144 / 390
130話・質問
しおりを挟む
部屋を出たと同時にこちらに歩み寄ってくる2つの気配を感じた。
カモフラージュマントをしっかり羽織って姿が隠れているのを確認した後、息を殺しやって来る2つの気配を待つ。
てっきり、男のパーティーメンバーかと思ったが、やって来たのは、見知らぬ二人組の男だった。
どう対処したものかと思っていると、二人組の男たちが興味深い会話をしていたので、見つからないように、耳を澄ます。
◆
「そう言えば、あれの処理ってしたっけか?」
「あぁ、あの豚野郎の趣味の奴か… そう言えば、してなかったな。てか、何で俺たちがしなきゃならねぇんだよ」
「知るかよそんな事。それより、どっちがあれの処理をするかこれで決めようぜ。」
「チッ… 分かったよ。なら、俺は、裏な。」
「了解。なら、俺は、表な。なら、いくぞ。」
コインが、宙を舞う。
「さて、どっちかな… よし、表だ。処理は任せたぞ。俺は、地下であいつがいないか確認してくるわ。」
「チッ… 分かったよ。」
俺は、途中で別れ、拷問部屋へむかう。
◆
豚野郎… そいつが、彼女をあんな事にした奴か…
こっちへやって来た、男は僕に気づかないまま、あの部屋へと入っていく。
「ん? 何だが、いつもより損傷が少ないか… まぁ、いいか。そっちの方が有り難いか。」
男は、入り口近くにあったボロ袋を持って、彼女に近づいていく。
僕も、気づかれないように部屋の中へと入り、男の位置を覚え、扉を閉めると同時に駆け出し、男を押さえる。
「痛っ!! 誰だ、てめぇ!!」
男は暴れるが、がっちり押さえているので、抜け出す事が出来ない。
「それに答えるつもりはない。」
「チッ…」
男は暴れるのを止める。
「まぁいい。それで、てめぇは、何がしたい? 俺をすぐには、殺さねぇ所を見ると、聞きてぇ事でもあるのか?」
「!?」
「図星だな。ほら、手を離せば、答えてやるぜ。」
「…いや、このまま答えて貰う。」
「チッ… 分かったよ。」
僕は、ここはどこなのかや彼女をこんな目に合わせたのは誰かなど聞きたい事を聞いていく。
「あいつか…」
どうやら、彼女をこんな目に合わせたのは、元サブマスターのあいつだった。
「今、どこにいるのか分かる?」
「あぁ、あいつなら商会の本店にいる筈だぜ。」
「ここには、いないのか…」
とりあえず、次にむかう場所は決まった。
◆
女を回収しようとした所で、突然扉が閉まり、誰かに組伏せられる。
「痛っ!! 誰だ、てめぇ!!」
俺は、声を荒げ脱出しようとするが、かなり力を込めているのか、動く事が出来ない。
俺は、暴れるのを止め、暗闇になれてきた目で、組伏せた奴を見てみる。
姿が見えねぇ… 何らかのアイテムを使ってるのか…
俺は、相手の要求をのみ質問に答えていく。
質問を答えている途中、頭の中に声が響く。
『おい。ちょっと、こっちへ来てみろよ。面白ぇもんががみれるぞ』
念話スキル持ちの相棒から、念話が入る。
『悪い、今捕まってるから助けてくれねぇか?』
『おいおい、マジかよ。分かった今行くよ』
『いや、扉の横で待っていてくれ。こいつ、何かのアイテムを使ってるようで、姿が見えねぇんだ。何とか、部屋から連れ出すから、そこを叩いてくれ』
『了解。なら、外で待ってるぞ』
『悪いな』
俺は、正体不明のこいつを部屋の外へ連れ出すように、声をかける。
カモフラージュマントをしっかり羽織って姿が隠れているのを確認した後、息を殺しやって来る2つの気配を待つ。
てっきり、男のパーティーメンバーかと思ったが、やって来たのは、見知らぬ二人組の男だった。
どう対処したものかと思っていると、二人組の男たちが興味深い会話をしていたので、見つからないように、耳を澄ます。
◆
「そう言えば、あれの処理ってしたっけか?」
「あぁ、あの豚野郎の趣味の奴か… そう言えば、してなかったな。てか、何で俺たちがしなきゃならねぇんだよ」
「知るかよそんな事。それより、どっちがあれの処理をするかこれで決めようぜ。」
「チッ… 分かったよ。なら、俺は、裏な。」
「了解。なら、俺は、表な。なら、いくぞ。」
コインが、宙を舞う。
「さて、どっちかな… よし、表だ。処理は任せたぞ。俺は、地下であいつがいないか確認してくるわ。」
「チッ… 分かったよ。」
俺は、途中で別れ、拷問部屋へむかう。
◆
豚野郎… そいつが、彼女をあんな事にした奴か…
こっちへやって来た、男は僕に気づかないまま、あの部屋へと入っていく。
「ん? 何だが、いつもより損傷が少ないか… まぁ、いいか。そっちの方が有り難いか。」
男は、入り口近くにあったボロ袋を持って、彼女に近づいていく。
僕も、気づかれないように部屋の中へと入り、男の位置を覚え、扉を閉めると同時に駆け出し、男を押さえる。
「痛っ!! 誰だ、てめぇ!!」
男は暴れるが、がっちり押さえているので、抜け出す事が出来ない。
「それに答えるつもりはない。」
「チッ…」
男は暴れるのを止める。
「まぁいい。それで、てめぇは、何がしたい? 俺をすぐには、殺さねぇ所を見ると、聞きてぇ事でもあるのか?」
「!?」
「図星だな。ほら、手を離せば、答えてやるぜ。」
「…いや、このまま答えて貰う。」
「チッ… 分かったよ。」
僕は、ここはどこなのかや彼女をこんな目に合わせたのは誰かなど聞きたい事を聞いていく。
「あいつか…」
どうやら、彼女をこんな目に合わせたのは、元サブマスターのあいつだった。
「今、どこにいるのか分かる?」
「あぁ、あいつなら商会の本店にいる筈だぜ。」
「ここには、いないのか…」
とりあえず、次にむかう場所は決まった。
◆
女を回収しようとした所で、突然扉が閉まり、誰かに組伏せられる。
「痛っ!! 誰だ、てめぇ!!」
俺は、声を荒げ脱出しようとするが、かなり力を込めているのか、動く事が出来ない。
俺は、暴れるのを止め、暗闇になれてきた目で、組伏せた奴を見てみる。
姿が見えねぇ… 何らかのアイテムを使ってるのか…
俺は、相手の要求をのみ質問に答えていく。
質問を答えている途中、頭の中に声が響く。
『おい。ちょっと、こっちへ来てみろよ。面白ぇもんががみれるぞ』
念話スキル持ちの相棒から、念話が入る。
『悪い、今捕まってるから助けてくれねぇか?』
『おいおい、マジかよ。分かった今行くよ』
『いや、扉の横で待っていてくれ。こいつ、何かのアイテムを使ってるようで、姿が見えねぇんだ。何とか、部屋から連れ出すから、そこを叩いてくれ』
『了解。なら、外で待ってるぞ』
『悪いな』
俺は、正体不明のこいつを部屋の外へ連れ出すように、声をかける。
0
お気に入りに追加
863
あなたにおすすめの小説
【旧版】ひとりぼっち令嬢はおともだちがほしいだけ~自国ではいらない子ですが大国の傲慢な王様と残虐な魔導軍団がなかよくしてくれるそうです~
大盛★無料
恋愛
義妹リリベルは次期聖女の美少女。対するわたしライラは、容姿も魔力も平凡ないらない子。両親には疎ましがられ、婚約者の王太子には冷たくされ、王立学術院でもひとりぼっち。そんなダメなわたしの、誰にもお祝いされない誕生日に出会ったのは、金髪金眼の煌びやかな青年だったが――
「ナメクジとカタツムリだったらどっちが好きだ?」
……なんだかこの人、変だ。
そして、なんだか分からないけれど、この変な人にとても気に入られてしまったみたい。
王立学術院に留学してきた彼は、やることなすこと常識外れの規格外!おまけに彼に出会ってから変な人がぞくぞく現れて、わたしのひとりぼっちの時間はどんどん減っていく!
本当にただの小国の王子様なの?……え、それはウソ?本当は侵略戦争大好きな軍事大国バベルの王様!?他の変な人たちは、バベルの誇る至上最強の魔導軍団将軍!!??
「そして、君こそ長年探していた最後の怪物『憤怒』の魔女なんだ!ぜひ我がバベル魔導軍団に加わり、世界征服の手助けをしてもらいたい!」
怪物!?世界征服!?いえいえ人違いです!そのかわりになんでもくれるって?それがお誕生日プレゼントなんですか?じゃあ……もしなんでもお願いできるなら、わたしがほしいのは――。
苦労性な「憤怒」の魔女と、ななめ上に「傲慢」な王様、忠実なる最強の魔導軍団より、滅びの運命をたどる愚かな国へ捧ぐロマンティック・ブラックコメディ!
※改稿版がなかなか書き上がらないので、旧版をそっと置いておきます……開けたり閉めたりしてすみません(´・ω・`)
うそっ、侯爵令嬢を押し退けて王子の婚約者(仮)になった女に転生? しかも今日から王妃教育ですって?
天冨七緒
恋愛
目覚めると王妃教育が始まる日。
婚約者の侯爵令嬢から、あの手この手で王子を奪った子爵令嬢に転生してしまいました。
子爵令嬢という立場では婚約者にはなれないので多少の教養を身に付けてから何処かの貴族に養子にという表向きの言葉を信じ今日から王妃教育が施されます。
実際は厳しくされ、逃げ出すよう仕向け王妃に気に入られている侯爵令嬢を婚約者に戻す計画のようです。
その後、子爵令嬢は王子を誑かした罪により自身に見合った職業、娼婦にされるという大人達の思惑。
目覚めるのが早ければ王子なんて手出さないのに。
手を出した後。
このままだと娼婦。
その道を避けるには、出来るだけ真面目に王妃教育をこなし王族の怒りをこれ以上買わないようにし静かに身を引く。
せめて追放ぐらいにしてくれたらその後は一人で生きていきます。
王宮では恥知らずの子爵令嬢を出迎える準備が整っていた。
single tear drop
ななもりあや
BL
兄だと信じていたひとに裏切られた未知。
それから3年後。
たった一人で息子の一太を育てている未知は、ある日、ヤクザの卯月遥琉と出会う。
素敵な表紙絵は絵師の佐藤さとさ様に描いていただきました。
一度はチャレンジしたかったBL大賞に思いきって挑戦してみようと思います。
よろしくお願いします
【完結】魔物をテイムしたので忌み子と呼ばれ一族から追放された最弱テイマー~今頃、お前の力が必要だと言われても魔王の息子になったのでもう遅い~
柊彼方
ファンタジー
「一族から出ていけ!」「お前は忌み子だ! 俺たちの子じゃない!」
テイマーのエリート一族に生まれた俺は一族の中で最弱だった。
この一族は十二歳になると獣と契約を交わさないといけない。
誰にも期待されていなかった俺は自分で獣を見つけて契約を交わすことに成功した。
しかし、一族のみんなに見せるとそれは『獣』ではなく『魔物』だった。
その瞬間俺は全ての関係を失い、一族、そして村から追放され、野原に捨てられてしまう。
だが、急な展開過ぎて追いつけなくなった俺は最初は夢だと思って行動することに。
「やっと来たか勇者! …………ん、子供?」
「貴方がマオウさんですね! これからお世話になります!」
これは魔物、魔族、そして魔王と一緒に暮らし、いずれ世界最強のテイマー、冒険者として名をとどろかせる俺の物語
2月28日HOTランキング9位!
3月1日HOTランキング6位!
本当にありがとうございます!
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
ブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
転生したら、なんか頼られるんですが
猫月 晴
ファンタジー
旧題:転生したら、なんか頼られるんですが。俺は楽しんでいただけですよ?
ブラック企業に勤めていた会社員の江崎塁。彼は、帰宅途中交通事故に遭って死亡したことを、謎の白髪の少女に告げられた。
矢継ぎ早に自身が転生することを告げられ、訳の分からないまま気を失う。
次に目を覚ましたのは、知らないはずなのに、どこか見覚えのある高級そうな部屋だった。
なんと江崎塁は、エルティードという名の幼児に転生したのだった。
魔法の使える世界で楽しく、時にはトラブルに巻き込まりして過ごす中、いつしかエルティードは頼られるようになっていく。
※書籍の続きは聖女編からとなっております。
とある文官のひとりごと
きりか
BL
貧乏な弱小子爵家出身のノア・マキシム。
アシュリー王国の花形騎士団の文官として、日々頑張っているが、学生の頃からやたらと絡んでくるイケメン部隊長であるアベル・エメを大の苦手というか、天敵認定をしていた。しかし、ある日、父の借金が判明して…。
基本コメディで、少しだけシリアス?
エチシーンところか、チュッどまりで申し訳ございません(土下座)
ムーンライト様でも公開しております。
7周目は嫌われでした〜別エンディングはバッドエンドで!〜
荒瀬ヤヒロ
恋愛
まただ。また戻った。今回で七回目だ。
第二王子アクセルが魔獣に襲われて命を落とすたびに過去に戻るルイゼル。
(今度はアクセルを死なせないわ!)
恋人であるアクセルを守るために頑張るけれど、いつも失敗して七回目のやり直し。
だけど、七回目の今回はいつもと様子が違っていて——
ハッピーエンドを目指すルイゼルの奮闘の行方は?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる