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12.後日談
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目覚めてから一か月ほどで、ゆみりさんは脅威の回復力を見せた。ゆっくりだけど歩けるまでに回復して、二学期の始業式には車椅子で出席できていた。
「まるで、寝ている間も動いてたみたいだねぇ」
主治医の先生はそう言って笑ったけど、笑えない冗談だと僕たちは苦笑いをしていた。
ゆみりさんは、昏睡状態のときの学校での記憶もちゃんとあったので、授業で苦しむこともなくすぐに学校にも馴染めていた。
僕たち三年生のクラスにも、四年生にかわいい女子が転校してきたと話題になっていた。そんな話を耳にするたびに、僕は不安になってしまうけど。
部活は、びっくりするくらい今まで通りだった。
三人で向かい合って席につき、推理小説を読んでいたりする。
ある日、僕たちがそうやってまったり過ごしていると、図書室のドアが開いた。
そこに立っていたのは、校長先生と若尾刑事だった。
「久しぶり~。元気にしてた?」
若尾さんは手を上げながら、僕と博人に挨拶をしてくれる。
そして、ゆみりさんの前で足を止めた。
「君が、浜城ゆみりさんだね。一応、初めましてかな?」
若尾さんのその言葉に、ゆみりさんのことを校長先生から聞いているのかもしれないと思った。
校長先生に目を向けると、笑って僕に頷いて見せる。
校長先生と若尾さんは長い付き合って言っていたから、普通なら信じてもらえないようなことも、理解をしてくれているのかもしれない。
「一応、初めましてです。若尾さん、こんにちは」
まだ名乗っていない名前を呼ばれて、若尾さんは罰が悪そうに頭を書いた。みのりさんの様子は、とても初対面という態度ではない。
若尾さんは苦笑いをしながら、話を続けた。
「今日はこの学校に侵入した、西島容疑者についての報告に来たんだ。ちゃんと報告すると、約束していたからね」
校長先生も若尾さんも、席に座る。
「これから話すことは、表には出していないことなので口外しないでほしい。君たちの、お父さんやお母さんたちにもだよ?約束できるかな?」
僕たちがそれぞれ頷くのを見届けて、若尾さんは口を開いた。
「西島の住まいは、双葉小学校の学区内にあってね、一人暮らしをしていた。西島の自宅を調べたら、誰かを傷つけたいという願望が書き殴られたノートが大量に見つかってね、その内容から西島の残虐性が明らかになったんだ。
もちろん、妄想するだけなら罪じゃない。でも西島容は、度々不審者として目撃されていた。誰かを襲ってやろうと虎視眈々と狙いを定めていたんだよ」
「じゃあ、目撃されていたあの青シールの170cmの男性って、やっぱり・・・」
若尾さんは、頷く。
「西島だったよ。本人も認めたよ。最初は、とにかく誰かを傷つけてやろうと考えていたけど、どうせ捕まるのならより多くの人間を傷つけられないかと考え、計画するようになった」
「それで、この双葉小学校が狙われたんですね」
ゆみりさんが、ポツリと呟いた。
「西島は、去年の双葉小学校の防災・安全教室の様子を目にしていたんだ。だから、誰かが不審者に扮して講習することも知っていた。だから、その不審者に扮して侵入すれば、襲われる側は、襲われるまでそれが本物の不審者と気付けないはずと考えた。
君たちが西島に気付いて行動してくれなければ、実際にそれが起こってしまっていた可能性が高い。
より弱い存在であれば、多くの命を手にかけることができると、西島は子どもたちに狙いを絞っていたんだ」
聞けば聞くほど恐ろしい話で、そんな人物が自分達の近くにいたのかと思うと、寒気がした。
「だけど、そいつって大した罪にならなくて、すぐに戻って来るって聞いたんですけど」
博人が、怒りをにじませた口調でそう言った。
若尾さんの表情が、暗くなる。
「そう、だね。誰も傷つかなかった分、西島の罪状は不法侵入・銃刀法違反。殺人未遂くらいかな。裁判次第では刑務所に拘束されることなく、釈放になる可能性もある」
「そんなの!おかしいですよね。あいつが戻って来たら、僕たちはこれまで以上に怯えながら暮らしていかないといけないじゃないですか!今でもこんなに怖いのに!!」
僕は思わず、声を荒げてしまった。
だって、また誰か傷つけられるかもしれないなんて、耐えれない。それが自分の身近な大切な人であれば、なおさらだ。
「人が人を裁くのは、本当に難しい。間違うことだってあるしね。それに正しく罰が与えられらとしても、被害者が報われることなんてない。傷は癒えることはないし、奪われた命も戻ってはこないからね」
若尾さんには若尾さんのジレンマがあるのだと思った。せっかく苦労して捕まえた犯人が、大した罰を受けることなく釈放されるのは、誰より悔しい思いをしているに違いなかった。
だけど、僕はあいつが戻って来ることだけは、到底受け入れられなかった。
「だけど、西島が自由の身になることは、ないと思う」
若尾さんの言葉に、僕たちは意味が分からず顔を見合わせた。
「西島は、逮捕されたときは自分が立てた計画を自慢したり、計画を邪魔されたことに激怒して暴れたりもしていたんだけど、三日経つと廃人のようにもうろうとして、話しかけても反応しなくなった」
「それって、罪を軽くするために演技してるんでしょ。心神喪失だと責任能力を問われないってやつ。ニュースで見たことある」
博人が博識を披露した。
「そう。僕たちもそう思っていたんだけどね、西島の憔悴の仕方が普通じゃなくて。なんとか西島から聞き出したところ、毎晩、自分が刃物で何度も切りつけられ、何度も殺される夢を見るということだった」
なんだか自業自得という気がした。そもそも、ただの夢なんだし。
「西島が言うには、夢なのに実際に刃物で刺されているような激痛に襲われるというんだ。朝目覚めたときには、体中に切られたような赤いあざが無数に浮かび上がっていることもあって」
「思い込みで、あざが浮かび上がることがあるって聞いたことあるけど・・・」
ゆみりさんがポツリと呟く。
体に影響を及ぼすほどの激痛を、味わっているということなのかな。それも、毎晩?
「西島はやがて、眠るのを拒否するようになった。また夢で殺されるから、眠りたくないんだと。だけど、人は眠らないと精神に異常をきたすんだよね。仕方なく睡眠導入剤が処方されたりしたけど、病状は悪くなっていく一方で。
今は、外からの刺激にもほとんど反応を示さない状態になっているんだ。刑務所ではなく、精神病院で一生過ごすことになりそうだと言われている」
西島容疑者の壮絶な状況に、僕は言葉を失った。それはよかったと、素直に喜ぶことができない。
「善い行いは巡り巡ってその人に還る。悪い行いについても、そう言えるね」
それまで無言だった校長先生が、突然口を開いた。
「西島容疑者は、たくさんの犠牲者を出そうとした。それだけじゃない。それは、残された家族や友人たちにも、永遠に続く苦しみを刻みつけることになる。これは、もう呪いに他ならない。その呪いが、事件が未遂に終わったことで、西島容疑者本人に返されたということになるのかな」
「自業自得だな。自分の狂気に呑み込まれたってわけだ」
岩尾さんが、呟いた。
「だけど、どうして?普通はそんなこと、起こらないですよね?」
この世の中、悪いことをする奴らがはびこっている。善人ばかりが損をする。
僕の問いかけに、校長先生はにっこりと笑った。
「ほら、ここは不思議な場所だから」
「私たちを、守ってくれているんですね」
ゆみりさんの言葉に、僕はお母さんを助けてくれた誰かのことを思い出していた。
双葉小学校というこの場所は、そうやって長い間子どもたちのことを見守ってくれている場所なんだと、すとんと僕の中で納得できた瞬間だった。
「まるで、寝ている間も動いてたみたいだねぇ」
主治医の先生はそう言って笑ったけど、笑えない冗談だと僕たちは苦笑いをしていた。
ゆみりさんは、昏睡状態のときの学校での記憶もちゃんとあったので、授業で苦しむこともなくすぐに学校にも馴染めていた。
僕たち三年生のクラスにも、四年生にかわいい女子が転校してきたと話題になっていた。そんな話を耳にするたびに、僕は不安になってしまうけど。
部活は、びっくりするくらい今まで通りだった。
三人で向かい合って席につき、推理小説を読んでいたりする。
ある日、僕たちがそうやってまったり過ごしていると、図書室のドアが開いた。
そこに立っていたのは、校長先生と若尾刑事だった。
「久しぶり~。元気にしてた?」
若尾さんは手を上げながら、僕と博人に挨拶をしてくれる。
そして、ゆみりさんの前で足を止めた。
「君が、浜城ゆみりさんだね。一応、初めましてかな?」
若尾さんのその言葉に、ゆみりさんのことを校長先生から聞いているのかもしれないと思った。
校長先生に目を向けると、笑って僕に頷いて見せる。
校長先生と若尾さんは長い付き合って言っていたから、普通なら信じてもらえないようなことも、理解をしてくれているのかもしれない。
「一応、初めましてです。若尾さん、こんにちは」
まだ名乗っていない名前を呼ばれて、若尾さんは罰が悪そうに頭を書いた。みのりさんの様子は、とても初対面という態度ではない。
若尾さんは苦笑いをしながら、話を続けた。
「今日はこの学校に侵入した、西島容疑者についての報告に来たんだ。ちゃんと報告すると、約束していたからね」
校長先生も若尾さんも、席に座る。
「これから話すことは、表には出していないことなので口外しないでほしい。君たちの、お父さんやお母さんたちにもだよ?約束できるかな?」
僕たちがそれぞれ頷くのを見届けて、若尾さんは口を開いた。
「西島の住まいは、双葉小学校の学区内にあってね、一人暮らしをしていた。西島の自宅を調べたら、誰かを傷つけたいという願望が書き殴られたノートが大量に見つかってね、その内容から西島の残虐性が明らかになったんだ。
もちろん、妄想するだけなら罪じゃない。でも西島容は、度々不審者として目撃されていた。誰かを襲ってやろうと虎視眈々と狙いを定めていたんだよ」
「じゃあ、目撃されていたあの青シールの170cmの男性って、やっぱり・・・」
若尾さんは、頷く。
「西島だったよ。本人も認めたよ。最初は、とにかく誰かを傷つけてやろうと考えていたけど、どうせ捕まるのならより多くの人間を傷つけられないかと考え、計画するようになった」
「それで、この双葉小学校が狙われたんですね」
ゆみりさんが、ポツリと呟いた。
「西島は、去年の双葉小学校の防災・安全教室の様子を目にしていたんだ。だから、誰かが不審者に扮して講習することも知っていた。だから、その不審者に扮して侵入すれば、襲われる側は、襲われるまでそれが本物の不審者と気付けないはずと考えた。
君たちが西島に気付いて行動してくれなければ、実際にそれが起こってしまっていた可能性が高い。
より弱い存在であれば、多くの命を手にかけることができると、西島は子どもたちに狙いを絞っていたんだ」
聞けば聞くほど恐ろしい話で、そんな人物が自分達の近くにいたのかと思うと、寒気がした。
「だけど、そいつって大した罪にならなくて、すぐに戻って来るって聞いたんですけど」
博人が、怒りをにじませた口調でそう言った。
若尾さんの表情が、暗くなる。
「そう、だね。誰も傷つかなかった分、西島の罪状は不法侵入・銃刀法違反。殺人未遂くらいかな。裁判次第では刑務所に拘束されることなく、釈放になる可能性もある」
「そんなの!おかしいですよね。あいつが戻って来たら、僕たちはこれまで以上に怯えながら暮らしていかないといけないじゃないですか!今でもこんなに怖いのに!!」
僕は思わず、声を荒げてしまった。
だって、また誰か傷つけられるかもしれないなんて、耐えれない。それが自分の身近な大切な人であれば、なおさらだ。
「人が人を裁くのは、本当に難しい。間違うことだってあるしね。それに正しく罰が与えられらとしても、被害者が報われることなんてない。傷は癒えることはないし、奪われた命も戻ってはこないからね」
若尾さんには若尾さんのジレンマがあるのだと思った。せっかく苦労して捕まえた犯人が、大した罰を受けることなく釈放されるのは、誰より悔しい思いをしているに違いなかった。
だけど、僕はあいつが戻って来ることだけは、到底受け入れられなかった。
「だけど、西島が自由の身になることは、ないと思う」
若尾さんの言葉に、僕たちは意味が分からず顔を見合わせた。
「西島は、逮捕されたときは自分が立てた計画を自慢したり、計画を邪魔されたことに激怒して暴れたりもしていたんだけど、三日経つと廃人のようにもうろうとして、話しかけても反応しなくなった」
「それって、罪を軽くするために演技してるんでしょ。心神喪失だと責任能力を問われないってやつ。ニュースで見たことある」
博人が博識を披露した。
「そう。僕たちもそう思っていたんだけどね、西島の憔悴の仕方が普通じゃなくて。なんとか西島から聞き出したところ、毎晩、自分が刃物で何度も切りつけられ、何度も殺される夢を見るということだった」
なんだか自業自得という気がした。そもそも、ただの夢なんだし。
「西島が言うには、夢なのに実際に刃物で刺されているような激痛に襲われるというんだ。朝目覚めたときには、体中に切られたような赤いあざが無数に浮かび上がっていることもあって」
「思い込みで、あざが浮かび上がることがあるって聞いたことあるけど・・・」
ゆみりさんがポツリと呟く。
体に影響を及ぼすほどの激痛を、味わっているということなのかな。それも、毎晩?
「西島はやがて、眠るのを拒否するようになった。また夢で殺されるから、眠りたくないんだと。だけど、人は眠らないと精神に異常をきたすんだよね。仕方なく睡眠導入剤が処方されたりしたけど、病状は悪くなっていく一方で。
今は、外からの刺激にもほとんど反応を示さない状態になっているんだ。刑務所ではなく、精神病院で一生過ごすことになりそうだと言われている」
西島容疑者の壮絶な状況に、僕は言葉を失った。それはよかったと、素直に喜ぶことができない。
「善い行いは巡り巡ってその人に還る。悪い行いについても、そう言えるね」
それまで無言だった校長先生が、突然口を開いた。
「西島容疑者は、たくさんの犠牲者を出そうとした。それだけじゃない。それは、残された家族や友人たちにも、永遠に続く苦しみを刻みつけることになる。これは、もう呪いに他ならない。その呪いが、事件が未遂に終わったことで、西島容疑者本人に返されたということになるのかな」
「自業自得だな。自分の狂気に呑み込まれたってわけだ」
岩尾さんが、呟いた。
「だけど、どうして?普通はそんなこと、起こらないですよね?」
この世の中、悪いことをする奴らがはびこっている。善人ばかりが損をする。
僕の問いかけに、校長先生はにっこりと笑った。
「ほら、ここは不思議な場所だから」
「私たちを、守ってくれているんですね」
ゆみりさんの言葉に、僕はお母さんを助けてくれた誰かのことを思い出していた。
双葉小学校というこの場所は、そうやって長い間子どもたちのことを見守ってくれている場所なんだと、すとんと僕の中で納得できた瞬間だった。
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