありません、業務以外で他社管理職の方とお会いするのは会社で禁じられておりますので」
「硬いこと言わないでよ、慣れてるでしょ?そうじゃなきゃTONTONで女課長なんて、なれるわけないんだからさー」
一瞬で顔が引き攣る。たしかに女の身でTONTONで管理職についているのは私だけだ。でもそれは見積の正確さと受注率で正当に評価されたものだし、自分自身の努力の積み重ねと結果だとも思っている。
「あの……困ります」
「いいね、一度断ってからってパターンかな?」
女が管理職につくには当然身体を使っていると考える思考回路に嫌悪感を通り越して軽蔑してしまう。
「あんまり俺のこと無下にしない方がいいよ?俺、専務の娘と付き合ってて、この都市開発の件は俺の意見でかなり左右されるから。専務の娘とはお見合いみたいなもんでね。源課長みたいな綺麗な女性と結婚前に一度くらいお相手願うのも悪くないなと」
(ふざけないでよっ……)
私のきているブラウスの上から胸元をニタニタと見ながら山中が、日本酒を徳利に注ぐとまた流し込む。
「これ、ちょっと見てくれます?……」
山中がさも仕事の話かのようにスマホを取り出すと、私に向けて自身の電話番号を表示した。
「山中課長、大変申し訳ありませんが……」
──え?
お尻に触れたソレが山中の掌と気づき鳥肌がたつ。
思わず身体が小さく跳ねた。ドクンと心臓が嫌な音を立てながら呼吸が浅くなる。
随分前のあのことが一瞬でフラッシュバックしてくる。
「あれ?大丈夫?」
山中は私のお尻に当てた掌を上下し始めた。
(……こわい……誰か……)
「源課長おめでとうございます!」
「え?」
顔を上げれば、橋本が垂れ目の目尻を更に下げながらこちらをみて拍手をしている。その瞬間に山中の掌がさっと引っ込められた。
「あの……」
「いやー、まさか殿村部長と婚約中とは知りませんでした。実におめでたいですな」
「橋本部長ありがとうございます」
私が口を開く前に殿村が笑顔で言葉を返した。
(どういうこと?殿村と私が婚約……)
「ではそろそろお開きにしますかね、殿村部長と源課長のお邪魔ですしね、ガハハハ」
「橋本部長、ちょうどハリヤーが着く時間ですのでお見送り致します」
「いやー、殿村部長は気が効くね。じゃあ山中君帰ろうか」
「はいっ、橋本部長」
その声に山中が私の方を見もせずに慌てて立ち上がる。
殿村が私に視線を合わせると、まわりに気づかれないように小さく頷いた。
(あ、殿村……気づいて……)
「あっ……」
私は見送りに立ちあがろうとして足の痺れから前のめりになりバランスを崩したが、すぐに殿村の大きな腕が私の身体を遠慮がちに支えた。
「大丈夫か?」
「うん、足が痺れちゃって……」
「ハハハハッ、これはこれは仲睦まじいですな、殿村部長、見送りは結構ですから。未来の奥様の足を見てあげてください。それではまた」
「お気遣い頂きすみません、ありがとうございます」
殿村が頭を下げるのを見て私も慌てて頭を下げた。
「本日はありがとうございました」
私達を目を細めながら橋本が掌を上げて軽く振った。
そして山中と共に部屋から出て行くと、私は喉に溜めていた空気をようやく吐き出した。
「梅子、大丈夫か?ごめんな」
殿村がしゃがみ込むとすぐに私を覗き込む。
「殿村が……謝ることじゃないじゃない、私ももっと毅然とした態度取れればよかったんだけど、得意先の人だし……専務のお嬢さんとお付き合いされてるって聞いて……都市開発の件に影響しないようにしなきゃって……」
言いながら声がか細く震えてくる。殿村が背中にそっと掌を当てた。
「他には?言われただけか?かなり山中課長の奴、近くまで寄ってたけど触られたりは?」
「少し……だけお尻……」
殿村がゆっくり私を抱き寄せた。
「……ほんとごめんな……橋本部長と話しながら、梅子の表情がこわばってたから山中課長に口説かれてるのかなと思って、咄嗟に橋本部長に梅子と婚約中だってことにして橋本部長の目が梅子に向くよう誘導したんだ……」
「うん……ごめ……ありがとう」
「都市開発のことさえなければ……ぶん殴ってやりたかった……正直、僕は都市開発のことなんかどうでも良かったんだ。とにかく梅子を助けたくて……でも僕が殴ることで都市開発のことがダメになれば……梅子が責任感じると思って、婚約中だなんて嘘ついた。怖い思いさせてしまってごめんな」
殿村の優しさと思慮深さに我慢していた涙が転がっていく。
「怖かったな、もう大丈夫だからな」
殿村があやすように頭をポンポンと撫でる。
「……殿村……私……」
目の前の殿村が滲んでうまく言葉が出てこない。殿村は私からさっと身体を離すとスラックスのポケットからハンカチを取り出し目尻にそっと当てた。
「……分かってるよ、優しくされて困ってんだろ。こういう時ぐらい甘えろよ。これくらいで梅子の気持ちが僕に向くなんて思ってないし、ポイント稼ぎしてる訳じゃないからさ」
私の心を軽くするために、おどけて肩をすくめる殿村の真っ直ぐで濁りひとつない誠実さが心臓を締め付ける。
「……ありがと」
私はハンカチで目頭をぎゅっと押さえつけると残りの涙を飲み込んだ。
「うん……ちゃんと泣き止んだな……僕達のタクシーも呼んであるんだ。もう、店の前についてると思う。家まで送るから」
「え、でも」
「いいから甘えとけって、ほら」
殿村に手を引かれながら私は立ち上がる。その掌は大きくあたたかくて、ひどくほっとした。
(やばい……足攣りそう……)
「ほー、殿村部長は施工にもお詳しいんですなぁ」
「いえ、橋本部長には知識、技術共に到底及びませんよ」
殿村の隣で橋本と呼ばれた恰幅の良い50代の男性がガハハと笑う。
TONTON株式会社と施工契約を結んでいる大手サブコンとの接待だが、私自身、お座敷での接待は久しぶりだ。
(もう二時間か、そろそろ終わるかしら……)
こっそり足を崩そうか否か迷っているうちに既に爪先まで感覚がない。その時隣から小さな声が聞こえてきた。
「……源課長はこの後ご予定は?」
「え?」
見れば隣に座っている橋本の部下で山中という40代前半と思われる課長が私に顔を寄せた。
「えっと……あの何か見積りの件で何かご要望でも?」
すぐに山中が口元を緩めながら耳元で囁いてくる。
「源課長、独身でしょ?この後ホテルで一杯どうかな?もちろん仕事の話もしたいし」
山中が話すたび日本酒とタバコの混ざったにおいに吐き気がしてくる。
(ホテルって……どうしよう……)
チラッと殿村を見るが、橋本と焼酎片手に談笑中だ。私はさりげなく距離をとりながら、無理やり笑顔を貼り付けた。
「……申し訳ありません、業務以外で他社管理職の方とお会いするのは会社で禁じられておりますので」
「硬いこと言わないでよ、慣れてるでしょ?そうじゃなきゃTONTONで女課長なんて、なれるわけないんだからさー」
一瞬で顔が引き攣る。たしかに女の身でTONTONで管理職についているのは私だけだ。でもそれは見積の正確さと受注率で正当に評価されたものだし、自分自身の努力の積み重ねと結果だとも思っている。
「あの……困ります」
「いいね、一度断ってからってパターンかな?」
女が管理職につくには当然身体を使っていると考える思考回路に嫌悪感を通り越して軽蔑してしまう。
「あんまり俺のこと無下にしない方がいいよ?俺、専務の娘と付き合ってて、この都市開発の件は俺の意見でかなり左右されるから。専務の娘とはお見合いみたいなもんでね。源課長みたいな綺麗な女性と結婚前に一度くらいお相手願うのも悪くないなと」
(ふざけないでよっ……)
私のきているブラウスの上から胸元をニタニタと見ながら山中が、日本酒を徳利に注ぐとまた流し込む。
「これ、ちょっと見てくれます?……」
山中がさも仕事の話かのようにスマホを取り出すと、私に向けて自身の電話番号を表示した。
「山中課長、大変申し訳ありませんが……」
──え?
お尻に触れたソレが山中の掌と気づき鳥肌がたつ。
思わず身体が小さく跳ねた。ドクンと心臓が嫌な音を立てながら呼吸が浅くなる。
随分前のあのことが一瞬でフラッシュバックしてくる。
「あれ?大丈夫?」
山中は私のお尻に当てた掌を上下し始めた。
(……こわい……誰か……)
「源課長おめでとうございます!」
「え?」
顔を上げれば、橋本が垂れ目の目尻を更に下げながらこちらをみて拍手をしている。その瞬間に山中の掌がさっと引っ込められた。
「あの……」
「いやー、まさか殿村部長と婚約中とは知りませんでした。実におめでたいですな」
「橋本部長ありがとうございます」
私が口を開く前に殿村が笑顔で言葉を返した。
(どういうこと?殿村と私が婚約……)
「ではそろそろお開きにしますかね、殿村部長と源課長のお邪魔ですしね、ガハハハ」
「橋本部長、ちょうどハリヤーが着く時間ですのでお見送り致します」
「いやー、殿村部長は気が効くね。じゃあ山中君帰ろうか」
「はいっ、橋本部長」
その声に山中が私の方を見もせずに慌てて立ち上がる。
殿村が私に視線を合わせると、まわりに気づかれないように小さく頷いた。
(あ、殿村……気づいて……)
「あっ……」
私は見送りに立ちあがろうとして足の痺れから前のめりになりバランスを崩したが、すぐに殿村の大きな腕が私の身体を遠慮がちに支えた。
「大丈夫か?」
「うん、足が痺れちゃって……」
「ハハハハッ、これはこれは仲睦まじいですな、殿村部長、見送りは結構ですから。未来の奥様の足を見てあげてください。それではまた」
「お気遣い頂きすみません、ありがとうございます」
殿村が頭を下げるのを見て私も慌てて頭を下げた。
「本日はありがとうございました」
私達を目を細めながら橋本が掌を上げて軽く振った。
そして山中と共に部屋から出て行くと、私は喉に溜めていた空気をようやく吐き出した。
「梅子、大丈夫か?ごめんな」
殿村がしゃがみ込むとすぐに私を覗き込む。
「殿村が……謝ることじゃないじゃない、私ももっと毅然とした態度取れればよかったんだけど、得意先の人だし……専務のお嬢さんとお付き合いされてるって聞いて……都市開発の件に影響しないようにしなきゃって……」
言いながら声がか細く震えてくる。殿村が背中にそっと掌を当てた。
「他には?言われただけか?かなり山中課長の奴、近くまで寄ってたけど触られたりは?」
「少し……だけお尻……」
殿村がゆっくり私を抱き寄せた。
「……ほんとごめんな……橋本部長と話しながら、梅子の表情がこわばってたから山中課長に口説かれてるのかなと思って、咄嗟に橋本部長に梅子と婚約中だってことにして橋本部長の目が梅子に向くよう誘導したんだ……」
「うん……ごめ……ありがとう」
「都市開発のことさえなければ……ぶん殴ってやりたかった……正直、僕は都市開発のことなんかどうでも良かったんだ。とにかく梅子を助けたくて……でも僕が殴ることで都市開発のことがダメになれば……梅子が責任感じると思って、婚約中だなんて嘘ついた。怖い思いさせてしまってごめんな」
殿村の優しさと思慮深さに我慢していた涙が転がっていく。
「怖かったな、もう大丈夫だからな」
殿村があやすように頭をポンポンと撫でる。
「……殿村……私……」
目の前の殿村が滲んでうまく言葉が出てこない。殿村は私からさっと身体を離すとスラックスのポケットからハンカチを取り出し目尻にそっと当てた。
「……分かってるよ、優しくされて困ってんだろ。こういう時ぐらい甘えろよ。これくらいで梅子の気持ちが僕に向くなんて思ってないし、ポイント稼ぎしてる訳じゃないからさ」
私の心を軽くするために、おどけて肩をすくめる殿村の真っ直ぐで濁りひとつない誠実さが心臓を締め付ける。
「……ありがと」
私はハンカチで目頭をぎゅっと押さえつけると残りの涙を飲み込んだ。
「うん……ちゃんと泣き止んだな……僕達のタクシーも呼んであるんだ。もう、店の前についてると思う。家まで送るから」
「え、でも」
「いいから甘えとけって、ほら」
殿村に手を引かれながら私は立ち上がる。その掌は大きくあたたかくて、ひどくほっとした。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
隠れオタクの女子社員は若社長に溺愛される
永久保セツナ
恋愛
【最終話まで毎日20時更新】
「少女趣味」ならぬ「少年趣味」(プラモデルやカードゲームなど男性的な趣味)を隠して暮らしていた女子社員・能登原こずえは、ある日勤めている会社のイケメン若社長・藤井スバルに趣味がバレてしまう。
しかしそこから二人は意気投合し、やがて恋愛関係に発展する――?
肝心のターゲット層である女性に理解できるか分からない異色の女性向け恋愛小説!
冷徹御曹司と極上の一夜に溺れたら愛を孕みました
せいとも
恋愛
旧題:運命の一夜と愛の結晶〜裏切られた絶望がもたらす奇跡〜
神楽坂グループ傘下『田崎ホールディングス』の創業50周年パーティーが開催された。
舞台で挨拶するのは、専務の田崎悠太だ。
専務の秘書で彼女の月島さくらは、会場で挨拶を聞いていた。
そこで、今の瞬間まで彼氏だと思っていた悠太の口から、別の女性との婚約が発表された。
さくらは、訳が分からずショックを受け会場を後にする。
その様子を見ていたのが、神楽坂グループの御曹司で、社長の怜だった。
海外出張から一時帰国して、パーティーに出席していたのだ。
会場から出たさくらを追いかけ、忘れさせてやると一夜の関係をもつ。
一生をさくらと共にしようと考えていた怜と、怜とは一夜の関係だと割り切り前に進むさくらとの、長い長いすれ違いが始まる。
再会の日は……。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
好きな男子と付き合えるなら罰ゲームの嘘告白だって嬉しいです。なのにネタばらしどころか、遠恋なんて嫌だ、結婚してくれと泣かれて困惑しています。
石河 翠
恋愛
ずっと好きだったクラスメイトに告白された、高校2年生の山本めぐみ。罰ゲームによる嘘告白だったが、それを承知の上で、彼女は告白にOKを出した。好きなひとと付き合えるなら、嘘告白でも幸せだと考えたからだ。
すぐにフラれて笑いものにされると思っていたが、失恋するどころか大切にされる毎日。ところがある日、めぐみが海外に引っ越すと勘違いした相手が、別れたくない、どうか結婚してくれと突然泣きついてきて……。
なんだかんだ今の関係を最大限楽しんでいる、意外と図太いヒロインと、くそ真面目なせいで盛大に空振りしてしまっている残念イケメンなヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりhimawariinさまの作品をお借りしております。
【完結】やさしい嘘のその先に
鷹槻れん
恋愛
妊娠初期でつわり真っ只中の永田美千花(ながたみちか・24歳)は、街で偶然夫の律顕(りつあき・28歳)が、会社の元先輩で律顕の同期の女性・西園稀更(にしぞのきさら・28歳)と仲睦まじくデートしている姿を見かけてしまい。
妊娠してから律顕に冷たくあたっていた自覚があった美千花は、自分に優しく接してくれる律顕に真相を問う事ができなくて、一人悶々と悩みを抱えてしまう。
※30,000字程度で完結します。
(執筆期間:2022/05/03〜05/24)
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
2022/05/30、エタニティブックスにて一位、本当に有難うございます!
✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼
---------------------
○表紙絵は市瀬雪さまに依頼しました。
(作品シェア以外での無断転載など固くお断りします)
○雪さま
(Twitter)https://twitter.com/yukiyukisnow7?s=21
(pixiv)https://www.pixiv.net/users/2362274
---------------------
ふたりは片想い 〜騎士団長と司書の恋のゆくえ〜
長岡更紗
恋愛
王立図書館の司書として働いているミシェルが好きになったのは、騎士団長のスタンリー。
幼い頃に助けてもらった時から、スタンリーはミシェルのヒーローだった。
そんなずっと憧れていた人と、18歳で再会し、恋心を募らせながらミシェルはスタンリーと仲良くなっていく。
けれどお互いにお互いの気持ちを勘違いしまくりで……?!
元気いっぱいミシェルと、大人な魅力のスタンリー。そんな二人の恋の行方は。
他サイトにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる