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閑話・アネモス・フォン・オジリス 1

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 今日は、試験の為に近くの川むかう予定になっている。その前に、パーティーメンバーに挨拶をする為、まずは、シャーロット様のもとへむかう。
 本来は、私たちのパーティーメンバーは、4人だったが今は3人しかいない。その元メンバーは、成績優秀なのに、魔法が使えないと言うだけで、馬鹿にされていた。だけど、そんな事など、気にもせず自分が出来る事をただひたすら頑張る人だった。その姿はとても格好よく見えた。

「今日は、よろしくお願いします、シャーロット様!!」

「アネモスさん… 前々から言っていますが、私たちは、クラスメイトで、同じパーティーのメンバーなんですから、もう少し砕けた口調で、大丈夫ですよ。」

 確かに、シャーロット様の言う通り、かれこれ1年近く同じパーティーでやってきている。だけど、それとこれとでは話が違うような…

「そ… そう言う訳には… 「アネモスさん!!」」

 いつもより、何だか圧が強いような気がする…

「…分かりました。なら、改めてよろしくお願いします、シャーロットさん!!」

 私は、折れてしまう。

「はい、お願いします!!」

 イディオットさんへの挨拶をする前に、出発の時間になった為、川へむかった。
 川についた後に、試験が始まろうとする。始まる前に、私は、シャーロットさんと、共にイディオットさんのもとへ行く。

「「イディオットさん、今日はよろしくお願いします。」」

 イディオットさんは、こちらを一瞥した後、頭を軽く下げ、挨拶を返してくる。

「…お願いします。」

「それでは、今から試験を始めます。各パーティーは、出発前に、転移石を取りに来て下さい!!」

 そう引率の教員が言い、試験が開始される。
 私たちのパーティーも、転移石を受け取ってから、森へと入っていく。転移石は、話し合いの結果、イディオットさんが持つ事になった。





 モンスターが見つからない為、私たちは、森の奥へ少し入って来ていた。奥に進めば進む程、変な違和感を感じる。
 
「2人とも、何か変な感じがしませんか?」

 シャーロットさんがそう尋ねてみる。

「シャーロットさんも、そう思いますか? 私も、少し変な違和感を感じてました。」

 私も思っていた事を伝える。

「俺は別に、何とも…」

「…一度来た場所まで、戻りませんか?」

 シャーロットさんは、そう提案してきた。
 私は、賛成だ。

「そうで…「待って下さい!! 試験はどうするんですか? まだ、モンスターは1匹も倒してません!!」」

 イディオットさんが、反論する。

「…イディオットさん、一度来た場所まで、戻るだけで、試験事態を中止する訳ではありません。」

「ですが…」

 ガサガサ

 草むらの方から、音がしたような気がして、振り向いてみると、ゴブリンがこちらを見ていた。

「シャーロットさん、モンスターです!!」

「「!?」」

 私の声に反応するかのように、前の草むらから、数匹のゴブリンが現れていた。
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