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特別閑話 1

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 いつものように、ソフィアとアードちゃんと一緒に買い物に来ていた。

「それにしても、最近ぐっと寒くなってきたね。」

 握っている手に少し力を入れながら、ソフィアがそう言ってくる。

「そうだな。こういう日は、ソフィアが教えて貰った鍋を皆で食べるといいかもな。」

 ソフィアが、ニホンショクを出してくれるお店の店長にいつの間にか弟子入りしており、そこで覚えてきた鍋が最近のお気に入りになっている。

「鍋、賛成!!」

 僕以外の皆も鍋を気に入っており、いつもよりテンションの高いアードちゃんも賛成してくれる。

「なら、お兄ちゃん。ついでに、お鍋の材料も買って帰ろうね!!」

「そうだな。」 「うん!!」

 僕たちは、手を繋いだまま、食材コーナーへと向かい、たくさん食材を買い込み帰った。





 家に帰りつき、食材を冷却箱にいれていると、アードちゃんが今日が鍋である事を伝えたのか、テンションの高いドリさんが、手伝いますとやって来たが、ソフィアがまだ作りださない事を伝えると、少し恥ずかしげに戻っていった。
 食材をいれ終えたので、僕たちもアードちゃんたちが待つリビングへと戻る。

「そう言えば、ナオさんからこんな話を聞いたんだ。」

「ナオさんって、ニホンショクのお店の店長さんの事だっけ?」

「そうだよ。」

「それで、何の話を聞いたの?」

「えーとね、勇者様がいた世界では、こんな寒い日に、くりすますぅって言う日があるんだって。」

「くりすますぅ?」

 聞いた事のない言葉なので、そう繰り返す。

「うん。何でも、くりすますぅつりーっていう木に色々な飾りつけをして楽しんだり、色々な料理を食べたりするんだって。」

「へぇ、そんな日があるんだ。でも、くりすますぅつりーってどんな木なんだ?」

「それは、私もわかんない。だから、皆に聞いてみようかと思ったんだ。アードちゃんとドリさんは、知ってる?」

 2人は、少し考えた後、

「分からない…」

「すみません。私も、聞いた事ないですね。」

 2人とも知らなかった。

「そっか… アコはどう?」

「私も、分からないです。」

「だよね…」

 ソフィアは、少し残念がっているように見えたので、僕は、

「ねぇ、ソフィア。ドリさんたちの力を借りる事になるけど、ドリさんたちが生やした木を僕たちで飾ってそれをくりすますぅつりーにしてみたらどうかな?」

 そう提案してみる。
 すると、

「さすが、お兄ちゃん!!」

 残念がっていたソフィアは、すぐに元気になる。

「アードちゃんとドリさんも大丈夫ですか?」

 アードちゃんとドリさんも、頭を縦に振り了承してくれる。
 その後、5人でダンジョンへむかった。
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