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17話・食いしん坊キャラ

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「ただし許す代わりと言っては何ですが、何故俺が襲われたかと言う理由はしっかり教えて下さいね」

 何となく想像できるが、襲われた理由を知っておこうと、許す代わりの条件を伝えた。

「分かりました… ですが、ここだとあれですし、そろそろお昼時でもあるので、食べながらではどうでしょうか?」

「食べながらですか?」

「はい、そうです… 1度帰ってから作り始める事になるのですが、いかがでしょうか?」

 確かに、言われてみれば腹は空いている。だから、お誘いを受けてもいいのだが、マレンさんの横にいる少女がめちゃくちゃこっちを睨んできている。
 そんな俺の視線に気づいたのか、マレンさんがバッと少女を見るが、少女はかなりのスピードで明後日の方向を向きながら吹けてもいない口笛を吹いている。

「ルナさん…」

「な… 何もしてないよ」

 マレンさんにジーと見つめられるが、少女は知らないふりをする。
 だけど、

「ご飯抜きになりますけどいいんですか?」

 とマレンさんが言いきるのに被せながら、

「すみませんでした!!」

 秒で、俺の方を向いて謝ってきた。

「何度もすみません、セウンさん… それで、どうでしょうか?」

「分かりました。お願いします」

 俺は、少し笑いを堪えながら、それを了承し、2人の後についていった。
 ついた先は、先程の建物だった。
 そのまま後に続き中へと入り、奥の部屋へと案内される。

「それじゃあ、今から作りますから、セウンさんは、座って待っていて下さい」

 マレンさんは、そう言うと、少女から受け取った紙袋を持って更に奥へと行く。
 俺は、言われた通り、テーブル近くの椅子に腰掛ける。そして、何故か手伝いに行かずに、俺のむかいの椅子に少女が腰かけた。

「なに?」

 少女は、見られている事に気づいたのかそう尋ねてくる。

「いや君は… 「君じゃない、ルナって言うちゃんとした名前がある」

「分かった、ルナね。覚え気があるか分からないけど、一応俺の名は、セウンだ。それで、ルナは、手伝ったりしないのか?」

「ふん… 私は、食べる専門だ…」

「そ… そうか…」

 俺に対して、あまり良い感情を抱いていないようだが、先ほどと違いちゃんと会話が成り立っているから良しとしよう。
 それにしても、見た目から想像出来ないほど強いと思うから、見た目どおりの年齢ではないと思うのだが、何となく食いしん坊キャラ的な感じがする。
 だから、確認の為、アイテムボックスから以前作ったある物を取り出す。
 俺の行動に不審がりながらも、そのある物を取り出した瞬間、ルナの目線は、その取り出した物にロックオンされた。
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