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94話・進化

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 魔力回復薬で、お腹はたぷたぷだけど、僕はレイに食べさせる前に、自分で進化の果実を食べてみる。

「お、以外に美味しい。けど、やっぱり少しきついな…」

 それでも僕は、何とか進化の果実を食べきる。

「食べきったけど、特に何も起こらな…」

 ボキッ

「ん…」

 音がした方を見ようとした時、

「痛っ!!」

 痛みが襲ってきた。

「一体何が起こって…」

 先ほどの痛みが、始まりだったのか、

「があぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 先ほどの非でないほどの痛みが、全身を駆け巡る。
 僕は、痛みで立っている事が出来なくなり、地面へと倒れる。痛みの中、何か聞こえたような気もするが、それ所じゃなかった。
 どのくらい痛みが続いていたのか分からないが、徐々に和らいでくる。

「はぁ… はぁ…」

「メェ…」

 レイが、心配そうに見てくる。

「もう… 大丈夫だよ…」

 レイを安心させる為、体を起こし、レイの頭を撫でてやる。

『マスター、大丈夫ですか!!』

"ん、アコか。あぁ、もう大丈夫だよ。それにしても、何が起こったのか… アコ、理由分かる?"

『やはり、マスターが召し上がった、果実のせいではないかと思います』

"やっぱり、そうなるよな…"

 体を確認するが、折れたと思っていた腕や足も特に折れている様子もなく、痛みも完全にひいている。

『マスター、ステータスを確認してみて下さい』

 確認を終えたタイミングで、アコがそう言ってくる。

"ん、ステータス?"

 僕は、アコに言われた通りギルドカードを取り出し、魔力を流して、ステータスを見てみる。

 名前:ノーリ 種族:上位人族 年齢:11 性別:男
 LV: 45 生命力:B 魔力: SS
 力: B 器用: B 防御: B 敏捷: B
 知力: A 精神: B 運: B 魅力: B
 スキル:剣術Lv4、宝箱作製Lv5、アイテム鑑定Lv3
 見切りLv3、アイテムボックスLv3、身体強化Lv3
 俊足Lv5、気配察知Lv3、限界突破Lv2、ダンジョン移動
 称号:勇者、ダンジョンマスター、進化せし者
 到達階層:14階(オベリスタ王国ダンジョン)
 スキルポイント:17

「あれ? ステータスやスキルが何個か上がってる? それに、新しい称号まで増えてる?」

 僕は、新しい称号を確認する。

進化せし者 ・・・ 本来固定である種族が変化した者に与えられる称号。進化効果として、ステータス及びスキルを上げる。

 どうやら、このスキルのおかげで、ステータスやスキルが上がったようだ。
 それにしても、種族が変化?
 僕は、再びステータスを良く見てみると、本当に種族が変わっていたので、確認する。

上位人族 ・・・ 人族が進化して誕生した新たな種族。人族よりも能力が優れている。

 どうやら、僕は新たな種族になってしまったようだ。
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