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セーブデータ14「回をまたぐな。」

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クロス「で!?その方法は何!?」

にこり「戻ろう。」

クロス「は?戻る?ダイニーノ町に?」

にこり「違うよ。」

クロス「じゃあどこに?」

にこり「オールゲームシティ。」

クロス「え?なんで?」

にこり「ただでさえ違うゲームのキャラがもういるんだから、だったらもう違うゲームから引き抜いてくるしかなくない?」

クロス「俺が思い描いていた勇者像からはかけ離れてくな……」

にこり「でも仲間は増えるよ。」

クロス「まぁ、でもそもそも俺が最初のイベントで負けたのが悪いからな………」

にこり「よし!じゃあ戻ろうか!オールゲームシティに!」

クロス「そうだな……」



にこり「さぁ、どんなキャラを引き抜くかだよね。」

クロス「そうだな。」

にこり「今のパーティに欠けてる部分ってなんだろう。」

クロス「真面目さだと思う。」

にこり「強く否定できないのが辛い。」

クロス「とりあえず強い奴が欲しいな。」

にこり「そうね。誰かいないかな。」



「あー、暇だなー。もうなんもやる事無いもんなー。あーあ。」

クロス「なんか…あそこにめちゃくちゃ悲愴感出てる人いない?」

にこり「本当だ。バーにいた時のクロスと同じ雰囲気だ。」

クロス「俺あんな感じだったの!?」

にこり「なんならもっと酷かったよ。」

クロス「うそ!?」

にこり「でも、クロスもそこから変わったからさ、あの人にちょっと声かけてみる?」

クロス「え?あの人?見た目じゃ強いかどうかわかんないけど。」

にこり「でもなんか気になるし。声かけてみようよ。」

クロス「まぁ、わかった。」

にこり「すいませーん。」

「ん?あなたは?」

にこり「私は立町にこりって言います。この人はクロス。」

クロス「クロスです。」

にこり「あなたのお名前は何ですか?」

ヒクル「僕の名前は札角ヒクル。ウォーリアアクションカードバトラーです。」

クロス「肩書き長っ。え?何?」

ヒクル「ウォーリアアクションカードバトラーです。」

クロス「ウォーリアアクションカードバトラー?」

にこり「あっ、君ってウォーリアアクションのキャラ?」

ヒクル「そうです。」

クロス「にこり知ってるのか?」

にこり「ウォーリアアクションってトレーディングカードゲームがあるのよ。それが大ヒットしてアニメ化して、その流れでゲーム化したのよ。」

ヒクル「その(ウォーリアアクション最強カードバトラー決定戦!)っていうゲームの男主人公が僕なんだ。」

クロス「へぇー。主人公なんだ。」

にこり「主人公がこんなところにいて大丈夫なの?」

ヒクル「それがさ……」

クロス「なんかあったのか?」

ヒクル「最初はカードもそんな持ってなくて弱かったんだ。」

にこり「うんうん。」

ヒクル「でも続けていく内にカードバトラーレベルも上がっていって、カードバトラー選手権で優勝してチャンピオンになったんだ!」

クロス「うぉー!それはすごい!」

にこり「ゲームクリアじゃん!」

ヒクル「悩みが何も無さそうな19歳!彼の悩みとは一体何なのか!次回に続く!」

クロス「回をまたぐな。」

にこり「あと君が言うなよ。というか19歳って歳下かよ。」



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