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38話・役割分担
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無事、私の奴隷契約を解放を終わらせ、奴隷商を後にし、少しした所で、シエルさんが突然お祝いをしようと言い出した。
理由を聞くと、私の為だと言ってくれる。
その発言に、驚いている間に、どんどん話が進んでいき、話しかけるタイミングを逃してしまったので、話が終わるまで、その様子を伺った。
◆
了承もとれたので、役割分担を決めようと思ったが、今さらながら周りから注目されている事に気づく。
「それじゃあ役割分担を決める前に、とりあえず場所を移そうか」
俺は、周りに視線をやりながらそう提案し、すぐに移動する。
移動しだすと、周りの人たちからの注目も薄れる。
少し歩いた所で、俺の隣を歩いていたラスが歩きながら、只でさえ色々して貰っているのに、お祝いをして貰うなんて申し訳ないと言ってくる。
「そっか…」
シエルたちにもラスが言った事が聞こえているようで、どうするのか的な視線で俺を見てくる。
「ラスは、料理を作れたりするのか?」
「え… まぁ、出来る方だと思いますけど、それがどうかしたんですか?」
「なら、お祝いじゃなくて、ラスも一緒に作って皆で、ご飯を食べるっていうならどうだ?」
そう提案してみると、少し迷う素振りを見せた後、
「…分かりました。力になれるかどうか分かりませんが、精一杯頑張ります!!」
「あぁ、一緒に頑張ろうな」
「はい!!」
ラスもやる気になったし、場所も移動したので、
「なら、役割を決めようと思うけど、とりあえず、買い出しとフィア婆様たちへの報告のふたてに別れようか」
「そうですね。なら、フィアンマ様への報告などは、私とシエルさんとマオでやっておきますので、セウンさんとラスちゃんで、買い出しをお願いしてもいいですか?」
妥当なチーム分けなので、
「了解。ラスも俺と一緒に買い出しでいいか?」
「はい、大丈夫です」
「なら行こうか、ラス。シェーンたちもまた後でな」
俺は、シェーンたちと別れ、ラスをつれて、市場へとむかった。
◆
話が一段落つき、歩き出した所で、隣を歩いているセウンさんに話しかける。
私の話を聞いて、セウンさんは、別の提案… とは少し違うような気がするが、一応別の案を出してくれる。
少し迷ったが、ここまでしてくれて断るのも申し訳なく、私が出来る事で、返す事にした。
そして今私は、セウンさんと2人で、買い出しに市場へと来ていた。
市場につくと、気になる事を聞いてみる。
「そう言えば、セウンさん」
「ん、どうした?」
「買い出しに来たのはいいんですけど、2人で荷物を持てますかね?」
「そこは大丈夫だぞ。なんたって、アイテムボックスのスキルを持ってるからな」
「!? 便利な定番スキル!! セウンさん、そんないいスキル持ってるんですね…」
自分との違いに少し落ち込んだ。
理由を聞くと、私の為だと言ってくれる。
その発言に、驚いている間に、どんどん話が進んでいき、話しかけるタイミングを逃してしまったので、話が終わるまで、その様子を伺った。
◆
了承もとれたので、役割分担を決めようと思ったが、今さらながら周りから注目されている事に気づく。
「それじゃあ役割分担を決める前に、とりあえず場所を移そうか」
俺は、周りに視線をやりながらそう提案し、すぐに移動する。
移動しだすと、周りの人たちからの注目も薄れる。
少し歩いた所で、俺の隣を歩いていたラスが歩きながら、只でさえ色々して貰っているのに、お祝いをして貰うなんて申し訳ないと言ってくる。
「そっか…」
シエルたちにもラスが言った事が聞こえているようで、どうするのか的な視線で俺を見てくる。
「ラスは、料理を作れたりするのか?」
「え… まぁ、出来る方だと思いますけど、それがどうかしたんですか?」
「なら、お祝いじゃなくて、ラスも一緒に作って皆で、ご飯を食べるっていうならどうだ?」
そう提案してみると、少し迷う素振りを見せた後、
「…分かりました。力になれるかどうか分かりませんが、精一杯頑張ります!!」
「あぁ、一緒に頑張ろうな」
「はい!!」
ラスもやる気になったし、場所も移動したので、
「なら、役割を決めようと思うけど、とりあえず、買い出しとフィア婆様たちへの報告のふたてに別れようか」
「そうですね。なら、フィアンマ様への報告などは、私とシエルさんとマオでやっておきますので、セウンさんとラスちゃんで、買い出しをお願いしてもいいですか?」
妥当なチーム分けなので、
「了解。ラスも俺と一緒に買い出しでいいか?」
「はい、大丈夫です」
「なら行こうか、ラス。シェーンたちもまた後でな」
俺は、シェーンたちと別れ、ラスをつれて、市場へとむかった。
◆
話が一段落つき、歩き出した所で、隣を歩いているセウンさんに話しかける。
私の話を聞いて、セウンさんは、別の提案… とは少し違うような気がするが、一応別の案を出してくれる。
少し迷ったが、ここまでしてくれて断るのも申し訳なく、私が出来る事で、返す事にした。
そして今私は、セウンさんと2人で、買い出しに市場へと来ていた。
市場につくと、気になる事を聞いてみる。
「そう言えば、セウンさん」
「ん、どうした?」
「買い出しに来たのはいいんですけど、2人で荷物を持てますかね?」
「そこは大丈夫だぞ。なんたって、アイテムボックスのスキルを持ってるからな」
「!? 便利な定番スキル!! セウンさん、そんないいスキル持ってるんですね…」
自分との違いに少し落ち込んだ。
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