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5話・僕のスキルとパーティー結成
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僕は、次の人と入れ替わりで降りていき、ユーベルたちと合流し、授かったスキルの確認を行う。
確か、唱えればいいんだったよね?
「ステータス!!」
すると、僕の目の前に、ステータス画面が映し出された。
名前:セウン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:30 MP:10
力: 10 器用: 20 防御:15 敏捷: 15
知力: 30 精神:10 運: 20 魅力:10
スキル:眠る
称号:ー
スキル:眠る? どんなスキルなんだ?
詳細を見てみる。
眠る ・・・ いつでもどこでも眠る事が出来る。
こ… これだけ?
目を擦り、改めて確認するが、何も変わらない。
「おい、お前は、どうだったんだ?」
ユーベルが聞いてくる。ユーベルの顔は少し嬉しそうだった。いいスキルでも、あったのかな?
気になったので、答える前に聞いてみる。
「ユーベルこそ、どうだったの?」
「…俺は、欲しかった剣術スキルと後何個かあったな」
「おめでとうユーベル!!」
「それで、お前はどうだったんだ?」
「僕はね… あまり、いいスキルじゃ…」
朝のカリーナさんの言葉を思い出す。
「僕のは、こんなスキルだったよ」
ステータス画面を、相手にも見えるようにしてからスキルの詳細を見せる。
「!? そ… そうか…」
ユーベルは、後ろを振り向き、肩を震わせている。
「し… 心配しないで、ユーベル。スキルなんて、これから覚えていけばいいんだしね!!」
そうだ、もしかしたらこのスキルも今後役に立つかもしれない。それに、授かったスキルはこれだけだけど、今後スキルを覚えれない訳ではない。これから、頑張っていけばいい。
ユーベルは、目を擦りながら、振り替える。僕は、目の端に少し涙がたまっているのを見逃さなかった。
「なぁ、俺と冒険者をやらないか?」
「え…」
確かに、僕が冒険者になりたい事を、ユーベルに話した事はある。だけど、僕が持っているスキルを見てなお、パーティーに誘ってくれるとは、思わなかった。
「い… いいの?」
僕は、そう尋ねていた。
「俺から、誘ってるんだからいいも悪いもねぇだろ?」
僕の視界がぼやけて、頬を通りすぎていく。
「あ… ありがとうユーベル!!」
僕は、精一杯の気持ちを込めてお礼を言った。
ユーベルは、再び僕に背中をむけ、
「ち… ちょっと、トイレ行ってくる…」
その場を走り去っていった。
◆
ユーベルがトイレに言っている間に、ロンとベンのスキルについても聞いてみた。
「ロンたちは、どんなスキルを授与されたの?」
「聞いて驚け!! なんと俺は、3種類の魔法のスキルを授与されたぜ!!」
兄のロンが、そう答えながら、ステータス画面を見せてくる。
名前:ロン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:25 MP:60
力: 10 器用: 15 防御:10 敏捷: 10
知力: 20 精神:30 運: 10 魅力:10
スキル:火魔法Lv1、風魔法Lv1、水魔法Lv1
称号:魔法使い
「本当だ!! 凄いねロン!!」
「当たり前だろ!!」
ロンは嬉しそうに笑っている。
「僕は、こんな感じだよ」
そう言ってから、ベンもステータス画面を見せてくれる。
名前:ベン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:25 MP:50
力: 15 器用: 25 防御:20 敏捷: 10
知力: 20 精神:20 運: 5 魅力:10
スキル:回復魔法Lv1、棍術Lv1
称号:僧侶
「ベンも凄いね!!」
そう2人を誉めていると、今度は僕のスキルについて聞いてきた。
僕のスキルについて聞かれたので、答えようとすると、後ろから先に僕のスキルを言われる。
「こいつのスキルは、眠るってスキルだ!!」
振り返ると、ユーベルが戻ってきていた。ユーベルの目元は少し赤かった。
「眠る? なんだそれ?」
「僕も気になる?」
答えようと、すると、再びユーベルが先に答える。
「ただ、どこでも眠れるだけのスキルだ!!」
「なんだよそれ? スキルの意味あるのかよ?」
そう、ロンが言うが、
「まぁ、いいじゃねぇか。そんなスキルもあるさ。それよりも、2人とも俺と一緒に冒険者やらないか?」
「「冒険者?」」
「あぁ、冒険者だ。俺とこいつが前衛でロンとベンは後衛だ。な、丁度いいだろ?」
2人とも、悩んでいるみたいだ。
「どうしたんだよ? 俺のスキルはさっき見せたし、こいつはスキルは無かったが、剣の腕くらいは知ってるだろ?」
ロンとベンも時々だが僕たちと一緒にカリーナさんとの剣の稽古に参加している。
「分かった…」
「分かりました…」
2人とも、了承してくれたみたいだ。
「それじゃあ、これからよろしくな2人とも!!」
「よろしくね、ロン、ベン!!」
「あぁ」
「分かりました」
こうして、僕たち4人のパーティーが結成された。
スキル授与も終ったので、ユーベルと共に、孤児院へ帰ろうとするが、ユーベルは、2人に話があるとの事なので、僕は1人で先に孤児院へ帰った。
帰りついた僕は、待っていたカリーナさんに僕が授与されたスキルについて話した。
「セウンは、そんなスキルだったのかい… 私も、結構旅してまわったけど、そんなスキルは見た事も、聞いた事ないねぇ…」
「カリーナさんでも、知らないスキルなんですね…」
「悪いねぇ… それで、セウンは、今後どうするんだい?」
「今後?」
何の事だろう?
「そう今後だよ。セウンは本当に冒険者をやるのかい? 今の話を聞いて、私は少し心配になってしまったよ…」
そうだよね… どう考えても、冒険者にむいているとは、思えないスキルだよなぁ… だけど、僕は、
「それでも、冒険者になりたいです!! それに、ユーベルが僕をパーティーに誘ってくれたんです!!」
「そうかい… 分かったよ。もう止めはしないけど、無理だけはしないでおくれよ?」
「はい!!」
その後も、ユーベルが戻ってくるまで、2人で話続けた。
確か、唱えればいいんだったよね?
「ステータス!!」
すると、僕の目の前に、ステータス画面が映し出された。
名前:セウン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:30 MP:10
力: 10 器用: 20 防御:15 敏捷: 15
知力: 30 精神:10 運: 20 魅力:10
スキル:眠る
称号:ー
スキル:眠る? どんなスキルなんだ?
詳細を見てみる。
眠る ・・・ いつでもどこでも眠る事が出来る。
こ… これだけ?
目を擦り、改めて確認するが、何も変わらない。
「おい、お前は、どうだったんだ?」
ユーベルが聞いてくる。ユーベルの顔は少し嬉しそうだった。いいスキルでも、あったのかな?
気になったので、答える前に聞いてみる。
「ユーベルこそ、どうだったの?」
「…俺は、欲しかった剣術スキルと後何個かあったな」
「おめでとうユーベル!!」
「それで、お前はどうだったんだ?」
「僕はね… あまり、いいスキルじゃ…」
朝のカリーナさんの言葉を思い出す。
「僕のは、こんなスキルだったよ」
ステータス画面を、相手にも見えるようにしてからスキルの詳細を見せる。
「!? そ… そうか…」
ユーベルは、後ろを振り向き、肩を震わせている。
「し… 心配しないで、ユーベル。スキルなんて、これから覚えていけばいいんだしね!!」
そうだ、もしかしたらこのスキルも今後役に立つかもしれない。それに、授かったスキルはこれだけだけど、今後スキルを覚えれない訳ではない。これから、頑張っていけばいい。
ユーベルは、目を擦りながら、振り替える。僕は、目の端に少し涙がたまっているのを見逃さなかった。
「なぁ、俺と冒険者をやらないか?」
「え…」
確かに、僕が冒険者になりたい事を、ユーベルに話した事はある。だけど、僕が持っているスキルを見てなお、パーティーに誘ってくれるとは、思わなかった。
「い… いいの?」
僕は、そう尋ねていた。
「俺から、誘ってるんだからいいも悪いもねぇだろ?」
僕の視界がぼやけて、頬を通りすぎていく。
「あ… ありがとうユーベル!!」
僕は、精一杯の気持ちを込めてお礼を言った。
ユーベルは、再び僕に背中をむけ、
「ち… ちょっと、トイレ行ってくる…」
その場を走り去っていった。
◆
ユーベルがトイレに言っている間に、ロンとベンのスキルについても聞いてみた。
「ロンたちは、どんなスキルを授与されたの?」
「聞いて驚け!! なんと俺は、3種類の魔法のスキルを授与されたぜ!!」
兄のロンが、そう答えながら、ステータス画面を見せてくる。
名前:ロン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:25 MP:60
力: 10 器用: 15 防御:10 敏捷: 10
知力: 20 精神:30 運: 10 魅力:10
スキル:火魔法Lv1、風魔法Lv1、水魔法Lv1
称号:魔法使い
「本当だ!! 凄いねロン!!」
「当たり前だろ!!」
ロンは嬉しそうに笑っている。
「僕は、こんな感じだよ」
そう言ってから、ベンもステータス画面を見せてくれる。
名前:ベン 種族:人間 年齢:10 性別:男
LV: 1 HP:25 MP:50
力: 15 器用: 25 防御:20 敏捷: 10
知力: 20 精神:20 運: 5 魅力:10
スキル:回復魔法Lv1、棍術Lv1
称号:僧侶
「ベンも凄いね!!」
そう2人を誉めていると、今度は僕のスキルについて聞いてきた。
僕のスキルについて聞かれたので、答えようとすると、後ろから先に僕のスキルを言われる。
「こいつのスキルは、眠るってスキルだ!!」
振り返ると、ユーベルが戻ってきていた。ユーベルの目元は少し赤かった。
「眠る? なんだそれ?」
「僕も気になる?」
答えようと、すると、再びユーベルが先に答える。
「ただ、どこでも眠れるだけのスキルだ!!」
「なんだよそれ? スキルの意味あるのかよ?」
そう、ロンが言うが、
「まぁ、いいじゃねぇか。そんなスキルもあるさ。それよりも、2人とも俺と一緒に冒険者やらないか?」
「「冒険者?」」
「あぁ、冒険者だ。俺とこいつが前衛でロンとベンは後衛だ。な、丁度いいだろ?」
2人とも、悩んでいるみたいだ。
「どうしたんだよ? 俺のスキルはさっき見せたし、こいつはスキルは無かったが、剣の腕くらいは知ってるだろ?」
ロンとベンも時々だが僕たちと一緒にカリーナさんとの剣の稽古に参加している。
「分かった…」
「分かりました…」
2人とも、了承してくれたみたいだ。
「それじゃあ、これからよろしくな2人とも!!」
「よろしくね、ロン、ベン!!」
「あぁ」
「分かりました」
こうして、僕たち4人のパーティーが結成された。
スキル授与も終ったので、ユーベルと共に、孤児院へ帰ろうとするが、ユーベルは、2人に話があるとの事なので、僕は1人で先に孤児院へ帰った。
帰りついた僕は、待っていたカリーナさんに僕が授与されたスキルについて話した。
「セウンは、そんなスキルだったのかい… 私も、結構旅してまわったけど、そんなスキルは見た事も、聞いた事ないねぇ…」
「カリーナさんでも、知らないスキルなんですね…」
「悪いねぇ… それで、セウンは、今後どうするんだい?」
「今後?」
何の事だろう?
「そう今後だよ。セウンは本当に冒険者をやるのかい? 今の話を聞いて、私は少し心配になってしまったよ…」
そうだよね… どう考えても、冒険者にむいているとは、思えないスキルだよなぁ… だけど、僕は、
「それでも、冒険者になりたいです!! それに、ユーベルが僕をパーティーに誘ってくれたんです!!」
「そうかい… 分かったよ。もう止めはしないけど、無理だけはしないでおくれよ?」
「はい!!」
その後も、ユーベルが戻ってくるまで、2人で話続けた。
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