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116話・聞き耳をたてる
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お師匠様より、今回はラスにあってはダメだと言われてしまう。
「そこまで落ち込まれると、何だか悪い気がしますが、今回ばかりは、ラス君も初めてスキルを使い疲れていると思いますから、今回ばかりは我慢して下さいね、茨」
「でも…」
初めての私以外の女性なので、早く話したい気持ちもあったけど、
「いや、分かりました…」
お師匠様の言っている事も、理解できるので、今回は諦め、お師匠様の言う通り我慢する事にした。
「ありがとうございます、茨。ほら、茨の好きな果実酒をあげますから、そんな顔しないで下さい」
「ありがとうございます…」
お師匠様から果実酒を注いで貰い、それを一気に飲み干した。
その後も、少し自棄になり果実酒を飲んでいたら、止められてしまい、気付けば食事も終わっていた。
「ほら、茨。片付けは私たちでやっておきますから、貴方は、もう休みなさい。熊、茨を連れていってあげて下さい」
「分かりました」
私はそのまま、熊に部屋に連れていかれ、寝かされる。
お酒の酔いや遠征の疲れもあってか、私はそのまま眠りについた。
◆
「んん…」
ふと、目が覚め、辺りを見てみると、いつも寝ている自分の部屋だった。
「あれ? 私って、いつ寝たっけ…」
記憶を遡ってみると、果実酒をやけ酒し、皆に迷惑をかけた事を思い出す。
「謝ろう…」
皆に謝ろうと、立ち上がった所で、尿意を催した。
「…先にトイレに行った後、謝ろうかな」
そう思い、先にトイレへとむかった。
「ふぅ…」
トイレをすませ、すっきりした後、まずお師匠様に謝ろうと、お師匠様を探し出すと、ある部屋で、お師匠様の声が聞こえてきた。
部屋へそのまま入ろうと思ったが、聞いた事のない女性の声が聞こえてきた。
「もしかして…」
私は、部屋に入る事なく戸の前で、聞く耳をたてる事にした。
だけど少しして、戸がバッと勢いよく開いてしまった。
戸に体重をかけていたので、私はそのまま部屋の中へと倒れこんでしまった。
中には、お師匠様の持つ鏡で見た女の子が驚いた顔のまま私を見ていた。
一瞬、その女の子に声をかけようと思った所で、
「茨、どうしてここにいるのか説明して貰えるかな?」
頭の上から、お師匠様が声をかけてきた。
私は、恐る恐る目の前の女の子から、視線を上へとむけながら、
「えっと、その謝ろうかと思って…」
ここにいた理由を話すが、
「? それだけじゃ、分かりませんよ、茨」
どうやら、簡単すぎて伝わらなかった。
「とりあえず、座って話を聞かせて下さい、茨。ラス君も、疲れている所悪いですが、少し待って貰ってもいいですか?」
「はい」
「あ、はい。私は、大丈夫です」
私は、お師匠様に言われた通り、座った。
「そこまで落ち込まれると、何だか悪い気がしますが、今回ばかりは、ラス君も初めてスキルを使い疲れていると思いますから、今回ばかりは我慢して下さいね、茨」
「でも…」
初めての私以外の女性なので、早く話したい気持ちもあったけど、
「いや、分かりました…」
お師匠様の言っている事も、理解できるので、今回は諦め、お師匠様の言う通り我慢する事にした。
「ありがとうございます、茨。ほら、茨の好きな果実酒をあげますから、そんな顔しないで下さい」
「ありがとうございます…」
お師匠様から果実酒を注いで貰い、それを一気に飲み干した。
その後も、少し自棄になり果実酒を飲んでいたら、止められてしまい、気付けば食事も終わっていた。
「ほら、茨。片付けは私たちでやっておきますから、貴方は、もう休みなさい。熊、茨を連れていってあげて下さい」
「分かりました」
私はそのまま、熊に部屋に連れていかれ、寝かされる。
お酒の酔いや遠征の疲れもあってか、私はそのまま眠りについた。
◆
「んん…」
ふと、目が覚め、辺りを見てみると、いつも寝ている自分の部屋だった。
「あれ? 私って、いつ寝たっけ…」
記憶を遡ってみると、果実酒をやけ酒し、皆に迷惑をかけた事を思い出す。
「謝ろう…」
皆に謝ろうと、立ち上がった所で、尿意を催した。
「…先にトイレに行った後、謝ろうかな」
そう思い、先にトイレへとむかった。
「ふぅ…」
トイレをすませ、すっきりした後、まずお師匠様に謝ろうと、お師匠様を探し出すと、ある部屋で、お師匠様の声が聞こえてきた。
部屋へそのまま入ろうと思ったが、聞いた事のない女性の声が聞こえてきた。
「もしかして…」
私は、部屋に入る事なく戸の前で、聞く耳をたてる事にした。
だけど少しして、戸がバッと勢いよく開いてしまった。
戸に体重をかけていたので、私はそのまま部屋の中へと倒れこんでしまった。
中には、お師匠様の持つ鏡で見た女の子が驚いた顔のまま私を見ていた。
一瞬、その女の子に声をかけようと思った所で、
「茨、どうしてここにいるのか説明して貰えるかな?」
頭の上から、お師匠様が声をかけてきた。
私は、恐る恐る目の前の女の子から、視線を上へとむけながら、
「えっと、その謝ろうかと思って…」
ここにいた理由を話すが、
「? それだけじゃ、分かりませんよ、茨」
どうやら、簡単すぎて伝わらなかった。
「とりあえず、座って話を聞かせて下さい、茨。ラス君も、疲れている所悪いですが、少し待って貰ってもいいですか?」
「はい」
「あ、はい。私は、大丈夫です」
私は、お師匠様に言われた通り、座った。
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