3 / 102
【第一章】 乙女ホラーゲームの悪役なんて願ってない!
第3話
しおりを挟むジェーンを守るためには、私自身もこの学園で上手く立ち回る必要がある。
ゲームでのローズは、ほとんど孤立していた。
たまに取り巻きのような令嬢たちが近くにいることもあったが、その令嬢たちも裏ではローズの悪口を言っている始末だった。
そのせいもあってローズの処刑がスムーズに決まってしまったのだ。
ただ一人、ローズの付き人であるナッシュだけは減刑を懇願したが、彼だけの力では刑が覆ることは無かった。
これでは駄目だ。
処刑されてしまっては、ジェーンを守ることは出来ない。
「元の世界でも、他人から好かれるタイプじゃなかったのに」
この世界では悪役令嬢ローズの状態で好かれなければならない。
「自殺するはずだったのに、どうしてこんなことに」
死ぬどころか生き延びる方法を探している。
さっき出会ったばかりの一人の女の子のために。
「……違うわね。これはきっと、過去の私を救おうとしているのね」
私はきっと、過去の私によく似たジェーンを救うことで、過去の自分を救った気になりたいのだろう。
ジェーンを救いたいと言いつつ、本当に救いたいのは自分。
とんだ偽善者だ。
「こんな人間を、誰が好きになると言うのかしら」
心からそう思った。
屋上でジェーンと別れてからまっすぐ自室に戻ろうとすると、ドアの前に立っている人影が見えた。
その人影は私に気付くとこちらへと全速力で走ってきた。
「お嬢様! どこへ行かれていたのですか!?」
「……ナッシュ」
その人物は、この世界に来て初めて出会う攻略対象だった。
ローズの家に仕えている青年、ナッシュ。
「心配しましたよ。さあお部屋に戻りましょう」
「え、ええ。分かったわ」
ナッシュは恭しくドアを開けると、私を部屋へと招き入れた。
そして自身も部屋に入るとドアを閉めた。
攻略対象と出会えたのは正直言って少し嬉しかったが、しかし気になることがある。
「ここは女子寮よ?」
そう、ここは女子寮なのだ。
しかもジェーンの話によると同じ女でも高等部の者しか入ることの許されない寮のはずだ。
「はい、これからお嬢様の暮らす女子寮です」
ナッシュはにっこりと笑った。攻略対象だけあって顔がいい。サラサラの銀髪に澄んだ緑色の目。
何時間でも眺めていられそうだ。
しかしそんな不審なことをしたら私が本物のローズではないと勘繰られそうなため、必死で理性をかき集めて彼から目をそらした。
「なぜ女子寮にあなたがいるの。寮では同性の侍女すら連れてくることが認められていないはずだけど?」
これにナッシュは事も無げに答えた。
「お忘れですか? 旦那様が寮の管理人に金を握らせているので、お嬢様の付き人である私は女子寮への出入りが黙認されています。とはいえ女子寮にいる間は万が一の事態が起こらないように、監視魔法が掛けられてはいますがね」
ナッシュが自身の肩の上を指さした。そこには小さな光の球が浮いている。
「もちろん私はお嬢様の簡単な身の回りのお世話と護衛をするだけです。旦那様は心配性ですから」
「私の世話をしてくれるの?」
不思議そうにする私を見て、ナッシュは大袈裟に泣き真似をした。
「この学園には侍女も護衛を連れて来られないために、お嬢様と同い年の私が学園を受験したこともお忘れですか? 血の滲むような努力をしたのに、私は悲しいです」
あのゲームにはそんな裏設定があったのか。
いや、ローズルートをプレイすれば普通に出てくる情報かもしれないが。
「ちなみにお着替えや入浴のお手伝いは旦那様に許可されていませんので、お一人でお願い致します。私はお嬢様のヘアメイクや授業棟までの護衛を……」
そこまで言ったところでナッシュが固まった。
「どうしたの?」
「お嬢様、頬の傷はいかがされたのですか」
擦り傷と言っても大して血も出ていなかったし今ではそれすら止まっているのだが、めざとい。
「転んだだけよ」
「本当ですか」
「本当よ。石に躓いただけ」
私がすまし顔でそう言うと、ナッシュは私の肩に両手を乗せた。
「お嬢様を転ばせたのはどこにある石ですか。灰になるまで切り刻んで参りますのでお教えください」
口調は静かなもののナッシュの目は怒りで血走っている。
過保護が行き過ぎていて怖い。
「お嬢様の歩みを邪魔するものは何であろうと私が排除しますのでお気軽に仰ってください」
石を灰になるまで切り刻もうとする男にお気軽に言えるわけがない。
屋上での出来事は黙っていよう。
というか、そもそもナッシュはこんな男だっただろうか。
ウェンディルートでプレイしたときは、ナッシュは『ローズの付き人』という役職に縛られている可哀想な青年だった。
ローズの付き人であるがためにローズ中心の人生を送っていたナッシュに、ウェンディが『自分の人生を生きることの素晴らしさ』を教えていく攻略ストーリーには感動した記憶がある。
しかし目の前の男は、役職に縛られているというよりも嬉々としてローズの付き人をやっているように見える。
それともそう見えるだけで、本心では嫌々付き人をやっているのだろうか。
「それはそうと傷を化粧で隠さなくては……ああっ、化粧で隠すにはまだ傷が新しすぎる! 傷を隠せないまま入学式を迎えることになるなんて。お嬢様の気持ちを考えると辛すぎてご飯も喉を通らなくなりそうです」
「傷一つで大袈裟よ」
ナッシュは顔はいいが、どうにも一緒にいると疲れる男だ。
ウェンディルートをプレイしたときにはそんなことは思わなかったのに。
ローズの前ではこんなキャラだったの?
と思ったところで、はたとした。
「今日って入学式なの?」
「その通りですが……お嬢様、今日はどうなされたのですか? 失礼ながら、いつものお嬢様ではないように感じます」
ナッシュが私の顔を覗き込んできた。
まずい。まさか気付かれた?
たった数分だけでもナッシュはローズに対して過保護が過ぎることが分かった。
ローズに危害を与えようものなら誰であろうと叩き切られることが容易に想像できる。
もし『私』がローズの中に入っていることを知られたら……終わりかもしれない。
「ちょっと緊張で記憶が飛んじゃったみたい。あははは」
誤魔化そうとして作り笑いを浮かべると、ナッシュが息を呑んだ。
数秒遅れて私も今の行動のおかしさに気付いた。
そうだった。ゲームでのローズはいつも無表情で、決して笑ったりはしない令嬢だった。
そのせいもあってローズは生徒たちに陰で『黒薔薇の令嬢』と呼ばれていた。
『黒薔薇の令嬢』は、ローズの名前を文字っているのと、美しいが刺々しく不気味な令嬢という意味が込められていた。
『死花の二重奏』の世界では、黒髪の人間はローズの他には登場しない。
そのためローズは一部の生徒たちの間で不気味で不吉な人物だと噂されていた。
公爵令嬢という立場があるため、表立って非難されてはいなかったが。
ウェンディルートをプレイした私としては、無表情だけどワガママ放題の悪役令嬢という印象だが、遠巻きに見ているだけの生徒にとっては不気味な令嬢に映るのだろう。
今の私はそのローズになっているというのに、うっかり笑ってしまった。
「お嬢様……今、笑って……?」
ナッシュが信じられないものを見たと言わんばかりに自身の口を押さえている。
私は今さら遅いと思いつつ慌てて取り繕うことにした。
慌てつつも、無表情で。
「記憶が飛んでいると言ったでしょう。着替えるから出て行ってちょうだい」
「かしこまりました。ドアの外で待っておりますので、着替えが終わりましたらお呼びください」
そう言うとナッシュは部屋から出て行った。
ドアを閉めてからこっそりドアに耳を付けてみると、かすかにナッシュのすすり泣く声が聞こえた。
わけが分からないが、あまり彼に構っている時間は無い。
早く着替えないと入学式が始まってしまう。
入学式に遅刻をして学園生活始まって早々に悪目立ちしたくはない。
というか、この世界に来て一時間も経っていないのに、いろんなことが起こり過ぎだ。
自殺する暇もあったものじゃない。
とりあえず私がするべきことは、ナッシュに『私』の正体がバレないようにしつつ、ジェーンを他の貴族や『死よりの者』から守らないと。
……って、あれ。
『死よりの者』はローズが召喚しているんだから、私が何もしなければ現れないはず。
ということは、私がするべきことは『私』がローズの中に入っていることを隠すことだけで、あとはジェーンを守りつつ普通の学園生活を送るだけよね!?
ローズは悪役令嬢だから処刑されたのではなく、『死花事件』犯人ゆえに処刑されたのだから。
ローズになったからには死しか待ち受けていないと思ったが、そうでもないのかもしれない。
どちらにしても、ジェーンを貴族たちから守って学園に溶け込ませたら、私は消えるつもりではあるのだが。
「お嬢様。そろそろヘアメイクを始めないと間に合わないのですが、お着替えは終わりましたか?」
「あとちょっとで終わるわ」
ナッシュにそう答えてから、大きく深呼吸をして学園の制服に袖を通した。
5
お気に入りに追加
134
あなたにおすすめの小説
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
イラストブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
悪役令嬢に転生したので、すべて無視することにしたのですが……?
りーさん
恋愛
気がついたら、生まれ変わっていた。自分が死んだ記憶もない。どうやら、悪役令嬢に生まれ変わったみたい。しかも、生まれ変わったタイミングが、学園の入学式の前日で、攻略対象からも嫌われまくってる!?
こうなったら、破滅回避は諦めよう。だって、悪役令嬢は、悪口しか言ってなかったんだから。それだけで、公の場で断罪するような婚約者など、こっちから願い下げだ。
他の攻略対象も、別にお前らは関係ないだろ!って感じなのに、一緒に断罪に参加するんだから!そんな奴らのご機嫌をとるだけ無駄なのよ。
もう攻略対象もヒロインもシナリオも全部無視!やりたいことをやらせてもらうわ!
そうやって無視していたら、なんでか攻略対象がこっちに来るんだけど……?
※恋愛はのんびりになります。タグにあるように、主人公が恋をし出すのは後半です。
1/31 タイトル変更 破滅寸前→ゲーム開始直前
私は「あなたのために」生まれてきたわけではありませんのよ?~転生魔法師の異世界見聞録~公爵令嬢は龍と謳う。
まゆみ。
ファンタジー
今回は公爵令嬢に転生ですか。あ、でも子沢山の末っ子らしい。
ま、チートスキルがあるわけでもないし、普通の人生ですよって…え?ちょっと待って?番ですか?聖女ですか?花?なにそれ?……いやいやいや、記憶を『忘れない』で転生を繰り返してるだけの何の取り柄も無い私に、無理難題吹っかけないでくださいよ?
『忘れない』けど、思い出せない、このポンコツの私にどうしろと?
──3歳から始まる異世界見聞録。
龍にエルフに獣人に……その他もろもろ世界での目標は、成人まで生き延びる事。
出来れば長生きしたいんです。
******
3歳児から始るので、最初は恋愛的なものはありません。
70話くらいからちょこちょこと、それっぽくなる……と良いな。
表紙のキャラも70話以降での登場人物となります。
******
「R15」「残酷な描写あり」は保険です。
異世界→現代→異世界(今ココ)と転生してます。
小説家になろう。カクヨム。にも掲載しております。
挿絵というほどのものでは無いのですが、キャラのラフ画をいくつか載せていきたいと思っています。
完 モブ専転生悪役令嬢は婚約を破棄したい!!
水鳥楓椛
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢、ベアトリス・ブラックウェルに転生したのは、なんと前世モブ専の女子高生だった!?
「イケメン断絶!!優男断絶!!キザなクソボケも断絶!!来い!平々凡々なモブ顔男!!」
天才で天災な破天荒主人公は、転生ヒロインと協力して、イケメン婚約者と婚約破棄を目指す!!
「さあこい!攻略対象!!婚約破棄してやるわー!!」
~~~これは、王子を誤って攻略してしまったことに気がついていない、モブ専転生悪役令嬢が、諦めて王子のものになるまでのお話であり、王子が最オシ転生ヒロインとモブ専悪役令嬢が一生懸命共同前線を張って見事に敗北する、そんなお話でもある。~~~
イラストは友人のしーなさんに描いていただきました!!
前世は婚約者に浮気された挙げ句、殺された子爵令嬢です。ところでお父様、私の顔に見覚えはございませんか?
柚木崎 史乃
ファンタジー
子爵令嬢マージョリー・フローレスは、婚約者である公爵令息ギュスターヴ・クロフォードに婚約破棄を告げられた。
理由は、彼がマージョリーよりも愛する相手を見つけたからだという。
「ならば、仕方がない」と諦めて身を引こうとした矢先。マージョリーは突然、何者かの手によって階段から突き落とされ死んでしまう。
だが、マージョリーは今際の際に見てしまった。
ニヤリとほくそ笑むギュスターヴが、自分に『真実』を告げてその場から立ち去るところを。
マージョリーは、心に誓った。「必ず、生まれ変わってこの無念を晴らしてやる」と。
そして、気づけばマージョリーはクロフォード公爵家の長女アメリアとして転生していたのだった。
「今世は復讐のためだけに生きよう」と決心していたアメリアだったが、ひょんなことから居場所を見つけてしまう。
──もう二度と、自分に幸せなんて訪れないと思っていたのに。
その一方で、アメリアは成長するにつれて自分の顔が段々と前世の自分に近づいてきていることに気づかされる。
けれど、それには思いも寄らない理由があって……?
信頼していた相手に裏切られ殺された令嬢は今世で人の温かさや愛情を知り、過去と決別するために奔走する──。
※本作品は商業化され、小説配信アプリ「Read2N」にて連載配信されております。そのため、配信されているものとは内容が異なるのでご了承下さい。
悪役令嬢の生産ライフ
星宮歌
恋愛
コツコツとレベルを上げて、生産していくゲームが好きなしがない女子大生、田中雪は、その日、妹に頼まれて手に入れたゲームを片手に通り魔に刺される。
女神『はい、あなた、転生ね』
雪『へっ?』
これは、生産ゲームの世界に転生したかった雪が、別のゲーム世界に転生して、コツコツと生産するお話である。
雪『世界観が壊れる? 知ったこっちゃないわっ!』
無事に完結しました!
続編は『悪役令嬢の神様ライフ』です。
よければ、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m
不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
めんどくさいが口ぐせになった令嬢らしからぬわたくしを、いいかげん婚約破棄してくださいませ。
hoo
恋愛
ほぅ……(溜息)
前世で夢中になってプレイしておりました乙ゲーの中で、わたくしは男爵の娘に婚約者である皇太子さまを奪われそうになって、あらゆる手を使って彼女を虐め抜く悪役令嬢でございました。
ですのに、どういうことでございましょう。
現実の世…と申していいのかわかりませぬが、この世におきましては、皇太子さまにそのような恋人は未だに全く存在していないのでございます。
皇太子さまも乙ゲーの彼と違って、わたくしに大変にお優しいですし、第一わたくし、皇太子さまに恋人ができましても、その方を虐め抜いたりするような下品な品性など持ち合わせてはおりませんの。潔く身を引かせていただくだけでございますわ。
ですけど、もし本当にあの乙ゲーのようなエンディングがあるのでしたら、わたくしそれを切に望んでしまうのです。婚約破棄されてしまえば、わたくしは晴れて自由の身なのですもの。もうこれまで辿ってきた帝王教育三昧の辛いイバラの道ともおさらばになるのですわ。ああなんて素晴らしき第二の人生となりますことでしょう。
ですから、わたくし決めました。あの乙ゲーをこの世界で実現すると。
そうです。いまヒロインが不在なら、わたくしが用意してしまえばよろしいのですわ。そして皇太子さまと恋仲になっていただいて、わたくしは彼女にお茶などをちょっとひっかけて差し上げたりすればいいのですよね。
さあ始めますわよ。
婚約破棄をめざして、人生最後のイバラの道行きを。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヒロインサイドストーリー始めました
『めんどくさいが口ぐせになった公爵令嬢とお友達になりたいんですが。』
↑ 統合しました
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる