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134話・謝罪と提案
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ギルドに入ると、酒場の方で何が落ちる音がした。
僕たちは、音のした方を見てみると、
「な… なんでお前らがここにいるんだ!!」
あのパーティーの2人が驚愕の顔で僕たちを見ていた。
「あいつら!!」
トヴィさんたちも、あいつらに気づいたようで、今でも殴りかかりそうな雰囲気だったが、
「「がはっ!!」」
トヴィさんたちが近づく前に、2人は無力化された。
2人が倒れた場所には、ここにはいない筈の人物が立っており、その人は、僕たちの所まで歩いてくる。
トヴィさんたちは、その人を警戒している様子だったが、僕が前に出て、先に声をかける。
「どうしてグラディウスさんが、ここにいるんですか?」
僕の知り合いだと気づいたのか、トヴィさんたちは警戒を解いてくれる。
「やぁ、ノーリ君。バックアップは、させて貰うといった筈だよ。」
口角をあげながら、そう言ってきた。
「確かに言ってましたけど…」
てっきり、パーティーの情報提供やアイテムの支給だけだとばかり思っていた。
「仕事の方は、大丈夫なんですか?」
「あぁ、そこは大丈夫だよ。優秀な者に任せてあるからね。」
「そうですか…」
マリヤさんの顔がそっと浮かんだので、心の中で、エールを送っておく。
「そうだ!! グラディウスさん、報告を…」
「分かってるよ、ノーリ君。部屋を移そうか。後ろの4人もついてきてくれるかな?」
「分かりました。」
トヴィさんたちが頷いたのを確認してから、僕たちは移動する。因みに、無力化された2人は、ギルド職員に連れられていった。
◆
グラディウスさんの後についていき奥の部屋へと案内される。
報告をする前に、お互い軽い自己紹介を行う。自己紹介の際、グラディウスさんが剣聖だという事にトヴィさんたちが驚いたりと色々あったが、無事終える。
自己紹介も終わったので、僕が報告しようとする前に、グラディウスさんから待ったがかかり、
「まず始めに、君たちに謝らないといけない。すまなかった。」
グラディウスさんは、僕っていうより、トヴィさんたちにむけて頭を下げる。
僕は、なぜ頭を下げたのか分かるが、他の人たちは、動揺していた。
「ど… どういう事でしょうか?」
トヴィさんが、代表して尋ねる。
それに対し、グラディウスさんが事情を話した。
「…大体の事情は、こんな感じね。そのお詫びと言う訳ではないけど、謝罪金と君たちが望むのであれば、Cランクへの昇格の手続きを行うよ。」
グラディウスさんが、そう提案する。
「少し、時間を頂けますか?」
他の人の顔を見た後、トヴィさんが、そう答える。
「分かったわ。別室を用意して貰うから、よく考えておいて。」
グラディウスさんが、そう言った後、トヴィさんたちは、ギルド職員に案内され、別の部屋に移動していった。
僕たちは、音のした方を見てみると、
「な… なんでお前らがここにいるんだ!!」
あのパーティーの2人が驚愕の顔で僕たちを見ていた。
「あいつら!!」
トヴィさんたちも、あいつらに気づいたようで、今でも殴りかかりそうな雰囲気だったが、
「「がはっ!!」」
トヴィさんたちが近づく前に、2人は無力化された。
2人が倒れた場所には、ここにはいない筈の人物が立っており、その人は、僕たちの所まで歩いてくる。
トヴィさんたちは、その人を警戒している様子だったが、僕が前に出て、先に声をかける。
「どうしてグラディウスさんが、ここにいるんですか?」
僕の知り合いだと気づいたのか、トヴィさんたちは警戒を解いてくれる。
「やぁ、ノーリ君。バックアップは、させて貰うといった筈だよ。」
口角をあげながら、そう言ってきた。
「確かに言ってましたけど…」
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「仕事の方は、大丈夫なんですか?」
「あぁ、そこは大丈夫だよ。優秀な者に任せてあるからね。」
「そうですか…」
マリヤさんの顔がそっと浮かんだので、心の中で、エールを送っておく。
「そうだ!! グラディウスさん、報告を…」
「分かってるよ、ノーリ君。部屋を移そうか。後ろの4人もついてきてくれるかな?」
「分かりました。」
トヴィさんたちが頷いたのを確認してから、僕たちは移動する。因みに、無力化された2人は、ギルド職員に連れられていった。
◆
グラディウスさんの後についていき奥の部屋へと案内される。
報告をする前に、お互い軽い自己紹介を行う。自己紹介の際、グラディウスさんが剣聖だという事にトヴィさんたちが驚いたりと色々あったが、無事終える。
自己紹介も終わったので、僕が報告しようとする前に、グラディウスさんから待ったがかかり、
「まず始めに、君たちに謝らないといけない。すまなかった。」
グラディウスさんは、僕っていうより、トヴィさんたちにむけて頭を下げる。
僕は、なぜ頭を下げたのか分かるが、他の人たちは、動揺していた。
「ど… どういう事でしょうか?」
トヴィさんが、代表して尋ねる。
それに対し、グラディウスさんが事情を話した。
「…大体の事情は、こんな感じね。そのお詫びと言う訳ではないけど、謝罪金と君たちが望むのであれば、Cランクへの昇格の手続きを行うよ。」
グラディウスさんが、そう提案する。
「少し、時間を頂けますか?」
他の人の顔を見た後、トヴィさんが、そう答える。
「分かったわ。別室を用意して貰うから、よく考えておいて。」
グラディウスさんが、そう言った後、トヴィさんたちは、ギルド職員に案内され、別の部屋に移動していった。
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