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11話・宝箱作製の能力 3

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 昨日早めに寝たおかげか、スッキリとした目覚めだった。隣を見ると、珍しくソフィアはまだ寝ていた。頭を撫でてやると、ニコリと笑う。少し撫でた後は、折角早く起きたので、宝箱をだし、昨日していなかったアイテムの作製を行う。選択するのは当然、スキルポイントの実Ⅱだ。

『スキルポイントの実Ⅱを作製する事で、よろしいですか?』

   ・ はい   ・ いいえ

 はいを選択する。

『作製時間:1時間30分』

 時間を確認した後、宝箱を消して、物音をたてないように布団から抜け出す。ポリーナさんがご飯の用意をしていたので、ソフィアの代わりに手伝いをする。ちょうど終わった所で、慌てた様子のソフィアがやって来た。
 少し落ち込んでいるソフィアを慰めながら、ご飯を済ませ、ギルドにむかい、いつも通りマリヤさんの列に並び、回復草の依頼を受ける。

「ノーリ君、最近やたらと疲れて帰って来るけど、どうかしたの?」く

「…ちょっと、外のモンスターと戦う機会があったので、それで、疲れていただけです。」

「外のモンスターって言うと、スライムとゴブリン? あまり、無理はしないようにね。」

「はい、気を付けます。では、いってきます。」

「いってらっしゃい。」

 マリヤさんに見送られ、いつもの森の近くの川にむかった。





 川につくが、すぐに森に入らず、まずは作製時間を確認しておく。

『作製時間:20分』

 残り20分か… 先に回復草の採取を始める。
そのくらいの時間がたったかなと思った所で、川に戻り再度確認する。

『作製完了しました』

 思った通り、終わっていたので、宝箱を開ける。
昨日、何個か採っておいた果物… アプルの実が1つとゴブリンの魔石(小)が消えており、昨日より少し光が強い実があった。それを取り出し、アイテム鑑定を使う。

スキルポイントの実Ⅱ ・・・ 食べる事で、スキルポイントが10貰える。

 Ⅱだからか、貰えるスキルポイントも増えていた。何気に嬉しい。だけど、魔石や果物が残っているのに、スキルポイントの実Ⅱは、1つしか作製していない。どうやら、複数作製は無理のようだ。少し残念に思いながら、スキルポイントの実Ⅱを飲み込みつつ、次のスキルポイントの実Ⅱを作製しておく。
 その後も、同様の行為を繰り返しながら、採取やモンスターの討伐(スライムのみで、ゴブリンらしき者が見えた瞬間、即逃げ)をして、少し早いが切りが良いので、戻る事にした。
 街に戻り、依頼達成の報告を済ませ、家に帰った。





 部屋に戻ると、早速スキルポイントを振る事にする。
今日作製したスキルポイントの実を全部で5つ。Ⅰが3つに、Ⅱが2つだ。トータルスキルポイントは35も増えている筈だ。これで、もともと持っていた15ポイントと合わせて、50ポイント。これで、宝箱作製をLv3にする事が出来る。
 ギルドカードを取り出し、魔力を流す。

 名前:ノーリ 種族:人族 年齢:11 性別:男
 LV: 7 生命力:D 魔力:S
 力: D 器用: D 防御:D 敏捷: D
 知力: A 精神:E 運: D 魅力:D
 スキル:剣術Lv1、宝箱作製Lv2、アイテム鑑定Lv1
 称号:ー
 スキルポイント:55

 LVも上がっていたおかげで、余分にスキルポイントがあった。
 50ポイントを宝箱作製に振りLv3に上げ、詳細を確認する。

宝箱作製 ・・・ 宝箱を作製する事が出来る。
          必要スキルポイント:200
       (複数同時作製が可能 になりました)
         Lv1 宝箱作製
         Lv2 拡大・縮小
         Lv3 レシピ検索
         Lv4 ?????
         Lv5 ?????

 新たな、能力が増えていた。


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今回の収穫素材 スライムの魔石(微小)×3
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