248 / 390
閑話・事後承諾
しおりを挟む
何故か、裏庭から現れたグラディウスの後に続き、裏庭に出ると、ライアまでそこにいた。
ライアに声をかけ、元気でいるようなので、良かったと思った瞬間、ライアの後ろの穴に目がいってしまった。
「ねぇ、グラディウス?」
「なに、リーベ?」
「この穴はなに?」
穴に近寄って、穴を確認しながら、そう聞いてみる。
奥は暗くて良く見えないが、かなり深そうだ。
「それについて説明する為に、リーベをここに連れて来たんじゃない」
「はぁ… そうだったわね。それじゃあ、最初から聞くから全て包み隠さずに話して頂戴。」
その後、グラディウスさん話を聞く。
パーティーを抜けて、ギルド職員になるのにも驚いたけど、まさかエルマーナちゃんの今いる家からここまで掘ってくるとは思わなかった。
「はぁ… 前々から、貴方の行動力には驚かされた来たけど、まさかここまでするとは思わなかったわ…」
「だって、秘薬を手にしても、エルマーナの所に戻るまでに時間がかかったら意味がないじゃない」
「それはそうだと思うけど、穴を掘る前に話をしておく事は出来なかったの?」
「あ、いや… その… 駄目だった?」
「まぁ、裏庭は特に使う予定はないから別にいいんだけど、その時の為の準備は、しっかりしてるわよ…」
「え、準備?」
「えぇ、ちょっと待ってて」
私は、2人を残して、家の中へと戻っていく。
◆
リーベに、パーティーを抜けた事や冒険者ギルドの職員になる事、エルマーナの住んでいる家からここまで、なるべく真っ直ぐに掘ってきた事を話した。
すると、少し呆れながら、準備をしていると言い、家へと戻っていった。
リーベは、すぐに戻ってきた。
「はい、これ」
リーベはそう言って、手に持っていたものを手渡してくる。それを受け取り、手渡された物を見てみると、
「これって…」
「転移結晶よ。」
「やっぱり、そうなのね…」
秘薬ほどではないが、これも珍しく値段もそれなりに高かった筈だ。私の為に、こんな物まで用意してくれるなんて。お礼を言う為、口を開こうしたら、
「あ、言っとくけど、それを買う為にかかった値段は、この件が片付いたら請求するからね。」
そう言われ、開こうとした口はそのままの状態で、一瞬固まってしまった。
「はぁ… そうよね。貴方は、そうだったわね。」
「当たり前でしょ。あ、グラディウスの事だから、1個だと壊しそうだから、念の為に、もう1個準備しているわ。」
そう言って、もう1個手渡してくる。
言いたい事がない訳ではないが、私の為を思ってやってくれている事には変わりないし、有難い事に変わりはない為、
「…ありがとう。」
一応お礼を言っておいた。
ライアに声をかけ、元気でいるようなので、良かったと思った瞬間、ライアの後ろの穴に目がいってしまった。
「ねぇ、グラディウス?」
「なに、リーベ?」
「この穴はなに?」
穴に近寄って、穴を確認しながら、そう聞いてみる。
奥は暗くて良く見えないが、かなり深そうだ。
「それについて説明する為に、リーベをここに連れて来たんじゃない」
「はぁ… そうだったわね。それじゃあ、最初から聞くから全て包み隠さずに話して頂戴。」
その後、グラディウスさん話を聞く。
パーティーを抜けて、ギルド職員になるのにも驚いたけど、まさかエルマーナちゃんの今いる家からここまで掘ってくるとは思わなかった。
「はぁ… 前々から、貴方の行動力には驚かされた来たけど、まさかここまでするとは思わなかったわ…」
「だって、秘薬を手にしても、エルマーナの所に戻るまでに時間がかかったら意味がないじゃない」
「それはそうだと思うけど、穴を掘る前に話をしておく事は出来なかったの?」
「あ、いや… その… 駄目だった?」
「まぁ、裏庭は特に使う予定はないから別にいいんだけど、その時の為の準備は、しっかりしてるわよ…」
「え、準備?」
「えぇ、ちょっと待ってて」
私は、2人を残して、家の中へと戻っていく。
◆
リーベに、パーティーを抜けた事や冒険者ギルドの職員になる事、エルマーナの住んでいる家からここまで、なるべく真っ直ぐに掘ってきた事を話した。
すると、少し呆れながら、準備をしていると言い、家へと戻っていった。
リーベは、すぐに戻ってきた。
「はい、これ」
リーベはそう言って、手に持っていたものを手渡してくる。それを受け取り、手渡された物を見てみると、
「これって…」
「転移結晶よ。」
「やっぱり、そうなのね…」
秘薬ほどではないが、これも珍しく値段もそれなりに高かった筈だ。私の為に、こんな物まで用意してくれるなんて。お礼を言う為、口を開こうしたら、
「あ、言っとくけど、それを買う為にかかった値段は、この件が片付いたら請求するからね。」
そう言われ、開こうとした口はそのままの状態で、一瞬固まってしまった。
「はぁ… そうよね。貴方は、そうだったわね。」
「当たり前でしょ。あ、グラディウスの事だから、1個だと壊しそうだから、念の為に、もう1個準備しているわ。」
そう言って、もう1個手渡してくる。
言いたい事がない訳ではないが、私の為を思ってやってくれている事には変わりないし、有難い事に変わりはない為、
「…ありがとう。」
一応お礼を言っておいた。
0
お気に入りに追加
863
あなたにおすすめの小説
【旧版】ひとりぼっち令嬢はおともだちがほしいだけ~自国ではいらない子ですが大国の傲慢な王様と残虐な魔導軍団がなかよくしてくれるそうです~
大盛★無料
恋愛
義妹リリベルは次期聖女の美少女。対するわたしライラは、容姿も魔力も平凡ないらない子。両親には疎ましがられ、婚約者の王太子には冷たくされ、王立学術院でもひとりぼっち。そんなダメなわたしの、誰にもお祝いされない誕生日に出会ったのは、金髪金眼の煌びやかな青年だったが――
「ナメクジとカタツムリだったらどっちが好きだ?」
……なんだかこの人、変だ。
そして、なんだか分からないけれど、この変な人にとても気に入られてしまったみたい。
王立学術院に留学してきた彼は、やることなすこと常識外れの規格外!おまけに彼に出会ってから変な人がぞくぞく現れて、わたしのひとりぼっちの時間はどんどん減っていく!
本当にただの小国の王子様なの?……え、それはウソ?本当は侵略戦争大好きな軍事大国バベルの王様!?他の変な人たちは、バベルの誇る至上最強の魔導軍団将軍!!??
「そして、君こそ長年探していた最後の怪物『憤怒』の魔女なんだ!ぜひ我がバベル魔導軍団に加わり、世界征服の手助けをしてもらいたい!」
怪物!?世界征服!?いえいえ人違いです!そのかわりになんでもくれるって?それがお誕生日プレゼントなんですか?じゃあ……もしなんでもお願いできるなら、わたしがほしいのは――。
苦労性な「憤怒」の魔女と、ななめ上に「傲慢」な王様、忠実なる最強の魔導軍団より、滅びの運命をたどる愚かな国へ捧ぐロマンティック・ブラックコメディ!
※改稿版がなかなか書き上がらないので、旧版をそっと置いておきます……開けたり閉めたりしてすみません(´・ω・`)
うそっ、侯爵令嬢を押し退けて王子の婚約者(仮)になった女に転生? しかも今日から王妃教育ですって?
天冨七緒
恋愛
目覚めると王妃教育が始まる日。
婚約者の侯爵令嬢から、あの手この手で王子を奪った子爵令嬢に転生してしまいました。
子爵令嬢という立場では婚約者にはなれないので多少の教養を身に付けてから何処かの貴族に養子にという表向きの言葉を信じ今日から王妃教育が施されます。
実際は厳しくされ、逃げ出すよう仕向け王妃に気に入られている侯爵令嬢を婚約者に戻す計画のようです。
その後、子爵令嬢は王子を誑かした罪により自身に見合った職業、娼婦にされるという大人達の思惑。
目覚めるのが早ければ王子なんて手出さないのに。
手を出した後。
このままだと娼婦。
その道を避けるには、出来るだけ真面目に王妃教育をこなし王族の怒りをこれ以上買わないようにし静かに身を引く。
せめて追放ぐらいにしてくれたらその後は一人で生きていきます。
王宮では恥知らずの子爵令嬢を出迎える準備が整っていた。
single tear drop
ななもりあや
BL
兄だと信じていたひとに裏切られた未知。
それから3年後。
たった一人で息子の一太を育てている未知は、ある日、ヤクザの卯月遥琉と出会う。
素敵な表紙絵は絵師の佐藤さとさ様に描いていただきました。
一度はチャレンジしたかったBL大賞に思いきって挑戦してみようと思います。
よろしくお願いします
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
ブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
転生したら、なんか頼られるんですが
猫月 晴
ファンタジー
旧題:転生したら、なんか頼られるんですが。俺は楽しんでいただけですよ?
ブラック企業に勤めていた会社員の江崎塁。彼は、帰宅途中交通事故に遭って死亡したことを、謎の白髪の少女に告げられた。
矢継ぎ早に自身が転生することを告げられ、訳の分からないまま気を失う。
次に目を覚ましたのは、知らないはずなのに、どこか見覚えのある高級そうな部屋だった。
なんと江崎塁は、エルティードという名の幼児に転生したのだった。
魔法の使える世界で楽しく、時にはトラブルに巻き込まりして過ごす中、いつしかエルティードは頼られるようになっていく。
※書籍の続きは聖女編からとなっております。
とある文官のひとりごと
きりか
BL
貧乏な弱小子爵家出身のノア・マキシム。
アシュリー王国の花形騎士団の文官として、日々頑張っているが、学生の頃からやたらと絡んでくるイケメン部隊長であるアベル・エメを大の苦手というか、天敵認定をしていた。しかし、ある日、父の借金が判明して…。
基本コメディで、少しだけシリアス?
エチシーンところか、チュッどまりで申し訳ございません(土下座)
ムーンライト様でも公開しております。
7周目は嫌われでした〜別エンディングはバッドエンドで!〜
荒瀬ヤヒロ
恋愛
まただ。また戻った。今回で七回目だ。
第二王子アクセルが魔獣に襲われて命を落とすたびに過去に戻るルイゼル。
(今度はアクセルを死なせないわ!)
恋人であるアクセルを守るために頑張るけれど、いつも失敗して七回目のやり直し。
だけど、七回目の今回はいつもと様子が違っていて——
ハッピーエンドを目指すルイゼルの奮闘の行方は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる